SHIKAKU
DAILY SONGS / 049
熱で揺らぐ夜明けの道。遠くからヘッドライトがこちらへ向かってくる

SHIKAKU DAILY 049

待合室

MACHIAISHITSU

父さんも誰かの子どもだった

作詞・作曲 MASA
待合室 SHIKAKU DAILY 049 · MASA
0:00 / 3:25

LYRICS / 049

待合室

あと十二歩 十二歩
そばへ そばへ
靴底だけが 返事をする
両手に顔を沈めた父の
肩が小さく 揺れている

プリサビ 言わない 言わない
大丈夫なんて 言わない
そばへ そばへ
椅子のすきまを つめて
父が隠した泣き顔を
見ないふりせず 見つめすぎず
同じ床に 靴を置く

サビ 待合室 待合室
つま先で 距離を詰める
かかとを止めて 隣に座る
背中しか知らなかった僕は
横顔のそばで 朝を待つ
帰る足音を まだ鳴らさない

夜明け前の白い壁が明るむ
父の財布から 写真が滑る
幼い父が 祖父の肩で
歯を見せながら 笑っている
父は写真を拾わず 僕を見る

プリサビ 父は短く「怖い」と告げる
僕は写真を 父に戻す

サビ 待合室 待合室
声にした父が 息を吸う
僕は黙って うなずいている
泣く横顔も 父だった
伸びかけた指が 宙で止まる
僕は動かず その手を待つ
父の肩から 力が抜ける
並んだ呼吸が ゆっくり重なる
あと十二歩は もう要らない
もう隣に 座れたから
そばへ そばへ
今度は僕が ここで待つ

ブリッジ 父の手が 僕の袖をつかむ
父と僕は 同じ高さで震える

ラストサビ 待合室 待合室
待っていたのは 朝じゃなかった
弱いと言える 相手だった
父さんも誰かの子どもだった
父の手はまだ 袖をつかんでいる
僕もいつかは 弱さを見せる
背中と横顔 どちらも父だ
今度は僕が 隣で待つ

アウトロ そばへ そばへ
言わないまま そばへ寄る
帰る足音を 父と鳴らす
待合室から 朝の廊下へ出る

WRITTEN & COMPOSED BYMASA
THEMEMACHIAISHITSU

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