小さな緑が、庭園を、寺社を、旅館を、建築を、そして海外を静かにつなぐ。
MOSS ATLAS JAPAN は、コケに関する知識・文化・研究・産業を集約し、
それらを一本の線で結ぶ知識プラットフォームです。図鑑ではありません。
これは、図鑑ではない。コケを入口に、庭園へ、人へ、研究へ、産業へ、そして世界へ。知識がつながる場所。
コケは世界中に約12,000〜13,000種。日本にはおよそ1,942種が記録されています。
しかし価値は「種類数」ではありません。
一つのコケを見たとき、それが育つ森へ、それを愛でる寺院へ、それを手がけた作庭家へ、
それを製品にする企業へ、それを研究する大学へ——情報が自然につながっていく。
そのネットワークこそが、このプラットフォームの価値です。
私たちは日本を持ち上げず、海外も持ち上げません。分からないことは「分からない」と書き、
すべての情報に出典と確度を添えます。
まず世界を見る。コケ(蘚苔類)は蘚類・苔類・ツノゴケ類の3系統からなり、 狭義のコケ=蘚類は世界で約12,000〜13,000種。重要なのは、コケは「熱帯ほど多様」という 緯度の法則に従わないこと。湿潤な温帯林も熱帯雲霧林に匹敵します。
※全球の多様性地図は、調査の進んだ地域ほど記録が多くなる「採集努力バイアス」を含みます。 数値は出典により幅があり、単一の確定値は存在しません。
日本は「種類数世界一」ではありません。中国やアンデスの方が多く、
単位面積あたりの多様性が世界一という主張には査読された根拠が見つかっていません。
日本の独自性は、コケが文化と深く結びついていることにあります——苔寺、茶庭、盆栽、苔玉、
そして国歌にまで。世界比較の上で、それをデータで示します。
苔寺や名庭、学会が選ぶ「貴重なコケの森」、研究機関、宿——座標の判明した場所を地図に置きました。 点をクリックすると、その場所の詳細とつながりへ入れます。
さざれ石の 巌となりて
苔のむすまで
小さな石が大きな岩となり、その岩に苔が生すまで——。
国歌にまで刻まれた、途方もない時間の象徴としてのコケ。
それは、乱されない場所で長い年月をかけてはじめて広がる。
検索して終わりではなく、歩くように探索する。カードを開けば、そのコケ・場所・人・企業が 何とつながっているかが見えます。
コケは「植物」であると同時に「産業」です。屋上・壁面の緑化、内装のモスウォール、
苔玉やテラリウム、観光・宿泊体験、そして環境技術まで。
ただし私たちは誇張しません——コケ単独の市場統計は存在せず、海外の大気浄化装置には
宣伝と実性能の乖離もあります。事実・推計・未来予測を分けて提示します。
MOSS ATLAS JAPAN は完成しません。毎月、データ・研究・人物・企業・場所が加わり、
つながりが濃くなっていきます。
すべてのデータは data.json で管理され、
コードを書き換えずに追加でき、将来のCMS化・API化・AI検索・多言語化を見据えた構造です。
目標は「世界一詳しいコケサイト」ではなく、「コケから新しい価値が生まれる場所」。
研究者が満足するほど深く、企業が相談したくなるほど実用的で、海外から見ても価値がある。
その交差点を目指します。
研究、文化、空間、ビジネス。コケを通じて、新しい価値を一緒につくりませんか。