城山の山上に立つ岩国城の天守。1962年に鉄筋コンクリートで再建されたもので、元の天守があった場所から東へ約50m動かして建てられた(2018年5月撮影)。
そらみみCC BY-SA 4.0Wikimedia Commons

山口県 · 岩国市

岩国城

いわくにじょう

Iwakuni Castle

山口県岩国市

城山城日本100名城 74番

この城らしさ

山の上の天守は、本来の場所から東へ約50mずらして建てられた。錦帯橋の町から見上げられるように。

なぜ?

もとの天守は1615年に取り壊され、1962年に再建されました。市はこのとき、市内を見渡せるように旧天守跡から東へ約50m位置を変えたと⁠説明しています。もとの天守台の石垣はすぐそばに残っていて、昔の場所と⁠いまの天守を見比べられます。[1]

見逃したくない3つ

01
もともとの天守が建っていた天守台の石垣。いまの天守から少し離れた場所にあり、昔の積み方のまま修復されている(2018年5月撮影)。そらみみCC BY-SA 4.0Wikimedia Commons

もとの天守台の石垣

見る場所
山頂の再建天守のすぐ近く
注目する部分
上に建物のない石垣の台と、いまの天守との位置の違い
ここが面白い
1608年に完成した天守は、ここに建っていました。城はわずか7年で取り壊されたため、この台が築城当時の姿を伝える数少ない手がかりです。市は、当時の石積みの技術のまま修復したと⁠説明しています。[1]
見られるか
外から見られる山頂の屋外にあり、外から見学できる。
02
城山の山上に立つ岩国城の天守。1962年に鉄筋コンクリートで再建されたもので、元の天守があった場所から東へ約50m動かして建てられた(2018年5月撮影)。そらみみCC BY-SA 4.0Wikimedia Commons

天守最上階からの眺め

見る場所
再建天守の最上階(展望台)
注目する部分
真下の錦帯橋と⁠錦川、城下町、遠くの瀬戸内海の島々
ここが面白い
城は標高約200mの城山の上にあり、⁠真下を流れる錦川を外堀がわりにしていました。最上階からは錦帯橋や⁠吉香公園、岩国の市街、天気がよければ宮島や⁠四国まで見えると⁠市は案内しています。川と⁠山で守られた城の立地がひと目で分かります。[1][3]
見られるか
外から見られる天守は有料。エレベーターはなく、最上階へは階段で上る。
03
錦川の河原から見た錦帯橋と城山。山の上に小さく白い天守が見える(2018年5月撮影)。そらみみCC BY-SA 4.0Wikimedia Commons

錦帯橋から見上げる山上の天守

見る場所
錦帯橋の上や⁠錦川の河原
注目する部分
5連のアーチ橋の向こう、城山の頂上に見える白い天守
ここが面白い
錦帯橋は1673年に岩国の3代領主吉川広嘉⁠が架けた木の橋で、国の名勝です。天守が再建のときに町から見える位置へ移されたため、橋と⁠天守をいっしょに眺められます。[1][5]
見られるか
外から見られる河原からは無料で見られる。錦帯橋を渡るには入橋料が必要。

訪問の目安

最寄り駅
JR岩国駅から
登り
急な登り
所要時間の目安編集部の目安
錦帯橋から往復して天守を見るまで1時間半ほどが目安。錦帯橋・ロープウエー・城のセットで公式は1時間30分〜2時間⁠としている
料金
大人(中学生以上⁠)350円、小学生200円(15名以上の団体は300円・150円)⁠。錦帯橋・ロープウエー・岩国城のセット券は大人1,550円、小学生700円
時間
9:00〜16:45(入館16:30まで⁠)
立入り
自由に見学できる

山上の城跡は外から見学できる。天守の中は有料。車では山上へ入れないので、ロープウエーか、紅葉谷公園付近からの登山道(約2km)⁠を使う。登山道には危ない場所があると⁠市は注意している。

確認日:

この城の物語

01
史実

川を堀にした山の⁠城

岩国城は標高約200mの城山(横山)⁠の上に築かれた山城です。すぐ下を錦川が大きく曲がって流れ、天然の外堀の役目をしていました。山の上に戦いのための城を置き、ふだんの住まいと⁠政治の場は麓の「土居」に置く形でした。[1][10]

02
史実

関ヶ原のあと、吉川広家が築いた

城を築いたのは吉川広家です。1600年の関ヶ原の戦いの前、広家は毛利家を守るため徳川家康の東軍と⁠ひそかに話をつけ、毛利軍を⁠動かしませんでした。戦いのあと⁠毛利家は周防・長門の2国に減らされ、広家は岩国を与えられました。城は1608年に完成しました。[1][7]

03
史実

完成から7年で取り壊し

1615年、幕府が大名ごとに城を1つに限る「一国一城令」を出し、岩国城は完成からわずか7年で⁠取⁠り⁠壊されました。その後は麓の土居が政治の中心と⁠なり、明治まで続きました。[1][10]

04
史実

藩と⁠認められなかった岩国

岩国は自分たちで政治や⁠税の取り立てをしていましたが、江戸時代を通じて正式な藩とは認められず、萩の毛利家の家臣と⁠いう扱いでした。幕末、吉川経幹が長州と⁠幕府の間に立って戦いを避ける働きをし、1868年にようやく正式な藩と⁠なりました。[7][8]

05
史実

1962年、場所を変えて天守を再建

いまの天守は1961年に工事を始め、1962年に完成した鉄筋コンクリート⁠の建物です。市内を見渡せるよう、旧天守跡から東へ約50m位置を変えて建てられました。もとの天守台の石垣は修復されて、すぐ近くで見られます。中には錦帯橋の模型や⁠武具・甲冑などが展示されています。[1]

この城の人びと

年表

  1. 関ヶ原の戦いのあと、吉川広家が岩国を与えられる[7]

  2. 城山の上の城が完成[1]

  3. 一国一城令で取り壊される[1]

  4. 吉川広嘉が錦帯橋を架ける[5]

  5. 岩国が正式な藩と⁠して認められる[7]

  6. 旧天守跡の東約50mに天守を再建[1]

  7. 日本100名城⁠に選ばれる[9]

建物と⁠遺構

天守の状態

戦後の再建(復興)

1962年に鉄筋コンクリート⁠で再建(城郭協会は「再建」と⁠表記)⁠。旧天守跡から東へ約50m位置を変えて建てられており、元の場所には建っていない。

城全体のいま

山上の城跡には再建天守、旧天守台、石垣などが残り、ロープウエーで上れる。麓の居館(土居)跡は吉香公園になっている。

主な建物

再建(復興)

天守

1615年に取り壊し、1962年に場所を変えて再建。中は展示室と⁠展望台。[1]

跡地のみ

旧天守台

もとの天守の石垣の台。当時の石積みの技術のまま修復されている。[1]

基本データ

種類
城
地形による分類
山城山の上に築いた城。登りがある編集部記事
時代
近世・近代以降編集部記事
天守の状態
戦後の再建(復興)昭和以降に建て直した天守。形や⁠位置が当時と⁠違う場合がある編集部記事
築城者
吉川広家日本城郭協会
築城
慶長13年(1608)日本城郭協会
主な城主
吉川氏日本城郭協会
廃城
元和元年(1615年)Wikipedia
見られる遺構
石垣・堀・天守台・曲輪編集部記事
名城選定
日本100名城 74番日本城郭協会

旅の情報

立入り

自由に見学できる

山上の城跡は外から見学できる。天守の中は有料。車では山上へ入れないので、ロープウエーか、紅葉谷公園付近からの登山道(約2km)⁠を使う。登山道には危ない場所があると⁠市は注意している。

住所

〒741-0081 山口県岩国市横山3丁目[1]

確認日: 2026-10-03

最寄り駅と⁠行き方

JR岩国駅JR山陽本線・岩徳線

急な登り

駅からバスで錦帯橋まで約20分。錦帯橋から山麓駅まで徒歩約10分、ロープウエーで約3分、山頂駅から天守まで徒歩約10分。[3][4]

確認日: 2026-10-03
JR新岩国駅JR山陽新幹線

急な登り

駅からバスで錦帯橋まで約15分。その先は岩国駅からと⁠同じ。[4]

確認日: 2026-10-03

開館時間・料金

岩国城(天守)
時間
9:00〜16:45(入館16:30まで⁠)
休館・休み
ロープウエーの点検日に合わせて休館がある(日程は公式の運休・休館日表で確認)
料金
大人(中学生以上⁠)350円、小学生200円(15名以上の団体は300円・150円)⁠。錦帯橋・ロープウエー・岩国城のセット券は大人1,550円、小学生700円[1][2][6]
確認日: 2026-10-03
岩国城ロープウエー
時間
9:00〜17:00。毎時0・15・30・45分発、乗車約3分
休館・休み
検査・整備の日は運休(日程は公式で確認)
料金
往復大人900円・小学生400円、片道大人500円・小学生250円[2]
確認日: 2026-10-03

車・駐車場

山上へは車で入れない。山陽自動車道岩国ICから一般道で錦帯橋まで約10分。[1][4]

確認日: 2026-10-03
公園・城域の開放時間
麓の吉香公園は24時間開放[11]確認日: 2026-10-03
所要時間の目安編集部の目安
錦帯橋から往復して天守を見るまで1時間半ほどが目安。錦帯橋・ロープウエー・城のセットで公式は1時間30分〜2時間⁠としている
階段・坂・足もと
山頂駅から天守までは徒歩約10分の山道。天守の中は階段のみ。[1][3]
車椅子・ベビーカー
天守内にエレベーターはない。障がい者手帳などの提示で入城料・ロープウエー料金⁠の割引がある。[1][2]確認日: 2026-10-03
トイレ・休憩
未確認(市は錦帯橋周辺のトイレマップを公開している⁠)[1]
英語案内・音声ガイド
岩国市の観光サイトに英語ページがあり、岩国城・ロープウエー・アクセスを紹介している。ロープウエーでは音声ガイドで岩国の歴史を紹介している(言語は未確認)⁠。[3][2]
季節の楽しみ
春は桜、秋は城山の自然林の紅葉が錦帯橋とともに楽しめる。[5]
撮影のルール
未確認
工事・休館・立入制限
ロープウエーと⁠岩国城は2026年10月29日(木)⁠と⁠11月26日(木)⁠は終日、12月23日(水)⁠と⁠12月31日(木)⁠は14:00から休み。10月17日(土)⁠と⁠11月21日(土)⁠はロープウエーの夜間運行イベント⁠がある。[2][1]確認日: 2026-10-03

歩きかたの⁠例

錦帯橋からロープウエーで天守へ 75分

  1. 錦帯橋を渡り、橋の上から城山の天守を見上げる
  2. 吉香公園を通って山麓駅へ(徒歩約10分)
  3. ロープウエーで山頂駅へ(約3分)
  4. 山道を歩いて天守へ(約10分)⁠。途中で旧天守台の石垣を見る
  5. 天守の展示を見て、最上階から錦帯橋と⁠町を見下ろす(約30分)
  6. 同じ道で山頂駅へ戻り、ロープウエーで下る

時間は公式に書かれた区間ごとの目安を足した編集部の目安。錦帯橋を渡る時間は含まない。

周辺の楽しみ

城下町

錦帯橋

国の名勝の木造の橋。長さ約193m。入橋料は大人500円(往復)⁠。[5][6]

確認日: 2026-10-03

庭園

吉香公園

吉川家の居館があった場所の公園で、ロープウエーの山麓駅がある。錦帯橋から徒歩約5分。入園無料。[11]

確認日: 2026-10-03

編集部ガイド(見どころレビュー)

資料と⁠確認した情報をもとにした編集部の解説です。現地訪問の体験談ではありません。

こんな人におすすめ

錦帯橋と⁠あわせて城を見たい人、山の上からの広い眺めが好きな人に向く。宮島や⁠広島からの日帰りにも組み込みやすい。

ここを見ると⁠面白い

いちばん面白いのは、旧天守台と⁠いまの天守の位置の違い。再建の天守は町から見えることを優先して場所を移しているので、両方を見比べると⁠「本物の場所」と⁠「見せるための場所」の差が分かる。

訪ねる前に

いまの天守は1962年の鉄筋コンクリート⁠の再建で、元の場所には建っていない。ロープウエーの点検日は城も休むことがあるので、運休・休館日表を確認しておくとよい。天守内にエレベーターはない。

楽しみかた

まず錦帯橋や⁠河原から山の上の天守を探し、ロープウエーで上ってから最上階で逆に錦帯橋を見下ろすと、城と⁠町の関係がよく分かる。錦帯橋・ロープウエー・城のセット券を使うと⁠割安。

訪問者レビュー

レビュー募集中

この城を訪ねた方の声を募集しています。

レビューを書く
評価

体験に基づかない投稿・宣伝・個人情報を含む投稿は公開しません。

異説・未確認の⁠点

出典

  1. 1
    岩国城岩国市観光振興課municipal確認日:
  2. 2
    岩国城ロープウエー岩国市観光振興課municipal確認日:
  3. 3
    Iwakuni Castle (English)Iwakuni Citymunicipal確認日:
  4. 4
    Access (English)Iwakuni Citymunicipal確認日:
  5. 5
    錦帯橋岩国市観光振興課municipal確認日:
  6. 6
    令和8年9月1日からの入橋料改定について岩国市municipal確認日:
  7. 7
    岩国藩の活躍と⁠悲願成就岩国市観光振興課municipal確認日:
  8. 8
    長州を救った吉川経幹岩国市観光振興課municipal確認日:
  9. 9
    日本100名城一覧公益財団法⁠人日本城郭協会jokaku確認日:
  10. 10
    岩国城(補助資料)Wikipedia日本語版other確認日:
  11. 11
    Kikko Park (English)Iwakuni Citymunicipal確認日:
  12. 12
    日本100名城・続日本100名城一覧公益財団法⁠人日本城郭協会jokaku確認日:
  13. 13
    Wikipedia「岩国城」Wikipedia日本語版wikipedia確認日:
  14. 14
    Wikidata Q1156906Wikidatawikidata確認日:
  15. 15
    OpenStreetMap way/436641226© OpenStreetMap contributors (ODbL)osm確認日:

掲載の状況

  1. 候補を発見確認済み
  2. 城郭・城跡と⁠して確認確認済み
  3. 基本情報を掲載確認済み
  4. 詳細記事を掲載確認済み
  5. 写真の利用条件を確認確認済み
  6. 訪問情報を確認確認済み

近くの⁠城

現地の変化や⁠誤り、使ってよい写真をご存じでしたらお知らせください。

情報の訂正・写真の提供