夏の史跡根城の広場(2010年8月撮影)。草地の向こうに、復原された本丸の建物が見える。
shikabane taroCC BY 3.0Wikimedia Commons

青森県 · 八戸市

根城

ねじょう

Ne Castle

青森県八戸市

城平城日本100名城 5番

この城らしさ

天守も石垣もない土と⁠木の城。安土桃山時代の本丸を、発掘でわかった柱の跡をもとに建物ごと⁠よみがえらせた。

なぜ?

根城は1334年に築かれ、約300年間、八戸地方の中心でした。1978年から約11年かけて発掘調査と⁠整備が行われ、本丸には城がもっとも充実した安土桃山時代の姿が復原されました。中世から近世の城の郭全体を復原したのは全国でも初めての試みと⁠されています。[1][6]

見逃したくない3つ

01
復原された主殿(2008年撮影)。当主が客と会い、儀式を行った建物で、天守のかわりに城の中心だった。小池隆CC BY 4.0Wikimedia Commons

当主が儀式を行った主殿

見る場所
史跡根城の広場の本丸(有料区域)⁠の中心
注目する部分
主殿の広間で再現されている、正月11日の儀式のようす
ここが面白い
主殿は、当主が客と⁠会い、さまざまな儀式を行った建物です。天守のような高い建物ではなく、平屋の御殿が城の中心だったことが分かります。中に入ると⁠当時の儀式の場面を⁠見ることができます。[1][2]
見られるか
外から見られる本丸は有料(一般250円)⁠。月曜などは休場。
02
郭を区切る空堀(2008年撮影)。石垣を使わない中世の城の守りが、地面の形として残る。小池隆CC BY 4.0Wikimedia Commons

郭を区切る空堀と⁠土塁

見る場所
本丸のまわりと、中館などほかの郭とのあいだ(無料で歩ける広場部分)
注目する部分
水のない⁠堀(空堀)⁠の深さと、その外側の土塁、橋や⁠柵で結ばれた郭どうしの位置関係
ここが面白い
根城は本丸・中館・東善寺館など8つの郭からなる平城で、郭どうしを堀と⁠土塁で区切っていました。石垣を使わない中世の城の守り方が、地面の形と⁠していまも残っています。[5][6]
見られるか
外から見られる広場は無料で散策できる。ハイヒールでの散策には向かない。
03
復原されたかやぶきの工房(2008年撮影)。武器や鎧の製作・修理のようすを展示している。小池隆CC BY 4.0Wikimedia Commons

武具をつくり直した工房と、馬屋・納屋

見る場所
本丸の中、主殿のまわり
注目する部分
かや⁠ぶきの工房の中に並ぶ道具と、武器や⁠鎧を⁠作⁠り⁠直していたようすの展示
ここが面白い
城は戦いの場であると⁠同時に、暮らしと⁠仕事の場でした。工房・板蔵・納屋・馬屋がそろって復原されているので、城の中でどんな仕事がされていたかを具体的に想像できます。[1]
見られるか
外から見られる本丸の有料区域内。

訪問の目安

最寄り駅
バス停「根城」から徒歩約1分
登り
登りなし
所要時間の目安編集部の目安
本丸と⁠広場をまわって1時間〜1時間半⁠が目安
料金
一般250円、高校・大学生150円、中学生以下無料。20人以上の団体は130円・80円。広場の本丸以外は無料
時間
9:00〜17:00(入場は16:30まで⁠)
立入り
自由に見学できる

史跡根城の広場は無料で散策でき、本丸だけ有料。日本100名城スタンプ⁠は本丸窓口(開場時間内)⁠と八戸市博物館の正面入口横(屋外・24時間)⁠にある。広場ではドローンなどの無人飛行機、スケートボード、たき火などが禁止。

確認日:

この城の物語

01
史実

川と⁠海を見わたす台地のふち

根城は、馬淵川の河口に近い右岸の台地のふちに築かれた平城です。川に面し、沿岸一帯を見わたせる場所を選んでいます。[5]

02
伝承

南朝方の武将・南部師行が築いた

1333年、北畠顕家が後醍醐天皇の命で陸奥国に赴いたとき、南部師行もこれに従いました。師行は顕家から糠部郡の奉行に任じられ、1334年、南朝方の拠点の一つとして根城を⁠築いたといわれます。この城を本拠にした南部氏の家筋は「根城南部氏」(八戸氏)⁠と⁠呼ばれました。[4][5]

03
史実

300年続いた八戸地方の中心

根城は根城南部氏とともに南北朝の戦乱をくぐりぬけ、室町・戦国・安土桃山時代を通じて北奥羽に存在⁠し⁠続けました。本丸のほか中館や⁠東善寺館など8つの郭からなり、城跡の広さは約18.5万㎡あります。[4][6]

04
史実

城の破却と⁠遠野への国替え

1590年、三戸南部氏の南部信直が豊臣秀吉から領地全体の支配を認められ、根城南部氏はその配下になりました。秀吉が各地の城の破却を命じたため、南部氏は三戸城を除く多くの城を壊し、根城も城と⁠しての役目を失いました。1627年には南部利直の命で根城南部氏が遠野(いまの岩手県)⁠へ移され、根城はその歴史を終えました。[4]

05
史実

発掘から生まれた「根城の広場」

根城跡は1941年に国の史跡になりました。1978年から約11年かけて発掘調査と⁠整備が行われ、1994年10月⁠に主要部分が「史跡根城の広場」と⁠して公開されました。本丸には主殿を中心に工房・板蔵・納屋・馬屋などが復原され、発掘ではよろいや⁠刀の部品、陶磁器なども⁠見つかっています。[1][4][5]

この城の人びと

年表

  1. 南部師行が根城を⁠築いたといわれる[4][1]

  2. 南部信直が豊臣秀吉から領地支配を認められ、根城南部氏はその配下に[4]

  3. 根城南部氏が遠野へ移され、根城は役目を終える[4][1]

  4. 国の史跡に指定[5][1]

  5. 約11年にわたる発掘調査と⁠整備が始まる[1]

  6. 「史跡根城の広場」と⁠して公開[1][6]

建物と⁠遺構

天守の状態

もともと⁠天守なし

中世の城で、天守はもともとない。本丸の中心は平屋の主殿だった。

城全体のいま

主要部分が「史跡根城の広場」と⁠して公開され、広場は無料で歩ける。本丸だけが有料で、安土桃山時代の建物が復原されている。隣に八戸市博物館がある(2027年6月までリニューアルで休館)⁠。

主な建物

木造で復元

主殿

発掘調査の成果をもとに復原。当主が客と⁠会い、儀式を行った建物。[1]

木造で復元

工房・板蔵・納屋・馬屋など

本丸に復原された付属の建物。中に入って道具などを見られる。[1]

基本データ

種類
城
地形による分類
平城平地に堀をめぐらせて築いた⁠城編集部記事
時代
中世編集部記事
天守の状態
もともと⁠天守なし天守は⁠建てられなかった編集部記事
築城者
南部師行日本城郭協会
築城
建武元年(1334)日本城郭協会
主な城主
南部氏日本城郭協会
廃城
寛永4年(1627年)Wikipedia
見られる遺構
土塁・堀・井戸・門・曲輪編集部記事
文化財指定
国史跡(根城跡)(1941年)編集部記事
名城選定
日本100名城 5番日本城郭協会

旅の情報

立入り

自由に見学できる

史跡根城の広場は無料で散策でき、本丸だけ有料。日本100名城スタンプ⁠は本丸窓口(開場時間内)⁠と八戸市博物館の正面入口横(屋外・24時間)⁠にある。広場ではドローンなどの無人飛行機、スケートボード、たき火などが禁止。

住所

青森県八戸市大字根城字根城47(史跡根城の広場)[4][6]

確認日: 2026-10-03

最寄り駅と⁠行き方

バス停「根城」JR八戸駅前から市営バス・南部バス(田面木経由)⁠で約12分

徒歩約1分 · 登りなし

バス停から八戸市博物館まで徒歩約1分で、根城の広場はそのとなり。中心街からは六日町バス⁠停から司法センター経由⁠で約10分。[2]

確認日: 2026-10-03

開館時間・料金

史跡根城の広場(本丸)
時間
9:00〜17:00(入場は16:30まで⁠)
休館・休み
月曜(第1月曜と⁠祝日は開場)⁠、祝日の翌日(土・日曜は開場)⁠、12月27日〜1月4日
料金
一般250円、高校・大学生150円、中学生以下無料。20人以上の団体は130円・80円。広場の本丸以外は無料[2][6]
確認日: 2026-10-03

車・駐車場

八戸自動車道・八戸ICから約5〜10分、JR八戸駅から約15分。一般駐車場24台、大型バス駐車場あり(博物館の案内では5台、観光サイトでは3台)⁠。[2][6]

確認日: 2026-10-03
公園・城域の開放時間
広場(本丸以外⁠)⁠の開放時間は未確認確認日: 2026-10-03
所要時間の目安編集部の目安
本丸と⁠広場をまわって1時間〜1時間半⁠が目安
階段・坂・足もと
平らな草地と⁠土の道が中心。空堀の中は坂がある。ハイヒールには向かない。[2]
車椅子・ベビーカー
未確認確認日: 2026-10-03
トイレ・休憩
広場内にトイレあり(場所の詳細は未確認)[1]
英語案内・音声ガイド
未確認
季節の楽しみ
ボランティアガイド⁠は4月〜12月上旬⁠の10:00〜15:00(無料・約1時間、冬は事前予約)⁠。毎年秋に「史跡根城まつり」があり、2026年は10月3日に第31回が開かれる。[6][1]
撮影のルール
広場ではドローンなどの無人飛行機の飛行は禁止。許可なく撮った画像を本や⁠映像作品に使うことはできない。[1]
工事・休館・立入制限
八戸市博物館は2025年10月6日から2027年6月までリニューアル工事⁠のため長期休館。博物館との共通券や⁠館内展示は休館中は利用できない。史跡根城の広場は通常どおり。[2][6]確認日: 2026-10-03

周辺の楽しみ

博物館

八戸市博物館

根城の広場のとなりにある市の博物館で、考古・歴史・民俗の展示がある。2027年6月までリニューアル工事⁠で休館中。[2]

確認日: 2026-10-03

編集部ガイド(見どころレビュー)

資料と⁠確認した情報をもとにした編集部の解説です。現地訪問の体験談ではありません。

こんな人におすすめ

天守のある城とはちがう、中世の武士の城を見たい人、城の中の暮らしに興味がある人、家族づれに向く。広場は無料なので散歩がてら⁠寄れる。

ここを見ると⁠面白い

本丸の主殿と⁠工房で、城の中でどんな儀式や⁠仕事があったかを見る。外へ出たら、郭を区切る空堀と⁠土塁を歩き、石垣のない城の守り方を地面の形で確かめたい。

訪ねる前に

建物は発掘調査の成果をもとに復原したもので、当時から残る建物ではない。月曜などは本丸が休場。隣の八戸市博物館は2027年6月まで休館中。

楽しみかた

無料のボランティアガイド(約1時間)⁠を頼むと、郭の配置や⁠発掘の話を聞きながら歩ける。100名城スタンプ⁠は博物館正面の屋外にもあり、24時間押せる。

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異説・未確認の⁠点

出典

  1. 1
    史跡根城の広場八戸市博物館official確認日:
  2. 2
    施設案内(開館時間・入館料・アクセス)八戸市博物館official確認日:
  3. 3
    日本100名城一覧公益財団法⁠人日本城郭協会jokaku確認日:
  4. 4
    考古(室町・安土桃山時代)八戸市博物館official確認日:
  5. 5
    根城跡(文化遺産オンライン)文化庁heritage確認日:
  6. 6
    史跡根城の広場VISITはちの⁠へ(VISITはちの⁠へ観光物産サイト)tourism確認日:
  7. 7
    日本100名城・続日本100名城一覧公益財団法⁠人日本城郭協会jokaku確認日:
  8. 8
    Wikipedia「根城」Wikipedia日本語版wikipedia確認日:
  9. 9
    Wikidata Q8140388Wikidatawikidata確認日:
  10. 10
    OpenStreetMap way/554500495© OpenStreetMap contributors (ODbL)osm確認日:

掲載の状況

  1. 候補を発見確認済み
  2. 城郭・城跡と⁠して確認確認済み
  3. 基本情報を掲載確認済み
  4. 詳細記事を掲載確認済み
  5. 写真の利用条件を確認確認済み
  6. 訪問情報を確認確認済み

近くの⁠城

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