黒い板壁の天守と、左手の付櫓「塩蔵」(2008年1月撮影)。天守は1945年に焼け、1966年に鉄筋コンクリートで再建された。2022年の「令和の大改修」より前の写真。
663highlandCC BY 2.5Wikimedia Commons

岡山県 · 岡山市北区

岡山城

おかやまじょう

Okayama Castle

岡山県岡山市北区

城平山城日本100名城 70番

この城らしさ

黒い天守の⁠足もとをのぞくと、土台の形が四角ではなく、ゆがんだ五角形になっている。

なぜ?

岡山城の天守台は、宇喜多秀家が1597年までに築いた石垣で、平面が不等辺五角形です。もともと⁠あった「岡山」と⁠いう丘の地形に合わせたためと⁠いわれます。1966年に再建された天守も、1階はこの五角形の形をしています。[1][2]

見逃したくない3つ

01
黒い板壁の天守と、左手の付櫓「塩蔵」(2008年1月撮影)。天守は1945年に焼け、1966年に鉄筋コンクリートで再建された。2022年の「令和の大改修」より前の写真。663highlandCC BY 2.5Wikimedia Commons

五角形の天守台と⁠黒い天守

見る場所
本丸の最上段(本段)⁠。天守のまわりと、天守台の石垣がよく見える場所から
注目する部分
黒い下見板の外壁、金の鯱、天守台の不等辺五角形の⁠形
ここが面白い
外壁が黒塗りの板で覆われていることから「烏城(うじょう)⁠」⁠と呼ばれます。発掘では宇喜多秀家の時代の金箔瓦も⁠見つかっています。天守台は⁠高さ14.9mで、丘の固い崖に⁠支えられています。天守は1945年に焼け、1966年に鉄筋コンクリート⁠で再建されました。[1][2][3]
見られるか
外から見られる外観は自由に見られる。天守の中は有料(9:00〜17:30)⁠。
02
堀の外から見た月見櫓(国重要文化財・2023年10月撮影)。1620年代に建てられた本丸に残る唯一の江戸時代の建物。ZaironCC BY 4.0Wikimedia Commons

表と⁠裏で顔がちがう月見櫓

見る場所
本丸の中の段の北西の⁠角
注目する部分
城の外側から見た2階建ての姿と、内側から見た3階建ての姿。外側の鉄板張りの出窓と⁠石落とし、内側最上階の手すりと⁠縁側
ここが面白い
1620年代に池田忠雄が建てた、本丸に残る唯一の江戸時代の建物で、国の重要文化財です。外側は敵を見張り迎え撃つ守りの造り、内側は月見の名にふさわしい風格ある造りで、戦の時代が終わりかけたころの城の性格がよく表れています。[2][5][6]
見られるか
一部見られる外観のみ。内部は特別公開のときだけ(2026年は11月1日〜3日、無料・予約不要)⁠。
03

関ヶ原以前の高い石垣

見る場所
本丸の石垣。見どころマップの「関ヶ原以前1番高い石垣」と⁠「継ぎ足しがわかる石垣」
注目する部分
加工していない自然石の積み方と、角の部分に後から継ぎ足した石の形のちが⁠い
ここが面白い
宇喜多秀家が1597年までに築いた石垣は、本来の高さが15.6mあり、関ヶ原の戦い以前の石垣と⁠しては全国でも屈指の高さだと⁠岡山城は説明しています。すぐそばでは、小早川秀秋が角に石垣を継ぎ足した跡が見られ、大きな石を積んだ秀家と⁠丸い石を使った秀秋の違いを見比べられます。[2]
見られるか
外から見られる本丸内から自由に見られる。

訪問の目安

最寄り駅
路面電車「城下」電停から徒歩約10分
登り
少し登る
所要時間の目安編集部の目安
本丸と⁠天守で1時間〜1時間半、後楽園も回るなら半日が目安
料金
大人(15歳以上⁠)500円(20名以上の団体400円)⁠、中学生以下無料。共通券:後楽園と⁠800円、後楽園・林原美術館と⁠1,280円、後楽園・夢二郷土美術館⁠と1,440円
時間
9:00〜17:30(最終入場17:00)⁠。イベントで延長する日あり
立入り
自由に見学できる

本丸(烏城公園)⁠は自由に歩ける。天守の中は有料。月見櫓の内部は特別公開のときのみ。100名城スタンプ⁠は天守地下1階の受付付近。

確認日:

この城の物語

01
史実

旭川沿いの3つの⁠丘

いまの岡山城のあたりには、旭川に沿って岡山・石山・天神山と⁠いう3つの丘がありました。1570年代、戦国大名の宇喜多直家が石山にあった城を手に入れて本拠にしたと⁠伝わり、岡山を戦国の表舞台に立たせました。[1]

02
史実

宇喜多秀家が築いた豊臣大名の⁠城

直家の子・宇喜多秀家は、豊臣秀吉のもとで大きな力を持つ大名になりました。1590年に本丸を石山から岡山の丘へ移して城づくりを始め、1597年に天守ができたとされます(岡山城はこれを築城年と⁠しています)⁠。江戸時代の文献には、秀吉の指導で築いたと⁠書かれています。天守の外壁は黒塗りの板で、主な建物には金箔瓦が⁠使われていました。[1]

03
史実

関ヶ原の戦いと⁠城主の交代

1600年の関ヶ原の戦いで、秀家は西軍の主力と⁠して戦って敗れ、のちに八丈島へ流されました。代わって小早川秀秋が城主と⁠なり、城を手直しして外堀を築きましたが、1602年に急死しました。1603年からは池田家が城主と⁠なり、幕末まで治めました。[1][2]

04
史実

池田家の城と⁠後楽園

池田家の時代には、1620年代に池田忠雄が月見櫓を建て、池田光政は庶民も学べる閑谷学校をつくりました。1687年には御後園(いまの岡山後楽園)⁠の工事が始まり、1700年に形が整いました。[1][2]

05
史実

残った天守が空襲で焼ける

天守は明治以後も残り、昭和のはじめには詳しい図面も作られましたが、1945年の空襲で⁠焼けてしまいました。焼け残った月見櫓と⁠西丸西手櫓は、いまも江戸時代⁠の建物と⁠して国の重要文化財になっています。[1][5][6][7][10]

06
史実

1966年の再建と⁠令和の大改修

天守は1966年に鉄筋コンクリート⁠で再建されました。2021年から耐震補強などを含む「令和の大改修」が行われ、2022年11月3日⁠にリニューアルオープンしました。館内の展示は岡山市出身の歴史学者・磯田道史さんの監修で一新され、本丸のバリアフリー⁠化⁠やライトアップの拡大も行われました。[1][4][8][10]

この城の人びと

年表

  1. 宇喜多秀家が本丸を岡山の丘へ移し、築城を始める[1]

  2. 天守ができたとされる(岡山城の築城年)[1][9]

  3. 関ヶ原の戦い。小早川秀秋が城主に[1]

  4. 池田家が城主と⁠なる[1]

  5. 空襲で天守が焼ける[1][10]

  6. 天守を鉄筋コンクリート⁠で再建[1]

  7. 「令和の大改修」を終えてリニューアルオープン[8][4]

建物と⁠遺構

天守の状態

戦後の再建(復興)

1945年に焼失し、1966年に鉄筋コンクリート⁠で再建(公式は「往事の姿を偲ばせる天守が再建」と⁠表現)⁠。2021〜22年⁠の令和の大改修で耐震補強と⁠展示の一新。

城全体のいま

本丸が烏城公園と⁠して整備され、天守の中は展示施設。堀の多くは埋められて市街地になった。旭川をはさんで岡山後楽園がある。西丸西手櫓は本丸から離れた西の市街地に残る。

主な建物

再建(復興)

天守

1597年ごろ完成、1945年焼失、1966年再建。中は展示施設。[1]

現存国重要文化財

月見櫓

1620年代に池田忠雄が建てた。本丸に残る唯一の江戸時代の建物。内部は特別公開時のみ。[2][5][6]

現存国重要文化財

西丸西手櫓

江戸時代のごく初めに池田利隆が西の丸の正面を守るために建てた。本丸から離れた場所にある。[7][10]

外観を復元

不明門

本段への入口。明治に壊され、1966年に外観を再現。[2]

再建(復興)

廊下門

本丸の裏手の櫓門。上は城主専用の廊下だった。1966年に再建。[2]

現存しない

大納戸櫓・鉄門

城内最大の櫓と、鉄板で覆われた門。どちらも現存しない。[2]

基本データ

種類
城
地形による分類
平山城平地の中の丘に築いた⁠城編集部記事
時代
近世編集部記事
天守の状態
戦後の再建(復興)昭和以降に建て直した天守。形や⁠位置が当時と⁠違う場合がある編集部記事
築城者
宇喜多秀家日本城郭協会
築城
慶長2年(1597)日本城郭協会
主な城主
宇喜多氏、小早川氏、池田氏日本城郭協会
廃城
1873年(明治6年)Wikipedia
見られる遺構
櫓・櫓台・石垣・堀・門・曲輪・天守台編集部記事
文化財指定
国史跡(岡山城跡)(1987年)⁠、国重要文化財(月見櫓・西丸西手櫓)(1950年)編集部記事
名城選定
日本100名城 70番日本城郭協会

旅の情報

立入り

自由に見学できる

本丸(烏城公園)⁠は自由に歩ける。天守の中は有料。月見櫓の内部は特別公開のときのみ。100名城スタンプ⁠は天守地下1階の受付付近。

住所

〒700-0823 岡山県岡山市北区丸⁠の内2-3-1[3]

確認日: 2026-10-03

最寄り駅と⁠行き方

路面電車「城下」電停岡山電気軌道(JR岡山駅から東山行きで約5分)

徒歩約10分 · 少⁠し登る

城下電停から徒歩約10分。バスなら「県庁前」から徒歩約5分。[3]

確認日: 2026-10-03

開館時間・料金

岡山城天守閣
時間
9:00〜17:30(最終入場17:00)⁠。イベントで延長する日あり
休館・休み
12月29日〜31日(荒天や⁠点検で休むこと⁠あり)
料金
大人(15歳以上⁠)500円(20名以上の団体400円)⁠、中学生以下無料。共通券:後楽園と⁠800円、後楽園・林原美術館と⁠1,280円、後楽園・夢二郷土美術館⁠と1,440円[3]
確認日: 2026-10-03

車・駐車場

岡山ICから東へ約20分。天守の専用駐車場はなく、近くの烏城公園駐車場(24時間・普通車は最初の1時間300円、以後30分100円)などを使う。天守に入ると⁠最初の1時間が半額になる。バスは事前予約。[3]

確認日: 2026-10-03
公園・城域の開放時間
未確認(天守の開館時間は上のとおり)確認日: 2026-10-03
所要時間の目安編集部の目安
本丸と⁠天守で1時間〜1時間半、後楽園も回るなら半日が目安
階段・坂・足もと
本丸は下の段・中の段・本段の3段で、段の間は石段や坂。[2]
車椅子・ベビーカー
本丸内は令和の大改修でバリアフリー化。天守の中は4階までエレベーター(5・6階は階段)⁠。館内用の車いす1台(先着順)⁠。ただし天守までのエレベーターなどはない。[3][4]確認日: 2026-10-03
トイレ・休憩
天守内にトイレ(男性・女性・多目的)あり。トイレだけの利用は入場料免除。[3]
英語案内・音声ガイド
公式サイトに英語・韓国語・中国語(簡体・繁体)⁠のページがある。館内の英語表示は未確認。[13]
季節の楽しみ
毎日、日没から24時まで天守をライトアップ(啓発活動の日は色が変わる)⁠。[11]
撮影のルール
館内は撮影禁止の場所がある。一脚・三脚・自撮⁠り⁠棒など⁠他⁠の人のじゃまになる機材は使えない。[3]
工事・休館・立入制限
月見櫓の内部を2026年11月1日〜3日に特別公開(無料・予約不要、混雑時は15人ずつ案内)⁠。[5]確認日: 2026-10-03

周辺の楽しみ

庭園

岡山後楽園

岡山藩主・池田家の庭園で、日本三名園のひとつ。国の特別名勝。旭川をはさんで城の向かい側にあり、天守との共通券(800円)⁠がある。[12][3][1]

確認日: 2026-10-03

編集部ガイド(見どころレビュー)

資料と⁠確認した情報をもとにした編集部の解説です。現地訪問の体験談ではありません。

こんな人におすすめ

駅から気軽に行ける城を探している人、後楽園と⁠あわせて回りたい人、石垣の時代のちがいを見比べたい人に向く。

ここを見ると⁠面白い

黒い天守と⁠五角形の天守台はもちろん、本丸の石垣が見どころ。宇喜多秀家・小早川秀秋・池田家と、城主が変わるたびに積み方が変わった跡を、公式の「本丸の見どころマップ」を手に探すと⁠面白い。月見櫓は城の外側と⁠内側の両方から見て、顔のちがいを確かめたい。

訪ねる前に

いまの天守は1966年の再建で、中は展示施設。天守の入場は17時まで。月見櫓の中は普段は入れないが、2026年は11月1日〜3日に特別公開がある。西丸西手櫓は本丸から離れた西の市街地にある。

楽しみかた

後楽園の池越しや⁠旭川の対岸から天守を眺めると、城と⁠庭と⁠川が一体になった景色が楽しめる。夜は毎日ライトアップされる。

訪問者レビュー

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異説・未確認の⁠点

出典

  1. 1
    岡山城を知る - 岡山城の歴史岡山城official確認日:
  2. 2
    岡山城に行く・集う - 本丸の見どころマップ岡山城official確認日:
  3. 3
    利用案内岡山城official確認日:
  4. 4
    岡山城を知る - 令和の大改修の紹介岡山城official確認日:
  5. 5
    国指定重要文化財・月見櫓特別公開!(2026年9月30日)岡山城official確認日:
  6. 6
    岡山城月見櫓岡山市municipal確認日:
  7. 7
    岡山城西丸西手櫓岡山市municipal確認日:
  8. 8
    岡山城「天守閣リニューアルオープン」等⁠についておかやま観光コンベンション協会tourism確認日:
  9. 9
    日本100名城一覧公益財団法⁠人日本城郭協会jokaku確認日:
  10. 10
    岡山城(補助資料)Wikipedia日本語版other確認日:
  11. 11
    2026年ライトアップスケジュール岡山城official確認日:
  12. 12
    岡山後楽園公式サイト岡山後楽園(岡山県)official確認日:
  13. 13
    岡山城公式ウェブサイトトップ岡山城official確認日:
  14. 14
    日本100名城・続日本100名城一覧公益財団法⁠人日本城郭協会jokaku確認日:
  15. 15
    Wikipedia「岡山城」Wikipedia日本語版wikipedia確認日:
  16. 16
    Wikidata Q1013448Wikidatawikidata確認日:
  17. 17
    OpenStreetMap way/363563168© OpenStreetMap contributors (ODbL)osm確認日:

掲載の状況

  1. 候補を発見確認済み
  2. 城郭・城跡と⁠して確認確認済み
  3. 基本情報を掲載確認済み
  4. 詳細記事を掲載確認済み
  5. 写真の利用条件を確認確認済み
  6. 訪問情報を確認確認済み

近くの⁠城

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