岡崎城の天守(2015年9月)。1959年に鉄筋コンクリートで再建された「復興天守」で、江戸時代の天守に近い外観。
Evelyn-roseCC0Wikimedia Commons

愛知県 · 岡崎市

岡崎城

おかざきじょう

Okazaki Castle

愛知県岡崎市

城平山城日本100名城 40番

この城らしさ

徳川家康が生まれた城。産湯に使ったと⁠伝わる井戸が、いまも城跡に残っている。

なぜ?

1542年、のちに江戸幕府を開く徳川家康(幼名・竹千代)⁠は岡崎城の中で生まれました。江戸時代、この城は「神君(家康)出生の城」と⁠して特別に大事にされ、家柄の高い譜代大名が城主を務めました。城跡の岡崎城公園には、産湯の井戸や⁠家康の胞衣(えな⁠)⁠を埋めたと⁠いう塚など、誕生にまつわる場所が残っています。[2][9][17]

見逃したくない3つ

01
東照公産湯の井戸(2015年9月)。1542年に城内で生まれた家康の産湯に、この井戸の水が使われたと伝わる。Evelyn-roseCC0Wikimedia Commons

家康誕生の伝承が残る産湯の井戸

見る場所
岡崎城公園内の「東照公産湯の井戸」と、近くの「東照公えな塚」
注目する部分
石で囲まれた井戸と、そばに立つ「東照公産湯」の石柱
ここが面白い
1542年12月26日⁠に城内で生まれた竹千代(のちの家康)⁠の産湯に、この井戸の水が使われたと⁠伝わります。家康が生まれた城であることを、いちばん身近に感じられる場所です。[9][2][17]
見られるか
外から見られる公園内で自由に見られる(無料)⁠。
02
本丸の北を守る空堀「清海堀」(2019年6月)。城を最初に築いた西郷頼嗣(清海入道)の名がついている。Evelyn-roseCC0Wikimedia Commons

本丸の北を守った空堀「清海堀」

見る場所
本丸の北側
注目する部分
深く掘り下げた堀の底と、両側の斜面に積まれた石垣
ここが面白い
水を張らない空堀で、本丸の北を守るために作られました。城を最初に築いた西郷頼嗣が「清海入道」と⁠名乗ったことから、清海堀と⁠呼ばれています。天守は再建ですが、こうした堀や⁠石垣は城の昔の姿を伝えています。[8][2]
見られるか
外から見られる上の園路から見下ろせる(無料)⁠。
03
岡崎城の天守(2015年9月)。1959年に鉄筋コンクリートで再建された「復興天守」で、江戸時代の天守に近い外観。Evelyn-roseCC0Wikimedia Commons

井戸櫓と⁠附櫓をもつ天守

見る場所
本丸の天守。外観は神橋や⁠龍城堀の側から、中は天守(有料)⁠で
注目する部分
大きな天守の東側に井戸櫓、南側に附櫓がつながった⁠形
ここが面白い
1617年に城主の本多康紀が建てた天守は、三層三階地下一階で、東に井戸櫓、南に附櫓をもつ「複合天守」でした。明治に取り壊されたあと、1959年に市民の願いで鉄筋コンクリート⁠で再建され、ほぼ昔どおりの外観になりました。中は岡崎城と⁠城下町の歴史や⁠伝統産業を紹介する展示室です。[2][1][4][15]
見られるか
外から見られる外観は無料。中は有料で、靴のまま入れる。エレベーターはなく階段(79段)のみ。

訪問の目安

最寄り駅
名鉄東岡崎駅から徒歩約15分
登り
未確認
所要時間の目安編集部の目安
公式は天守の見学時間を40分と⁠案内している。公園の堀や⁠井戸もまわるなら1時間半ほどが目安
料金
大人(中学生以上⁠)300円、小人(5歳以上⁠)150円。20名以上の団体は大人240円。三河武士のやかた家康館との2館共通券は大人650円。岡崎市内の小中学生・市内在住の65歳以上⁠・障がい者手帳を持つ人と⁠介添1人は無料
時間
9:00〜17:00(入館は16:30まで⁠)
立入り
自由に見学できる

岡崎城公園は自由に入れる。天守の中は有料。天守は靴のまま入れ、1階に無料ロッカーがある。2021年5月からペットを連れての入館はできない(盲導犬・介助犬は可)⁠。日本100名城スタンプ⁠は天守1階の売店(休憩所)⁠にある。

確認日:

この城の物語

01
史実

なぜこの場所に城があったのか

岡崎は昔から東海道の陸の道と⁠川の舟運が交わる交通の要所でした。江戸時代には「五万石でも岡崎様はお城下まで舟が着く」と⁠歌われました。のちに城下には東海道が引き入れられ、岡崎は東海道でも指折りの宿場町と⁠して栄えました。[1][2][13]

02
史実

西郷氏が築き、松平清康が移した

岡崎城の始まりは15世紀中ごろ(1455年ごろ)⁠、西郷頼嗣が明大寺の地に築いた城と⁠されます。その後、家康の祖父・松平清康が城を今の場所に移し、ここが岡崎城と⁠呼ばれるようになりました。はじめは砦のような小さな城だったと⁠考えられています。[2][13]

03
史実

家康が生まれ、ここから天下へ

1542年、家康は岡崎城で生まれました。6歳で織田家、8歳で今川家の人質となり、少年時代をよその国で過ごしましたが、1560年の桶狭間の戦いで今川義元が討たれると、19歳で岡崎城に戻って独立しました。1570年に本拠を浜松へ移すと、長男の信康を岡崎城主にしています。[2]

04
史実

田中吉政の大改修と⁠江戸時代の岡崎

1590年に家康が関東へ移ると、豊臣秀吉の家臣・田中吉政が城主になり、城を大きく広げました。1592年には城の東・北・西に、⁠長さ4.7kmにおよぶ総堀を造っています。江戸時代は本多氏・水野氏など譜代の大名が城主を務め、1617年には本多康紀が複合天守を建てました。石高は5万石ほどでしたが、大名たちは岡崎城主であることを誇りにしたと⁠伝わります。[2]

05
史実

明治に取り壊され、堀と⁠石垣が残った

明治維新のあと、城の建物の大部分は1873年から1874年にかけて⁠取⁠り⁠壊されました。その後は堀と⁠石垣だけが昔の面影を伝えていました。いまも清海堀などの空堀や⁠石垣、内堀が残っています。[2][8][12]

06
史実

1959年に天守を再建、門と⁠櫓も

天守がないのはしのびないと⁠いう市民の強い思いから、1959年に鉄筋コンクリート3層5階⁠の天守が再建されました。公式サイトは「復興天守」と⁠呼んでいます。その後、公園の入口と⁠して1993年に大手門が建てられ、2010年には東隅櫓が、天明元年(1781年)⁠の絵図をもとに木造で再建されました。2006年に日本100名城⁠に選ばれています。[2][1][11][10][7]

この城の人びと

年表

  1. ごろ

    西郷頼嗣が明大寺に城を築く[2][14]

  2. 松平清康が城を今の場所に移す(1524年と⁠する資料もある⁠)[2][13]

  3. 徳川家康が城内で生まれる[2][9]

  4. 田中吉政が城主と⁠なり、城を大きく広げる[2]

  5. 本多康紀が複合天守を建てる[2]

  6. 1874年にかけて城の建物の大部分が取り壊される[2]

  7. 天守を鉄筋コンクリート⁠で再建[2][1]

建物と⁠遺構

天守の状態

戦後の再建(復興)

1959年に鉄筋コンクリート3層5階⁠で再建。公式は「復興天守」と⁠呼び、外観はほぼ昔どおりと⁠している。日本城郭協会の一覧は「望楼型三層五階鉄筋コンクリート⁠造(復興)⁠」。

城全体のいま

城跡は約10ヘクタール⁠の岡崎城公園。天守(1959年再建)⁠、三河武士のやかた家康館、二の丸能楽堂などがあり、城塁や⁠内堀、空堀が残る。

主な建物

再建(復興)

天守

1873〜74年⁠に取り壊し、1959年に鉄筋コンクリート⁠で再建。中は展示室。[2]

再建(復興)

東隅櫓

明治初めまであった櫓を2010年に木造2階建てで再建。図面がないため、同じ時代の松山城の櫓を参考にした。[10]

再建(復興)

大手門

公園の表玄関と⁠して1993年に建てた門。[11]

跡地のみ

清海堀

本丸の北を守った空堀。[8]

基本データ

種類
城
地形による分類
平山城平地の中の丘に築いた⁠城編集部記事
時代
中世・近世編集部記事
天守の状態
戦後の再建(復興)昭和以降に建て直した天守。形や⁠位置が当時と⁠違う場合がある編集部記事
築城者
西郷頼嗣、田中吉政日本城郭協会
築城
康正元年(1455)頃、天正18年(1590)日本城郭協会
主な城主
西郷氏、松平氏、田中氏、本多氏、水野氏日本城郭協会
廃城
明治6年(1873年)Wikipedia
見られる遺構
石垣・堀・門・櫓・櫓台・土塁・曲輪編集部記事
文化財指定
岡崎市指定史跡編集部記事
名城選定
日本100名城 40番日本城郭協会

旅の情報

立入り

自由に見学できる

岡崎城公園は自由に入れる。天守の中は有料。天守は靴のまま入れ、1階に無料ロッカーがある。2021年5月からペットを連れての入館はできない(盲導犬・介助犬は可)⁠。日本100名城スタンプ⁠は天守1階の売店(休憩所)⁠にある。

住所

〒444-0052 愛知県岡崎市康生町561-1[6][12]

確認日: 2026-10-03

最寄り駅と⁠行き方

名鉄東岡崎駅名鉄名古屋本線

徒歩約15分 · 未確認

徒歩15分。バスなら4番のりばから康生町経由で「康生町」下車、徒歩5分。[6][7]

確認日: 2026-10-03
中岡崎駅愛知環状鉄道

徒歩約15分 · 未確認

徒歩15分。[6][7]

確認日: 2026-10-03

開館時間・料金

岡崎城(天守)
時間
9:00〜17:00(入館は16:30まで⁠)
休館・休み
12月29日〜31日
料金
大人(中学生以上⁠)300円、小人(5歳以上⁠)150円。20名以上の団体は大人240円。三河武士のやかた家康館との2館共通券は大人650円。岡崎市内の小中学生・市内在住の65歳以上⁠・障がい者手帳を持つ人と⁠介添1人は無料[3][4]
確認日: 2026-10-03

車・駐車場

岡崎城公園駐車場(乗用車150台、別にバス優先駐車場あり)⁠。乗用車は通常期30分150円(7〜22時)⁠、桜まつりなどの混雑期は30分300円。東名高速岡崎ICから約3km。花火大会などのイベント時は使えないことがある。[12][6]

確認日: 2026-10-03
公園・城域の開放時間
未確認確認日: 2026-10-03
所要時間の目安編集部の目安
公式は天守の見学時間を40分と⁠案内している。公園の堀や⁠井戸もまわるなら1時間半ほどが目安
階段・坂・足もと
天守の中はエレベーターがなく、階段(79段)のみ。[4]
車椅子・ベビーカー
天守はバリアフリーに対応しておらず、エレベーターもない。公園駐車場に身障者用の区画(6台)⁠がある。[4][12]確認日: 2026-10-03
トイレ・休憩
未確認
英語案内・音声ガイド
観光協会の公式サイトに自動翻訳の英語表示がある。館内の英語案内は未確認。[1]
季節の楽しみ
春は桜まつりで公園が混み合い、駐車場も混雑期料金になる。花火大会などのイベントの日は駐車場が使えないことがある。[12][6]
撮影のルール
天守の中は撮影できるが、フラッシュは控え、三脚は持ち込めない。[4][5]
工事・休館・立入制限
工事や⁠休館のお知らせは確認できなかった。[1]確認日: 2026-10-03

周辺の楽しみ

博物館

三河武士のやかた家康館

岡崎城公園の中にある歴史資料館。家康の誕生から天下統一までと、それを支えた三河武士を展示で紹介している(2024年3月リニューアル)⁠。天守との共通券がある。[16][3]

確認日: 2026-10-03

編集部ガイド(見どころレビュー)

資料と⁠確認した情報をもとにした編集部の解説です。現地訪問の体験談ではありません。

こんな人におすすめ

徳川家康の生涯をたどりたい人、大河ドラマなどで家康に興味を持った人に向く。駅から歩ける町なかの公園で、気軽に寄れる。

ここを見ると⁠面白い

天守の展示で城と⁠城下町の歴史をつかんだら、産湯の井戸やえな塚で家康誕生の伝承に触れ、清海堀の深さで中世から続く城の守りを確かめたい。

訪ねる前に

天守は1959年の鉄筋コンクリート⁠造⁠の再建。中は階段のみでエレベーターはない。桜の季節や⁠イベントの日は公園と⁠駐車場が混み合う。

楽しみかた

天守と⁠三河武士のやかた家康館の共通券を使うと、城の歴史と⁠家康の生涯を続けて見られる。神橋のかかる龍城堀は、天守を正面に⁠望⁠む撮影スポット⁠と⁠して紹介されている。

訪問者レビュー

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異説・未確認の⁠点

出典

  1. 1
    岡崎城トップページ岡崎市観光協会(岡崎おでかけナビ)/指定管理者岡崎パブリックサービスofficial確認日:
  2. 2
    岡崎城沿革岡崎市観光協会(岡崎おでかけナビ)official確認日:
  3. 3
    岡崎城利用案内岡崎市観光協会(岡崎おでかけナビ)official確認日:
  4. 4
    岡崎城よくある質問岡崎市観光協会(岡崎おでかけナビ)official確認日:
  5. 5
    岡崎城来館者へのお願い岡崎市観光協会(岡崎おでかけナビ)official確認日:
  6. 6
    岡崎城公園へのアクセス岡崎市観光協会(岡崎おでかけナビ)official確認日:
  7. 7
    見どころ・施設紹介岡崎城岡崎市観光協会(岡崎おでかけナビ)official確認日:
  8. 8
    見どころ・施設紹介清海掘岡崎市観光協会(岡崎おでかけナビ)official確認日:
  9. 9
    見どころ・施設紹介東照公産湯⁠の井戸岡崎市観光協会(岡崎おでかけナビ)official確認日:
  10. 10
    見どころ・施設紹介東隅櫓岡崎市観光協会(岡崎おでかけナビ)official確認日:
  11. 11
    見どころ・施設紹介大手門岡崎市観光協会(岡崎おでかけナビ)official確認日:
  12. 12
    岡崎城公園・岡崎城の施設紹介岡崎市municipal確認日:
  13. 13
    市のあゆみ岡崎市municipal確認日:
  14. 14
    日本100名城一覧公益財団法⁠人日本城郭協会jokaku確認日:
  15. 15
    見どころ・施設紹介龍城堀・神橋岡崎市観光協会(岡崎おでかけナビ)official確認日:
  16. 16
    三河武士のやかた家康館岡崎市観光協会(岡崎おでかけナビ)official確認日:
  17. 17
    見どころ・施設紹介東照公えな⁠塚岡崎市観光協会(岡崎おでかけナビ)official確認日:
  18. 18
    日本100名城・続日本100名城一覧公益財団法⁠人日本城郭協会jokaku確認日:
  19. 19
    Wikipedia「岡崎城」Wikipedia日本語版wikipedia確認日:
  20. 20
    Wikidata Q1013445Wikidatawikidata確認日:
  21. 21
    OpenStreetMap node/4622163744© OpenStreetMap contributors (ODbL)osm確認日:

掲載の状況

  1. 候補を発見確認済み
  2. 城郭・城跡と⁠して確認確認済み
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