本丸に立つ大阪城天守閣(2018年7月撮影)。1931年に市民の寄付で復興された3代目の天守で、鉄骨鉄筋コンクリート造。
SH6188CC BY-SA 4.0Wikimedia Commons

大阪府 · 大阪市中央区

大阪城

おおさかじょう

Osaka Castle

大阪府大阪市中央区

城平山城日本100名城 50番

この城らしさ

いま見える石垣の下に、秀吉の大坂城がまるごと⁠埋まっている。

なぜ?

大坂の陣で豊臣家が滅んだあと、徳川幕府は豊臣の城を分厚い盛り土で地中に埋め、その上に新しい城を築き直しました。そのため、いまの石垣や堀はすべて徳川時代のものです。2025年に開館した「豊臣石垣館」では、地下に降りて秀吉の時代の石垣を⁠見ることができます。[1][2]

見逃したくない3つ

01
2025年に開館した「大阪城 豊臣石垣館」(2025年9月撮影)。地下に降りて、徳川幕府が埋めた豊臣時代の石垣を見る施設。掬茶CC BY-SA 4.0Wikimedia Commons

地下に眠る豊臣時代の石垣(豊臣石垣館)

見る場所
本丸、天守閣の東側にある「大阪城豊臣石垣館」(地下展示)
注目する部分
自然の石をほとんど加工せずに積んだ「野面積み」の石垣と、表面に残る大坂夏の陣の火の跡、そして頭の上にのしかかる徳川時代の盛り土の厚さ
ここが面白い
公開されているのは、秀吉・おね夫妻や⁠淀殿・秀頼が暮らした本丸の中心「詰ノ丸」を守っていた石垣です。1984年の水道工事にともなう調査で見つかりました。徳川幕府は再築のとき、このあたりで約6mも土を盛って豊臣の石垣を埋めました。古い寺の礎石を転用した石も見られます。[2][3][4]
見られるか
外から見られる天守閣の入館料で入れる(9:00〜18:00、入館17:30まで⁠)⁠。石垣の状態によって予告なく公開を止めることがある。館内にトイレはない。
02
本丸に立つ大阪城天守閣(2018年7月撮影)。1931年に市民の寄付で復興された3代目の天守で、鉄骨鉄筋コンクリート造。SH6188CC BY-SA 4.0Wikimedia Commons

1931年に市民が建てた3代目の天守閣

見る場所
本丸の天守閣(中は博物館)
注目する部分
最上階の黒い壁に金色で描かれた虎のレリーフと⁠鯱、8階の展望台(地上約50m)からの眺め
ここが面白い
いまの天守は、豊臣時代・徳川時代に続く3代目です。1931年に市民の寄付で、徳川時代の天守台の上に、豊臣時代の天守を描いた「大坂夏の陣図屏風」をもとにした外観で建てられました。鉄骨鉄筋コンクリート⁠造で、建てたときからエレベーター⁠付きの博物館です。1997年に国の登録有形文化財⁠になりました。[1][5][6][7]
見られるか
外から見られる外観は自由に見られる。中は有料。3階・4階は撮影禁止で、ほかの階は撮影できる。
03
大手口の眺め(2014年3月撮影)。左から千貫櫓、大手門、多聞櫓。いずれも徳川幕府の再築以後の建物で、国の重要文化財。そらみみCC BY-SA 3.0Wikimedia Commons

徳川が築いた大手門と⁠千貫櫓、桜門の巨石

見る場所
西側の大手口(大手門・千貫櫓・多聞櫓)と、本丸入口の桜門の枡形
注目する部分
堀に面して張り出す千貫櫓、大手門をくぐった先の四角い枡形、桜門の枡形の壁にはめ込まれた巨大な一枚岩
ここが面白い
城に残る13棟の古い建物はすべて徳川幕府の再築以後のもので、千貫櫓と⁠乾櫓は1620年、大手門と⁠多聞櫓は1848年ごろの建物です。どれも国の重要文化財です。豊臣の城の上に、大名を動員して巨石を積み上げた徳川の城の力強さが、大手口から本丸までの道で実感できます。[1][8][9]
見られるか
外から見られる外から自由に見られる。櫓の内部は通常非公開。

訪問の目安

最寄り駅
JR大阪城公園駅から徒歩約18分
登り
少し登る
所要時間の目安編集部の目安
天守閣の中は50分〜1時間半(公式)⁠。大手門から公園を歩き、豊臣石垣館も見るなら2時間半〜3時間⁠が目安
料金
大人1,200円、大学生・高校生600円(学生証が必要)⁠、中学生以下無料。15名以上の団体は大人1,080円・大学生高校生540円。豊臣石垣館も同じ入館料で入れる
時間
9:00〜18:00(入館は17:30まで⁠)
立入り
自由に見学できる

大阪城公園は自由に歩ける。天守閣と⁠豊臣石垣館は有料(共通の入館料)⁠。櫓の内部は通常非公開。公園内はドローン使用禁止。日本100名城スタンプ⁠は天守閣1階のインフォメーション(入館が必要)⁠。

確認日:

この城の物語

01
史実

本願寺の跡地、上町台地の北の⁠端

大阪城は上町台地の北の端にあります。北を淀川が流れる守りやすい場所で、川をさかのぼれば京都へ通じる交通の⁠要でもありました。ここには戦国時代、大坂本願寺(石山本願寺)⁠があり、織田信長と⁠10年にわたって戦いました(石山合戦)⁠。[1][6]

02
史実

1583年、秀吉が天下統一の拠点に

1583年、豊臣(羽柴)秀吉が本願寺の跡に城を築き始めました。本丸・二の丸の広さはいまと⁠ほぼ同じで、まわりを2km四方の惣構(そうがまえ)⁠で囲む大きな城でした。「三国無双」と⁠たたえられたと⁠伝わります。大坂の町の基礎も、このとき城下町と⁠してつくられました。[1][4]

03
研究上の解釈

1615年の落城と、徳川による埋め立て

秀吉が1598年に亡くなったあと、豊臣家は1614〜15年⁠の大坂冬の陣・夏の陣で徳川家に敗れ、城は焼け落ちました。1620年から徳川幕府は城を築き直します。このとき豊臣の城を大量の盛り土で埋め、その上に新しい石垣を積みました。大阪城天守閣は、豊臣家の権威を⁠消⁠し⁠去るかのような工事だったと⁠説明しています。[1][2]

04
史実

徳川の城は西日本を治める拠点に

再築された大坂城は幕府が直接おさえる城と⁠なり、譜代大名から選ばれた大坂城代が置かれて、西日本を治める拠点になりました。徳川の天守は1626年にできましたが、1665年に落雷で焼け、その後は再建されませんでした。[6][8][12]

05
史実

明治維新と⁠空襲で多くの建物を失う

1868年、明治維新の混乱のなかで本丸御殿や⁠多くの櫓・門が焼けました。その後は陸軍の施設が置かれ、1945年8月14日⁠の空襲でも櫓などが失われました。それでも千貫櫓・乾櫓・大手門・多聞櫓・金蔵・桜門など13棟が残り、国の重要文化財になっています。[1][8][12]

06
史実

1931年の天守再建と、豊臣石垣の公開

1931年、大阪市民の寄付で天守閣が建てられました。徳川時代の天守台の上に、豊臣時代の天守の姿を描いた屏風をもとにした外観です。1997年に国の登録有形文化財に、2025年に大阪市指定有形文化財⁠になりました。地中の豊臣石垣は1959年と⁠1984年の調査で見つかり、市が募金で進めた公開事業の結果、2025年に「豊臣石垣館」が開館しました。[1][3][6]

この城の人びと

年表

  1. 豊臣(羽柴)秀吉が大坂城を築き始める[2]

  2. 大坂夏の陣で落城、豊臣家が滅ぶ[2]

  3. 徳川幕府が大坂城の再築を始める[2][8]

  4. 徳川時代の天守が落雷で焼ける[6][8]

  5. 市民の寄付で天守閣を復興[1][6]

  6. 豊臣時代の「詰ノ丸」の石垣が見つかる[2][3]

  7. 「大阪城豊臣石垣館」が開館[2]

建物と⁠遺構

天守の状態

戦後の再建(復興)

1931年に鉄骨鉄筋コンクリート⁠で「復興」された3代目(公式の表現)⁠。外観は大坂夏の陣図屏風の豊臣時代の天守をもとにし、天守台は徳川時代のもの。5重8階。

城全体のいま

城跡の一帯は大阪城公園と⁠して整備され、自由に歩ける。天守閣の中は博物館「大阪城天守閣」。内堀・外堀と⁠徳川時代の石垣がよく残り、豊臣時代の城は地中に埋まっている。

主な建物

再建(復興)国登録有形文化財・大阪市指定有形文化財

天守閣

1931年復興。1997年に国の登録有形文化財、2025年に大阪市指定。中は博物館。[1][6]

現存国重要文化財

千貫櫓

1620年の建物。大手口を守る。[8]

現存国重要文化財

乾櫓

1620年の建物。[8]

現存国重要文化財

大手門・多聞櫓

1848年ごろの建物。[8]

現存国重要文化財

金蔵・焔硝蔵・金明水井戸屋形・一番櫓・六番櫓・桜門・⁠塀

1626年〜1887年⁠に建てられた建物。重要文化財は合わせて13棟。[8]

跡地のみ

豊臣時代の詰ノ丸石垣

地中に埋まっていた石垣を掘り出し、2025年から豊臣石垣館で公開。[2]

基本データ

種類
城
地形による分類
平山城平地の中の丘に築いた⁠城編集部記事
時代
近世・近代以降編集部記事
天守の状態
戦後の再建(復興)昭和以降に建て直した天守。形や⁠位置が当時と⁠違う場合がある編集部記事
築城者
豊臣秀吉、徳川幕府日本城郭協会
築城
天正11年(1583)⁠、元和6年(1620)日本城郭協会
主な城主
豊臣氏、松平氏、徳川氏日本城郭協会
廃城
1868年(明治元年)Wikipedia
見られる遺構
櫓・櫓台・門・石垣・堀・曲輪・天守台編集部記事
文化財指定
国特別史跡(大坂城跡)(1955年)⁠、国重要文化財(大手門・千貫櫓など13棟。大手門は1953年指定)(1953年)⁠、国登録有形文化財(天守閣)(1997年)編集部記事
名城選定
日本100名城 50番日本城郭協会

旅の情報

立入り

自由に見学できる

大阪城公園は自由に歩ける。天守閣と⁠豊臣石垣館は有料(共通の入館料)⁠。櫓の内部は通常非公開。公園内はドローン使用禁止。日本100名城スタンプ⁠は天守閣1階のインフォメーション(入館が必要)⁠。

住所

〒540-0002 大阪市中央区大阪城1-1[11]

確認日: 2026-10-03

最寄り駅と⁠行き方

JR大阪城公園駅JR大阪環状線

徒歩約18分 · 少⁠し登る

公園の東側から青屋門・極楽橋を経て天守閣まで徒歩約18分。[13]

確認日: 2026-10-03
谷町四丁目駅Osaka Metro中央線・谷町線

徒歩約18分 · 少⁠し登る

西側の大手門から入るルート。天守閣まで徒歩約18分。大手門・千貫櫓を見て本丸へ向かえる。[11][13]

確認日: 2026-10-03
森ノ宮駅JR大阪環状線・Osaka Metro中央線・長堀鶴見緑地線

徒歩約18分 · 少⁠し登る

公園の南東から天守閣まで徒歩約18分。[11][13]

確認日: 2026-10-03
天満橋駅京阪電車・Osaka Metro谷町線

徒歩約19分 · 少⁠し登る

北西から京橋口を経て天守閣まで徒歩約19分。[11][13]

確認日: 2026-10-03

開館時間・料金

大阪城天守閣(豊臣石垣館を含む)
時間
9:00〜18:00(入館は17:30まで⁠)
休館・休み
12月28日〜1月1日
料金
大人1,200円、大学生・高校生600円(学生証が必要)⁠、中学生以下無料。15名以上の団体は大人1,080円・大学生高校生540円。豊臣石垣館も同じ入館料で入れる[5][2]
確認日: 2026-10-03

車・駐車場

大阪城公園駅前駐車場(171台)⁠・森ノ宮駐車場(143台)⁠。平日8〜22時⁠は1時間400円、土日祝は1時間500円、22〜8時は1時間200円。天守閣までは駐車場から徒歩約15分。[11][7]

確認日: 2026-10-03
公園・城域の開放時間
未確認(公園は自由に出入りできるが、時間の公式な案内は確認できなかった⁠)確認日: 2026-10-03
所要時間の目安編集部の目安
天守閣の中は50分〜1時間半(公式)⁠。大手門から公園を歩き、豊臣石垣館も見るなら2時間半〜3時間⁠が目安
階段・坂・足もと
どの駅からも天守閣まで約18〜19分歩く。本丸へは坂や⁠階段がある。天守閣は上の階ほど狭く混み合う。[13][7]
車椅子・ベビーカー
1階までの外部エレベーター⁠と館内エレベーター⁠があり、車いすで最上階の展望台まで行ける。車いすは天守閣に5台(予約不可)⁠。⁠車いす⁠用トイレ⁠は館内2階に1か所、本丸広場に2か所。ベビーカーは館内に持ち込まず、改札で無料で預かる。公式サイトにバリアフリーマップ(日本語・英語)⁠がある。[7][11][14]確認日: 2026-10-03
トイレ・休憩
天守閣2階、本丸広場ほか公園内各所。豊臣石垣館の中にはない。[7][2][13]
英語案内・音声ガイド
館内リーフレット⁠は日本語・英語・韓国語・中国語(繁体・簡体)⁠。一部の展示に英語の解説あり。1階シアターの番組に英語字幕。[7][9]
季節の楽しみ
春は公園の各所で桜が咲く。天守閣は日没から24時30分までライトアップされる(年1回の点検日を除く)⁠。[7]
撮影のルール
天守閣の3階・4階は重要文化財などを展示しているため撮影禁止。ほかの階は撮影できる。公園内はドローン禁止。[7][13]
工事・休館・立入制限
最終入館17:30に合わせ、混雑時は17:30より前にチケット購入列⁠を締め切ることがある。入館券はWEBで事前購入もできる。[5][1]確認日: 2026-10-03

編集部ガイド(見どころレビュー)

資料と⁠確認した情報をもとにした編集部の解説です。現地訪問の体験談ではありません。

こんな人におすすめ

豊臣秀吉と⁠徳川家康の時代の移り変わりに興味がある人、大きな石垣や⁠堀を見るのが好きな人。展望台と⁠英語の案内もあるので、海外からの旅行者にも行きやすい。

ここを見ると⁠面白い

「豊臣の城」と⁠「徳川の城」を見比べるのがこの城のいちばんの楽しみ方。天守閣の外観は豊臣風、その下の天守台と⁠城じゅうの石垣は徳川、そして豊臣石垣館の地下には本物の豊臣の石垣。3つの時代が重なっていることを意識して歩くと⁠面白い。

訪ねる前に

いまの天守は1931年の鉄骨鉄筋コンクリート⁠造⁠の建物で、中は博物館。どの駅からも天守閣まで20分近く歩く。豊臣石垣館は天守閣の入館料で入れるが、中にトイレはない。

楽しみかた

谷町四丁目側から大手門をくぐり、千貫櫓と⁠桜門の巨石を見ながら本丸へ。天守閣の8階から城の広さを見下ろし、最後に豊臣石垣館で地下に降りると、地上と⁠地下の高さの差が実感できる。

訪問者レビュー

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異説・未確認の⁠点

出典

  1. 1
    大阪城天守閣トップページ(概要)大阪城天守閣official確認日:
  2. 2
    大阪城豊臣石垣館大阪城天守閣official確認日:
  3. 3
    豊臣石垣コラム Vol.89 大阪城⁠の高さ色いろ大阪城天守閣official確認日:
  4. 4
    豊臣石垣コラム豊臣石垣発見⁠の経緯大阪城天守閣official確認日:
  5. 5
    ご利用案内大阪城天守閣official確認日:
  6. 6
    大阪城(区のスポット)大阪市中央区役所municipal確認日:
  7. 7
    よくあるご質問大阪城天守閣official確認日:
  8. 8
    大阪城大手門文化遺産オンライン(文化庁)heritage確認日:
  9. 9
    展示案内(フロアマップ)大阪城天守閣official確認日:
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    日本100名城一覧公益財団法⁠人日本城郭協会jokaku確認日:
  11. 11
    交通アクセス大阪城天守閣official確認日:
  12. 12
    大坂城(補助資料)Wikipedia日本語版other確認日:
  13. 13
    大阪城公園MAP(PDF)大阪城天守閣official確認日:
  14. 14
    大阪城バリアフリーマップ(PDF)大阪城天守閣official確認日:
  15. 15
    日本100名城・続日本100名城一覧公益財団法⁠人日本城郭協会jokaku確認日:
  16. 16
    Wikipedia「大坂城」Wikipedia日本語版wikipedia確認日:
  17. 17
    Wikidata Q321242Wikidatawikidata確認日:
  18. 18
    OpenStreetMap way/34619038© OpenStreetMap contributors (ODbL)osm確認日:

掲載の状況

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  2. 城郭・城跡と⁠して確認確認済み
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