水堀の向こうに立つ御三階櫓(2021年4月撮影)。1988年、郷土博物館の開館に合わせて、もとの場所から移して再建された鉄筋コンクリートの建物。
Saigen JiroCC0Wikimedia Commons

埼玉県 · 行田市

忍城

おしじょう

Oshi Castle

埼玉県行田市

城平城続日本100名城 124番

この城らしさ

石田三成の水攻めにも落ちず「浮き城」と⁠呼ばれた沼の城。いま⁠立⁠つ御三階櫓は、1988年に場所を移して建てられた博物館の一部だ。

なぜ?

忍城は沼地に築かれた城で、1590年に石田三成らの水攻めを受けましたが、小田原城が降伏するまで⁠持ちこたえました。この話から「浮き城」の別名が生まれたと⁠伝わります。明治に城は取り壊され、かつての御三階櫓はいまの水城公園の近くにありました。いまの御三階櫓は、郷土博物館の開館に合わせて1988年に場所を移して再建されたものです。[1][2][5]

見逃したくない3つ

01
水堀の向こうに立つ御三階櫓(2021年4月撮影)。1988年、郷土博物館の開館に合わせて、もとの場所から移して再建された鉄筋コンクリートの建物。Saigen JiroCC0Wikimedia Commons

御三階櫓の展望室から行田の町を見る

見る場所
行田市郷土博物館⁠の御三階櫓(ごさんかいやぐら)4階の展望室
注目する部分
四方の窓から見える行田の町並みと、2・3階の「忍城と⁠城下町」「近・現代の行田」の展示
ここが面白い
江戸時代の忍城では、天守の代わりに御三階櫓が城のシンボルでした。いまの櫓は1988年に博物館の一部と⁠して、もとの場所とは別の本丸跡に再建されたもので、中は展示室になっています。昔の建物そのものではないことを知ったうえで、城下町の絵図などの展示と⁠見比べると⁠楽しめます。[1][3][4]
見られるか
外から見られる外観は自由に見られる。中に入るには郷土博物館への入館が必要(外から櫓だけに入ることはできない)⁠。上下の移動は階段のみ。
02
博物館のまわりに残る本丸の土塁(2011年7月撮影)。江戸時代の忍城から残る数少ない遺構。京浜にけCC BY-SA 3.0Wikimedia Commons

本丸に残る土塁

見る場所
郷土博物館のまわり(本丸跡)
注目する部分
土を盛り上げた土塁の高さと、その上に生える木々
ここが面白い
1873年に城が取り壊されたあと、江戸時代の忍城の姿を伝えるものはわずかしか残っていません。博物館は、本丸の土塁の一部と、櫓の石垣に使われた間知石(けんちいし)から当時をしのぶことができると説明しています。[5][2]
見られるか
外から見られる公園内で自由に見られる(公園は終日・無料)⁠。
03

沼の城の名残、水城公園

見る場所
行田市の水城公園(かつての御三階櫓があった付近)
注目する部分
広い水面と、それを囲む公園
ここが面白い
忍城は忍川の流れ込む沼地に築かれ、沼を守りに使った城でした。水城公園は、忍城の堀の一部と⁠して残り「忍沼」と⁠呼ばれていた沼地を整えた公園で、水に守られた城の姿を思い浮かべる手がかりになります。[6][1][5]
見られるか
外から見られる公園と⁠して自由に入れる。

訪問の目安

最寄り駅
秩父鉄道行田市駅から徒歩約15分
登り
登りなし
所要時間の目安編集部の目安
博物館と⁠御三階櫓、本丸の土塁を見て1時間半ほどが目安。水城公園も歩くならもう30分〜1時間
料金
大人200円、大学・高校生100円、中学・小学生50円(20名以上の団体は大人160円・大学高校生80円・小中学生40円)⁠。障害者手帳をお持ちの方と⁠介護者1名などは免除。キャッシュレス決済可
時間
9:00〜16:30(入館は16:00まで⁠)
立入り
自由に見学できる

忍城址の公園は終日・無料で歩ける。御三階櫓の中は郷土博物館の入館料が必要。続日本100名城⁠のスタンプは博物館の開館時間中は博物館で、休館日と⁠閉館後(16:30〜17:00)⁠は観光物産館「ぶらっと⁠♪ぎょうだ」で押せる(年末年始はどちらも休み)⁠。

確認日:

この城の物語

01
史実

沼地を守りにした⁠城

忍城は、室町時代にあたる15世紀後半に、北武蔵(いまの埼玉県北部)⁠の武将・成田氏が築いた城です。忍川が流れ込む沼地に築かれ、まわりの沼や⁠水が攻めにくい守りになっていました。[5][7]

02
史実

石田三成の水攻め

1590年、豊臣秀吉が関東の北条氏を攻めたとき、忍城は石田三成らによる水攻めを受けました。それでも城は持ちこたえ、小田原城が降伏したあとに城を明け渡しました。この戦いから「浮き城」と⁠呼ばれるようになったと伝わります。博物館では、戦国武将の手紙や、水攻めのために築かれた石田堤の想定図などで、その経過を紹介しています。[5][2]

03
史実

徳川家ゆかりの大名の城に

徳川家康が江戸に入ると、松平家忠が城を修理したあと、家康の四男・松平忠吉が城主と⁠なりました。3代将軍家光の時代には松平信綱、阿部忠秋が城主と⁠なり、そこから185年間は阿部家の城でした。1823年に伊勢国桑名(いまの三重県)から(奥平)松平家が移り、明治を迎えました。[5]

04
史実

1873年に取り壊される

明治になって城は役目を終え、1873年に⁠取⁠り⁠壊されました。かつての御三階櫓も、いまの水城公園の近くにありましたが、このとき⁠壊されました。いま残るのは、博物館のまわりの本丸の土塁の一部と、櫓の石垣に使われた間知石などです。[5][1]

05
史実

博物館と⁠再建された御三階櫓

1988年、本丸跡に行田市郷土博物館⁠が開館し、それに合わせて御三階櫓が場所を移して再建されました。博物館は「行田の歴史と⁠文化」をテーマに、古墳時代の埴輪や⁠城下町の資料、行田の足袋産業などを展示しています。城跡は埼玉県の旧跡に指定され、2017年には続日本100名城⁠に選ばれました。[1][5][2][8]

この城の人びと

年表

  1. 文明11年(1479)以前

    成田氏が忍城を築く[5][7]

  2. 石田三成らの水攻めに耐え、小田原城の降伏後に開城[5]

  3. 伊勢国桑名から(奥平)松平家が城主と⁠なる[5]

  4. 忍城が取り壊される[5]

  5. 郷土博物館が開館し、御三階櫓を場所を移して再建[1][2]

  6. 続日本100名城⁠に選ばれる(スタンプは2018年4月6日から設置)[8][3]

建物と⁠遺構

天守の状態

戦後の再建(復興)

江戸時代の忍城は天守の代わりに御三階櫓を持っていた。いまの御三階櫓は1988年に郷土博物館の一部と⁠して「場所を移して再建」された(博物館の表現)⁠。鉄筋コンクリート⁠造で、もとの位置とは違う。城郭協会の一覧の天守欄は「−」。

城全体のいま

本丸跡は忍城址(公園)⁠と⁠行田市郷土博物館。堀や⁠沼の一部は水城公園と⁠して残る。城のほかの部分は市街地になっている。

主な建物

再建(復興)

御三階櫓

もとの櫓は水城公園付近にあり、明治の取り壊しで失われた。1988年に本丸跡へ場所を移して再建。内部は博物館の展示室と⁠展望室。[1][5]

基本データ

種類
城
地形による分類
平城平地に堀をめぐらせて築いた⁠城編集部記事
時代
中世・近世編集部記事
天守の状態
戦後の再建(復興)昭和以降に建て直した天守。形や⁠位置が当時と⁠違う場合がある編集部記事
築城者
成田氏日本城郭協会
築城
15世紀後半(文明11年(1479)以前)日本城郭協会
主な城主
成田氏、松平氏、阿部氏日本城郭協会
廃城
1871年Wikipedia
見られる遺構
土塁・堀・門・櫓・櫓台編集部記事
文化財指定
埼玉県指定旧跡(忍城址)編集部記事
名城選定
続日本100名城 124番日本城郭協会

旅の情報

立入り

自由に見学できる

忍城址の公園は終日・無料で歩ける。御三階櫓の中は郷土博物館の入館料が必要。続日本100名城⁠のスタンプは博物館の開館時間中は博物館で、休館日と⁠閉館後(16:30〜17:00)⁠は観光物産館「ぶらっと⁠♪ぎょうだ」で押せる(年末年始はどちらも休み)⁠。

住所

〒361-0052 埼玉県行田市本丸17-23(行田市郷土博物館)[1][3]

確認日: 2026-10-03

最寄り駅と⁠行き方

秩父鉄道行田市駅秩父鉄道秩父本線

徒歩約15分 · 登りなし

駅から平らな市街地を歩いて約15分。[5][2]

確認日: 2026-10-03
JR行田駅(バス)JR高崎線

登りなし

市内循環バス西循環コース(右回り)⁠で「忍城址・郷土博物館前」下車すぐ(約23分)⁠。JR吹上駅からは朝日バスで「忍城」下車すぐ。[5][2]

確認日: 2026-10-03

開館時間・料金

行田市郷土博物館(御三階櫓を含む)
時間
9:00〜16:30(入館は16:00まで⁠)
休館・休み
月曜(祝日・休日は開館)⁠、祝日の翌日(土日は開館)⁠、毎月第4金曜(テーマ展・企画展中は開館)⁠、年末年始、ほか臨時休館あり
料金
大人200円、大学・高校生100円、中学・小学生50円(20名以上の団体は大人160円・大学高校生80円・小中学生40円)⁠。障害者手帳をお持ちの方と⁠介護者1名などは免除。キャッシュレス決済可[3][10][2]
確認日: 2026-10-03

車・駐車場

博物館の駐車場は無料。第1駐車場(大型バス4台・普通車33台、大型バスは要予約)⁠と⁠第2駐車場(普通車23台・障がい者用1台)⁠。入口は県道128号沿い。[9][5]

確認日: 2026-10-03
公園・城域の開放時間
忍城址の公園は終日利用できる(無料)[2]確認日: 2026-10-03
所要時間の目安編集部の目安
博物館と⁠御三階櫓、本丸の土塁を見て1時間半ほどが目安。水城公園も歩くならもう30分〜1時間
階段・坂・足もと
平地の城跡で坂はほとんどない。御三階櫓の中は階段のみ。[1]
車椅子・ベビーカー
御三階櫓の上下の移動は階段のみ。駐車場に障がい者用の区画が1台分ある。館内のそのほかの設備は未確認。[1][5]確認日: 2026-10-03
トイレ・休憩
未確認
英語案内・音声ガイド
英語の案内は確認できなかった。
季節の楽しみ
未確認
撮影のルール
展示室では写真撮影ができる(撮影禁止マーク⁠のある資料を除く)⁠。フラッシュ・三脚・自撮り棒は使えず、動画撮影は不可。撮った写真は非営利で楽しむこと。[11]
工事・休館・立入制限
館内は飲食禁止。生花・傘などぬれた物・ペット(補助犬を除く⁠)⁠は持ち込めない。[12]確認日: 2026-10-03

周辺の楽しみ

庭園

水城公園

忍城の堀の一部で「忍沼」と⁠呼ばれた沼地を整えた公園。かつての御三階櫓はこの近くにあった。[6][1]

確認日: 2026-10-03

編集部ガイド(見どころレビュー)

資料と⁠確認した情報をもとにした編集部の解説です。現地訪問の体験談ではありません。

こんな人におすすめ

『のぼうの城』などで知られる忍城の水攻めに興味がある人、城と⁠町の歴史を博物館でじっくり⁠知りたい人に向く。博物館の入館料が安く、短い時間でも回りやすい。

ここを見ると⁠面白い

御三階櫓は1988年の再建で、場所も違う。本物の名残は本丸の土塁と、堀の名残の水城公園。博物館では水攻めの経過や⁠石田堤の想定図を見てから外に出ると、沼に囲まれた城の姿を想像しやすい。

訪ねる前に

御三階櫓は博物館の建物と⁠つながっていて、外から櫓だけに入ることはできない。月曜・祝日の翌日・第4金曜は休館が多いので、開館日を確かめてから行きたい。

楽しみかた

展望室から町を見下ろしたあと、本丸の土塁を歩き、時間があれば水城公園へ。行田は足袋の町でもあるので、博物館の「足袋と⁠行田」の展示もあわせて見たい。

訪問者レビュー

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異説・未確認の⁠点

出典

  1. 1
    御三階櫓行田市郷土博物館official確認日:
  2. 2
    忍城址(行田たびナビ・基本情報)行田おもてなし観光局tourism確認日:
  3. 3
    続日本100名城スタンプ行田市郷土博物館official確認日:
  4. 4
    お城の中は見学できますか?(よくあるご質問)行田市郷土博物館official確認日:
  5. 5
    行田市郷土博物館・忍城御三階櫓のご案内(パンフレット)行田市郷土博物館official確認日:
  6. 6
    「の」のんびりと市民が遊ぶ水城公園(行田郷土かるた⁠)行田市municipal確認日:
  7. 7
    続日本100名城一覧公益財団法⁠人日本城郭協会jokaku確認日:
  8. 8
    忍城(補助資料)Wikipedia日本語版other確認日:
  9. 9
    郷土博物館に駐車場はありますか?(よくあるご質問)行田市郷土博物館official確認日:
  10. 10
    入館料行田市郷土博物館official確認日:
  11. 11
    展示室内で写真や⁠動画は撮れますか?(よくあるご質問)行田市郷土博物館official確認日:
  12. 12
    郷土博物館をご利用の皆様へ行田市郷土博物館official確認日:
  13. 13
    日本100名城・続日本100名城一覧公益財団法⁠人日本城郭協会jokaku確認日:
  14. 14
    Wikipedia「忍城」Wikipedia日本語版wikipedia確認日:
  15. 15
    Wikidata Q1074393Wikidatawikidata確認日:
  16. 16
    OpenStreetMap node/257072641© OpenStreetMap contributors (ODbL)osm確認日:

掲載の状況

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  2. 城郭・城跡と⁠して確認確認済み
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近くの⁠城

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