堀の向こうに立つ天守と天守台の石垣(2016年6月撮影)。天守は1970年に鉄筋コンクリートで復興された。
663highlandCC BY 2.5Wikimedia Commons

長野県 · 諏訪市

高島城

たかしまじょう

Takashima Castle

長野県諏訪市

城平城続日本100名城 128番

この城らしさ

諏訪湖に浮いて見えた「浮城」の天守は、瓦ではなく薄い板で屋根をふいていた。

なぜ?

高島城は諏訪湖のほとりの島のような土地に築かれ、まわりを湖と⁠湿地に⁠囲まれていたので「諏訪の浮城」と⁠呼ばれました。天守の屋根はヒノキの薄い板を重ねた柿葺(こけらぶき)で、寒さに耐える瓦が手に入らなかったためと⁠言われています。1970年に復興した今の天守は銅板葺です。[1][2][3][5]

見逃したくない3つ

01
堀の向こうに立つ天守と天守台の石垣(2016年6月撮影)。天守は1970年に鉄筋コンクリートで復興された。663highlandCC BY 2.5Wikimedia Commons

1970年に復興した三層の天守

見る場所
本丸跡(高島公園)⁠の天守。冠木橋を渡り冠木門から入る
注目する部分
上に見張⁠り⁠台をのせたような⁠形(望楼型)⁠の3層の天守と、屋根の反りや軒の細かな⁠形
ここが面白い
明治に取り壊された天守は、市民の再建運動を受けて1970年に復興されました。設計は古い建物の保存にくわしい建築家の大岡實で、鉄筋コンクリートでありながら、板張りの壁や⁠軒の垂木、屋根の曲線まで細かく再現したと⁠文化庁は評価しています。[1][2][3][5]
見られるか
外から見られる外観は公園から自由に見られる。内部(資料展示)⁠は有料。
02
堀に面した角櫓(左)と天守(右奥)(2016年6月撮影)。角櫓も1970年に復興された。663highlandCC BY 2.5Wikimedia Commons

「浮城」の名残の堀と⁠石垣

見る場所
本丸を囲む堀と、天守台・角櫓の下の石垣
注目する部分
水面からそのまま立ち上がる石垣と、堀に面して立つ角櫓
ここが面白い
築城当時は城のきわまで諏訪湖の水が迫り、湖に浮いて見えたと⁠言われます。いまは周りが町になっていますが、堀と⁠石垣を見ると⁠水に守られた城だったことが想像できます。築城当時の石垣の一部は今も残っています。[2][3][5]
見られるか
外から見られる公園の外まわりや⁠中から自由に見られる。
03
天守3階の展望台から見た諏訪の町並みと諏訪湖の方向(2008年7月撮影)。ブレイズマンPublic domainWikimedia Commons

天守3階の展望台

見る場所
天守の最上階(3階)
注目する部分
諏訪の町並みと⁠諏訪湖の方角の眺め
ここが面白い
最上階はまわりを一周見渡せる展望台になっています。上から地形を見ると、なぜこの湖のほとりに城を建てたのかがよく分かると⁠文化庁は紹介しています。2階では藩主や⁠藩政についての資料を見られます。[1][3]
見られるか
外から見られる天守の入館料が必要。

訪問の目安

最寄り駅
JR上諏訪駅諏訪湖口から徒歩約10分
登り
登りなし
所要時間の目安編集部の目安
天守の見学に20〜30分(観光協会の目安)⁠。公園と⁠堀のまわりを⁠歩くなら⁠合わせて1時間ほど
料金
大人310円、小人(小中学生)150円。20名以上の団体は大人200円・小人100円。障がい者手帳を持つ人は大人150円・子ども無料
時間
4月1日〜9月30日 9:00〜17:30、10月1日〜3月31日 9:00〜16:30
立入り
自由に見学できる

高島公園(本丸跡)⁠は自由に歩ける。天守の中は有料。続日本100名城⁠のスタンプは天守の中にあり、休館日は押せない(郵送対応なし)⁠。御城印は1枚300円(原則1人1枚)で、郵送はしない。

確認日:

この城の物語

01
伝承

湖に浮かぶ島に城を建てた

築城の場所に選ばれた高島は、当時諏訪湖のほとりに島のように突き出た土地で「浮島」とも呼ばれ、漁業をする村がありました。城を築いた日根野高吉は、この村をまるごと⁠移して城を建てたと⁠言われています。完成した城は湖水と⁠湿地に囲まれ、湖に浮かんで見えたことから「諏訪の浮城」と⁠呼ばれました。[1][2][5]

02
史実

秀吉の家臣・日根野高吉が7年がかりで築いた

1590年、諏訪を治めていた諏訪頼忠が徳川家康の関東移りに従って諏訪を離れると、豊臣秀吉の家臣・日根野高吉が2万7千石で諏訪の領主になりました。高吉は翌年に城の場所を決めて設計を終え、1592年に工事を始めて1598年に完成させました。本丸・二之丸・三之丸などを一直線に並べ、城下町から城へは一本の道しかない造りでした。[2][4][5]

03
史実

諏訪氏が戻り、270年治めた

関ヶ原の戦いで徳川方についた諏訪頼水(頼忠の子)は、1601年に先祖からの地・諏訪へ藩主と⁠して戻りました。以後、10代の諏訪忠礼まで約270年間、高島城は諏訪氏の居城でした。天守のほか本丸には藩主の御殿や⁠書院、政務をとる部屋などが並んでいました。[2][1][5]

04
史実

明治に天守を失い、公園に

1871年の廃藩置県で城の取り壊しが決まり、1875年には天守の撤去も終わりました。翌1876年、本丸跡は高島公園と⁠して一般に開かれました。築城当時の石垣の一部は今も残っています。[2][3][5]

05
史実

市民の願いで1970年に天守が復興

諏訪の人々の城への思いは強く、大正時代から何度も再建運動が起こりました。1970年、建築家の大岡實の設計で鉄筋コンクリート⁠の天守が復興され、あわせて冠木門と⁠角櫓も復興されました。天守の中は郷土の資料を展示する施設になっています。2020年には天守復興50周年⁠の式典が開かれました。[1][2][3][5]

この城の人びと

年表

  1. 日根野高吉が諏訪の領主になる[2][5]

  2. 高島城の工事が始まる[2][4][5]

  3. 高島城が完成[1][2][5]

  4. 諏訪頼水が藩主と⁠して諏訪に戻る[2][5]

  5. 天守の撤去が終わる[2][3][5]

  6. 本丸跡が高島公園と⁠して開放される[2][5]

  7. 天守・冠木門・角櫓が復興される[1][2][3][5]

建物と⁠遺構

天守の状態

戦後の再建(復興)

1875年に撤去。1970年に鉄筋コンクリート⁠で復興(文化庁・諏訪市の表現は「復興」)⁠。もとは柿葺の屋根で、今は銅板葺。

城全体のいま

本丸跡が高島公園になり、天守の中は資料展示と⁠展望台。堀と⁠石垣が本丸のまわりに残る。二之丸・三之丸などは市街地になっている。

主な建物

再建(復興)

天守

1970年復興。3層の望楼型、高さ約17m。内部は資料展示と⁠展望台。[1][3]

再建(復興)

冠木門

1970年に天守と⁠あわせて復興。冠木橋を渡った本丸の入口。[2][5]

再建(復興)

角櫓

1970年に天守と⁠あわせて復興。[2][5]

基本データ

種類
城
地形による分類
平城平地に堀をめぐらせて築いた⁠城編集部記事
時代
近世編集部記事
天守の状態
戦後の再建(復興)昭和以降に建て直した天守。形や⁠位置が当時と⁠違う場合がある編集部記事
築城者
日根野高吉日本城郭協会
築城
文禄元年(1592)~慶長3年(1598)日本城郭協会
主な城主
日根野氏、諏訪氏日本城郭協会
廃城
明治8年(1875年)Wikipedia
見られる遺構
石垣・堀・門・櫓・櫓台・天守台・曲輪編集部記事
文化財指定
諏訪市指定史跡(高島城跡)編集部記事
名城選定
続日本100名城 128番日本城郭協会

旅の情報

立入り

自由に見学できる

高島公園(本丸跡)⁠は自由に歩ける。天守の中は有料。続日本100名城⁠のスタンプは天守の中にあり、休館日は押せない(郵送対応なし)⁠。御城印は1枚300円(原則1人1枚)で、郵送はしない。

住所

〒392-0022 長野県諏訪市高島1丁目20番1号[2]

確認日: 2026-10-03

最寄り駅と⁠行き方

JR上諏訪駅諏訪湖口JR中央本線

徒歩約10分 · 登りなし

諏訪湖口から徒歩約10分。[1][2]

確認日: 2026-10-03

開館時間・料金

高島城天守(資料展示・展望台)
時間
4月1日〜9月30日 9:00〜17:30、10月1日〜3月31日 9:00〜16:30
休館・休み
12月26日〜31日。ほかに館内清掃の臨時休館あり(2026年11月12日⁠は終日、2027年3月11日⁠は12:30から⁠)
料金
大人310円、小人(小中学生)150円。20名以上の団体は大人200円・小人100円。障がい者手帳を持つ人は大人150円・子ども無料[1]
確認日: 2026-10-03

車・駐車場

中央自動車道諏訪ICから約15分。駐車場は普通車14台、大型バス8台。[1][2]

確認日: 2026-10-03
公園・城域の開放時間
未確認確認日: 2026-10-03
所要時間の目安編集部の目安
天守の見学に20〜30分(観光協会の目安)⁠。公園と⁠堀のまわりを⁠歩くなら⁠合わせて1時間ほど
階段・坂・足もと
駅から城まで平らな道。公園の中も平らだが、天守の中は階段。[2]
車椅子・ベビーカー
未確認確認日: 2026-10-03
トイレ・休憩
公園内にトイレあり(観光協会リーフレット⁠の地図)⁠。[5]
英語案内・音声ガイド
諏訪観光協会が英語版のリーフレット(PDF)⁠を公開している。館内の英語表示は未確認。[2]
季節の楽しみ
高島公園は桜の名所で、四季の花も楽しめる。[1]
撮影のルール
未確認
工事・休館・立入制限
館内清掃のため2026年11月12日(木)⁠は終日休館、2027年3月11日(木)⁠は12:30から休館。[1]確認日: 2026-10-03

編集部ガイド(見どころレビュー)

資料と⁠確認した情報をもとにした編集部の解説です。現地訪問の体験談ではありません。

こんな人におすすめ

諏訪湖や⁠諏訪大社のついでに城も見たい人、駅から歩ける手軽な城を探している人に向く。天守は小ぶりで、短い時間で見学できる。

ここを見ると⁠面白い

堀ごしに天守と⁠角櫓が並ぶ姿を見たあと、冠木橋を渡って本丸へ。天守では最上階から町と⁠湖の方向を眺め、かつて城のきわまで湖だった姿を想像したい。

訪ねる前に

今の天守は1970年の鉄筋コンクリート⁠の復興で、江戸時代の建物ではない。いまは湖岸から離れ、周りは町になっている。スタンプは天守の中なので、開館時間内に行く。

楽しみかた

春の桜の時期は、堀と⁠天守と⁠桜がいっしょに見られる。天守の館内では、江戸時代初めの諏訪の村や⁠城下町を描いた「御枕屏風」(複製)⁠を見て、浮城の時代の景色を確かめると⁠よい。

訪問者レビュー

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異説・未確認の⁠点

出典

  1. 1
    諏訪高島城諏訪市municipal確認日:
  2. 2
    諏訪高島城(高島城リーフレット⁠を含む)諏訪観光協会tourism確認日:
  3. 3
    諏訪高島城(近代の文化遺産の保存と⁠活用)文化庁heritage確認日:
  4. 4
    続日本100名城一覧公益財団法⁠人日本城郭協会jokaku確認日:
  5. 5
    高島城リーフレット(日本語・PDF)諏訪観光協会tourism確認日:
  6. 6
    高島城(補助資料)Wikipedia日本語版other確認日:
  7. 7
    日本100名城・続日本100名城一覧公益財団法⁠人日本城郭協会jokaku確認日:
  8. 8
    Wikipedia「高島城」Wikipedia日本語版wikipedia確認日:
  9. 9
    Wikidata Q10856395Wikidatawikidata確認日:
  10. 10
    OpenStreetMap way/233643278© OpenStreetMap contributors (ODbL)osm確認日:

掲載の状況

  1. 候補を発見確認済み
  2. 城郭・城跡と⁠して確認確認済み
  3. 基本情報を掲載確認済み
  4. 詳細記事を掲載確認済み
  5. 写真の利用条件を確認確認済み
  6. 訪問情報を確認確認済み

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