桜とこいのぼりの季節の東櫓(2019年4月撮影)。水堀の向こう、本丸の土塁の上に立つ。1998年に木造で復元された。
Miyuki MeinakaCC BY-SA 4.0Wikimedia Commons

茨城県 · 土浦市

土浦城

つちうらじょう

Tsuchiura Castle

茨城県土浦市

城平城続日本100名城 115番

この城らしさ

堀に囲まれた本丸が「水に浮かぶ亀」に見えた亀城に、関東でただ一つ残る本丸の櫓門が立つ。

なぜ?

土浦城は霞ヶ浦に近い低い土地に、何重もの堀をめぐらせて造った平城です。水の中に浮かぶ本丸が亀の姿に似ていたことから「亀城」と⁠呼ばれました。その本丸の正門だった櫓門は江戸時代から残る建物で、市は本丸に現存する櫓門と⁠して関東で唯一と⁠説明しています。[1][5][12]

見逃したくない3つ

01
本丸の正門だった櫓門(太鼓櫓門)へ向かう道(2019年9月撮影)。1656年に建て直されたと伝わる江戸時代の門。Miyuki MeinakaCC BY-SA 4.0Wikimedia Commons

関東で唯一残る本丸の櫓門(太鼓櫓門)

見る場所
亀城公園の本丸の南側。堀にかかる道を渡って本丸へ入るところ
注目する部分
門の上に2階建ての建物が乗った形と、両わきに続く土塁と⁠塀
ここが面白い
1656年に建て直されたと⁠伝わる江戸時代の門です。2階に大きな太鼓を置いて時を⁠知らせていたので「太鼓櫓」とも呼ばれました。1986〜1987年⁠に解体修理されています。城跡とともに茨城県の史跡に指定されています。[1][5][11]
見られるか
一部見られる門は通り抜けでき、外観は自由に見られる。門の上の建物の内部公開は確認できなかった。
02
土塁の上の東櫓と、入口へ上る石段(2017年11月撮影)。中は土浦市立博物館の附属展示館。Miyuki MeinakaCC BY-SA 4.0Wikimedia Commons

土塁の上の東櫓・西櫓

見る場所
本丸の東と⁠西の土塁の上。東櫓は博物館の附属展示館と⁠して入れる
注目する部分
石垣ではなく土を盛った土塁の上に立つ2階建ての⁠櫓(やぐら)と、水堀に映る⁠姿
ここが面白い
東櫓は西尾氏が城主だった時代に建てられたと⁠伝わり、江戸時代には大切な品をしまう蔵の役目もしていたと⁠考えられています。明治時代の火事で失われ、1998年に木造で復元されました。西櫓は1949年の台風で傷み、翌年に解体されたあと、1991年に復元されました。[3][5][6]
見られるか
一部見られる東櫓は有料で中に入れる(博物館と⁠共通券)⁠。西櫓の内部は非公開。
03
柳が枝を垂らす土浦城の水堀(2019年9月撮影)。水に囲まれた本丸が水に浮かぶ亀に見えたことが「亀城」の名の由来とされる。Miyuki MeinakaCC BY-SA 4.0Wikimedia Commons

「亀城」の⁠名のもとになった水堀

見る場所
本丸のまわりの堀。亀城公園の中を一周しながら見られる
注目する部分
本丸をぐるりと⁠囲む水面と、その内側に盛られた土塁
ここが面白い
土浦城は霞ヶ浦の近くの低い土地にあり、水で守る城でした。いくつもの堀に囲まれた本丸が水に⁠浮かぶ⁠亀のように見えたため「亀城」と⁠呼ばれたと市は紹介しています。二の丸より外の堀は明治以降に⁠埋められましたが、本丸の堀はいまも水をたたえています。[1][12][14]
見られるか
外から見られる公園内から自由に見られる。

訪問の目安

最寄り駅
JR土浦駅西口から徒歩約15分
登り
登りなし
所要時間の目安編集部の目安
公園をひと回りして東櫓に入るなら40分〜1時間、博物館も見るなら1時間半ほどが目安
料金
一般200円(20名以上の団体150円)⁠、高校生以下無料。博物館と⁠東櫓の共通券。現金のみ
時間
9:00〜16:30
立入り
自由に見学できる

亀城公園は自由に歩ける。東櫓(博物館附属展示館)⁠の中は有料で、土浦市立博物館⁠と共通券。西櫓の内部は非公開。続日本100名城スタンプ⁠は東櫓にあり、東櫓の休館日(月曜)⁠は土浦まちかど⁠蔵「大徳」で押せる。

確認日:

この城の物語

01
史実

霞ヶ浦の近く、水に守られた低地の⁠城

土浦城は、霞ヶ浦に近い低い土地に築かれた平城です。山や⁠崖の代わりに、何重にもめぐらせた水堀で守りました。土浦は江戸と⁠水戸を結ぶ水戸街道が通り、霞ヶ浦から利根川を通って江戸へ向かう水運の拠点でもあったため、城下町は水戸に次ぐ常陸国第二の町と⁠して栄えました。[1][10][13]

02
伝承

室町時代に始まり、江戸時代に形が整った

城は室町時代の⁠後半ごろ、若泉氏が築いたと⁠伝わります(城郭協会は菅谷氏か、としています)⁠。戦国時代には小田氏の家臣の菅谷氏が守りました。いま土浦城と⁠して知られる姿は、江戸時代に城と⁠して整えられたものです。[5][13]

03
史実

土屋家が約200年治めた9万5千石の⁠城

江戸時代のはじめは松平氏・西尾氏・朽木氏と⁠城主が代わり、江戸時代半ばからは土屋家が代々治めました。2代目の土屋政直は4人の将軍に仕え、老中を30年あまりつとめた人物です。土浦藩は9万5千石と⁠なり、常陸国では水戸藩に次ぐ大きな藩でした。[5][10]

04
史実

明治に役所と⁠なり、建物の多くが消えた

藩がなくなると、城は新治県の県庁、その後は郡役所と⁠して使われました。明治時代の火事で本丸の館とともに東櫓が失われ、二の丸より外の建物は取り壊されて堀も⁠埋められていきました。本丸の櫓門と⁠霞門は、このときも残りました。[3][5][14]

05
史実

亀城公園と⁠して残った本丸と⁠二の⁠丸

本丸と⁠二の丸の一部は亀城公園になり、1935年に公園と⁠して本格的に整えられました。1952年には城跡と⁠櫓門が茨城県の史跡の第1号に指定されています。二の丸の跡には土浦市立博物館⁠が建ち、二ノ門のあった場所には旧前川口門が移されています。[1][2][5]

06
史実

櫓の復元と⁠震災からの修理

1991年に西櫓、1998年に東櫓が復元され、東櫓は博物館の附属展示館と⁠して土浦城を紹介しています。2011年の東日本大震災では櫓の白壁がはがれ⁠落ちるなどの被害がありましたが、修理されました。2017年には続日本100名城⁠に選ばれています。[3][5][9][14]

この城の人びと

年表

  1. 本丸の櫓門が建て直されたと⁠伝わる[5]

  2. 亀城公園と⁠して本格的に整備される[5]

  3. 城跡と⁠櫓門が茨城県指定史跡⁠の第1号に[5]

  4. 西櫓を復元[5]

  5. 東櫓を木造で復元し、博物館の附属展示館に[3][5]

  6. 続日本100名城(113番)⁠に選ばれる[9][13]

建物と⁠遺構

天守の状態

もともと⁠天守なし

天守はなかった(城郭協会の一覧でも天守は「−」)⁠。本丸は土塁と⁠水堀で守り、櫓と⁠櫓門を置いた。

城全体のいま

本丸と⁠二の丸の一部が亀城公園(土浦市中央)⁠になっている。二の丸の跡には土浦市立博物館⁠が建つ。外側の堀や⁠三の丸は埋められ、市街地になった。

主な建物

現存茨城県指定史跡(城跡とともに⁠)

櫓門(太鼓櫓門)

1656年に建て直されたと⁠伝わる。1986〜1987年⁠に解体修理。[5]

現存

霞門

本丸の裏門。博物館は江戸時代の建物と⁠して紹介している。[2][5]

木造で復元

東櫓

明治時代の火事で焼失し、1998年に復元。博物館の附属展示館。[3][5]

木造で復元

西櫓

1949年の台風で傷み解体、1991年に復元。内部非公開。[5]

移築して現存

旧前川口門

二の丸の二ノ門の場所に移されている。[5]

基本データ

種類
城
地形による分類
平城平地に堀をめぐらせて築いた⁠城編集部記事
時代
中世・近世編集部記事
天守の状態
もともと⁠天守なし天守は⁠建てられなかった編集部記事
築城者
菅谷氏?日本城郭協会
築城
室町時代中期頃日本城郭協会
主な城主
菅谷氏、松平氏、西尾氏、朽木氏、土屋氏日本城郭協会
廃城
明治6年(1873年)Wikipedia
見られる遺構
櫓・櫓台・門・土塁・堀・曲輪編集部記事
文化財指定
茨城県指定史跡(土浦城跡並びに櫓門)(1952年)編集部記事
名城選定
続日本100名城 115番日本城郭協会

旅の情報

立入り

自由に見学できる

亀城公園は自由に歩ける。東櫓(博物館附属展示館)⁠の中は有料で、土浦市立博物館⁠と共通券。西櫓の内部は非公開。続日本100名城スタンプ⁠は東櫓にあり、東櫓の休館日(月曜)⁠は土浦まちかど⁠蔵「大徳」で押せる。

住所

茨城県土浦市中央一丁目13(亀城公園)[1]

確認日: 2026-10-03

最寄り駅と⁠行き方

JR土浦駅西口JR常磐線

徒歩約15分 · 登りなし

西口から徒歩約15分。バスなら西口バス停4番・5番から乗り「亀城公園前」で下車、徒歩1分。[4][5]

確認日: 2026-10-03

開館時間・料金

土浦市立博物館・附属展示館土浦城東櫓
時間
9:00〜16:30
休館・休み
月曜(祝日の場合は開館)⁠、祝日の翌日、年末年始、展示替えなどの臨時休館
料金
一般200円(20名以上の団体150円)⁠、高校生以下無料。博物館と⁠東櫓の共通券。現金のみ[2][6]
確認日: 2026-10-03

車・駐車場

博物館利用者専用⁠の第一駐車場(13台)と、亀城公園などと⁠共用の第二駐車場(38台)⁠がある。常磐自動車道の土浦北IC・桜土浦ICから約10分。バスで行く場合は前日までに博物館へ連絡。[4]

確認日: 2026-10-03
公園・城域の開放時間
未確認確認日: 2026-10-03
所要時間の目安編集部の目安
公園をひと回りして東櫓に入るなら40分〜1時間、博物館も見るなら1時間半ほどが目安
階段・坂・足もと
平地の公園で、大きな坂はない。東櫓の入口へは土塁の上へ石段を上る。[4]
車椅子・ベビーカー
未確認確認日: 2026-10-03
トイレ・休憩
未確認
英語案内・音声ガイド
博物館が土浦城と⁠博物館の英語・中国語リーフレット(PDF)⁠を公開している。リーフレットの料金表示は古く、いまは一般200円・高校生以下無料。現地の英語表示は未確認。[15]
季節の楽しみ
3月下旬〜4月上旬⁠に公園の桜が咲く。[12]
撮影のルール
未確認
工事・休館・立入制限
東櫓は入口の踏み込み石の修繕で休館していたが、2026年3月27日から通常開館している。[8]確認日: 2026-10-03

歩きかたの⁠例

1時間亀城公園⁠と城下町の⁠蔵 60分

  1. 亀城公園で櫓門をくぐり、本丸と⁠水堀を歩く(約30分)
  2. 旧水戸街道沿いの土浦まちかど⁠蔵「大徳」で城下町の蔵と⁠土浦の花火の歴史の展示を見る(約30分)

土浦市の観光モデルコース「ちょこっと⁠隙間時間に!ふらっと⁠お散歩コース」の前半をもとにした。駅からの往復(各15分ほど)⁠は含まない。東櫓や⁠博物館に入る場合は時間を足す。

周辺の楽しみ

城下町

土浦まちかど⁠蔵「大徳」

旧水戸街道沿いの中城通りにある、江戸時代末からの呉服商の蔵を生かした観光案内所。花火大会の歴史の展示がある。東櫓の休館日には続日本100名城スタンプ⁠もここで押せる。[1][7][11]

確認日: 2026-10-03

城下町

矢口家住宅

旧水戸街道に残る、蔵造りの母屋と⁠店蔵が並ぶ町家。茨城県指定文化財。[1]

確認日: 2026-10-03

編集部ガイド(見どころレビュー)

資料と⁠確認した情報をもとにした編集部の解説です。現地訪問の体験談ではありません。

こんな人におすすめ

石垣の高い城よりも、水と⁠土で守った平地の城を見てみたい人や、江戸時代から残る城門を間近で見たい人に向く。駅から歩ける平らな公園なので、気軽に立ち寄れる。

ここを見ると⁠面白い

いちばんの見どころは本丸の櫓門。復元された東櫓・西櫓と⁠見比べると、江戸時代から残る建物の古びた木の色と、新しい建物の違いがよく分かる。東櫓の中では土浦城の展示も見られる。

訪ねる前に

天守はもともとない城。東櫓と⁠博物館は月曜と⁠祝日の翌日が休みで、入館料は現金のみ。外側の堀や⁠郭は町の中に消えているので、城の広さは博物館の展示や⁠絵図で確かめると⁠よい。

楽しみかた

堀ばたを歩きながら、本丸が水に浮かぶ亀に見えたと⁠いう「亀城」の名を⁠思⁠い⁠浮かべてみたい。博物館と⁠東櫓は共通券なので両方を回り、そのあと⁠旧水戸街道の蔵の町並みへ足をのばすと、城と⁠城下町がつながって見える。

訪問者レビュー

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異説・未確認の⁠点

出典

  1. 1
    名所・史跡の紹介(亀城公園)土浦市municipal確認日:
  2. 2
    土浦市立博物館土浦市立博物館official確認日:
  3. 3
    土浦城東櫓土浦市立博物館official確認日:
  4. 4
    交通のご案内(博物館)土浦市立博物館official確認日:
  5. 5
    Tsuchiura-jo castle leaflet (English) / 土浦城東櫓リーフレット土浦市立博物館official確認日:
  6. 6
    入館料改定のお知らせ土浦市立博物館official確認日:
  7. 7
    「続日本100名城」のスタンプを設置しています土浦市立博物館official確認日:
  8. 8
    附属展示館土浦城東櫓⁠は3月27日(金)から通常開館します土浦市立博物館official確認日:
  9. 9
    「続日本100名城」の認定について土浦市教育委員会municipal確認日:
  10. 10
    土浦市の歴史 - 近世-江戸土浦市municipal確認日:
  11. 11
    ちょこっと⁠隙間時間に!ふらっと⁠お散歩コース土浦市municipal確認日:
  12. 12
    歴史(亀城公園)土浦市観光協会tourism確認日:
  13. 13
    続日本100名城一覧(113 土浦城)公益財団法⁠人日本城郭協会jokaku確認日:
  14. 14
    土浦城(補助資料)Wikipedia日本語版other確認日:
  15. 15
    博物館リーフレット⁠と土浦城リーフレットを、パソコンなどで⁠ご⁠覧いただけます土浦市立博物館official確認日:
  16. 16
    日本100名城・続日本100名城一覧公益財団法⁠人日本城郭協会jokaku確認日:
  17. 17
    Wikipedia「土浦城」Wikipedia日本語版wikipedia確認日:
  18. 18
    Wikidata Q11423731Wikidatawikidata確認日:
  19. 19
    OpenStreetMap node/2501459454© OpenStreetMap contributors (ODbL)osm確認日:

掲載の状況

  1. 候補を発見確認済み
  2. 城郭・城跡と⁠して確認確認済み
  3. 基本情報を掲載確認済み
  4. 詳細記事を掲載確認済み
  5. 写真の利用条件を確認確認済み
  6. 訪問情報を確認確認済み

近くの⁠城

現地の変化や⁠誤り、使ってよい写真をご存じでしたらお知らせください。

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