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The Star on Earth
次世代エネルギー実現性データベース
核融合発電はいまどこまで来ているのか。それを、宣伝でも批判でもない事実の記録として残すデータベースです。
8つの方式、57件の技術課題、世界34件のプロジェクトを、234件の出典つきで並べています。「もう実証された」のか「まだ計画」なのかを、必ず区別して書きます。
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収録している数
- 方式
- 8
- 技術課題
- 57
- プロジェクト
- 34
- 情報源
- 234
- 用語
- 63
- 比較したエネルギー
- 8
- 比較の観点
- 17
- 未検証の概念
- 4
- 依存関係の線
- 702
数字は 2026年7月11日 時点の記録を数えたものです。プロジェクトの内訳は 国際 5件・研究機関 11件・政府 3件・民間企業 15件 です。
核融合の方式(8)
- トカマク(Tokamak)
ドーナツ型(トーラス状)の真空容器の中に、強力な磁場でプラズマを浮かせて閉じ込める方式。外部コイルが作るトロイダル磁場と、プラズマ中に流す電流が作るポロイダル磁場を組み合わせて、燃料プラズマを1億度以上に保つ。1950年…
- 球状トカマク(Spherical Tokamak (ST))
トカマクのドーナツ形状を極限まで「太らせ」、リンゴの芯をくり抜いたようなほぼ球形にした方式。トーラスの中心の穴を小さくすることで、同じ磁場でもプラズマ圧力を高く保てる(高ベータ運転)ことが特長。装置をコンパクトにできる可…
- ヘリカル/ステラレーター(Stellarator / Helical Device)
プラズマの閉じ込めに必要なねじれた磁場を、プラズマ電流ではなく外部コイルの立体的な形状だけで作る方式。トカマクと違ってプラズマに大電流を流す必要がないため、原理的にディスラプション(電流崩壊)が起きにくく、定常運転に向い…
- レーザー核融合(慣性閉じ込め)(Laser Inertial Confinement Fusion (ICF))
直径数ミリの燃料カプセルに超高出力レーザーを全方向から一瞬(10億分の1秒級)照射し、燃料を太陽中心を超える密度まで圧縮・加熱して核融合を起こす方式。磁場で閉じ込める代わりに、燃料自身の慣性(吹き飛ぶまでのわずかな時間)…
- 磁化標的核融合(Magnetized Target Fusion (MTF))
磁場閉じ込めと慣性閉じ込めの中間に位置する方式。まず磁場を持ったプラズマ(磁化プラズマ)を作り、それを金属ライナーや液体金属の壁で外側から急速に圧縮して、核融合条件まで加熱する。磁場があるおかげでレーザー核融合ほど極端な…
方式の全一覧
トカマク ・ 球状トカマク ・ ヘリカル/ステラレーター ・ レーザー核融合(慣性閉じ込め) ・ 磁化標的核融合 ・ ミラー型(磁気ミラー) ・ Zピンチ ・ 磁場反転配位
主なプロジェクト(34件のうち5件)
- ITER(国際熱核融合実験炉)(ITER)
核融合エネルギーの科学的・技術的実現可能性の実証。エネルギー増倍率(Q値)10以上、核融合出力500MW(熱出力・発電はしない)の達成と、ブランケット試験・トリチウム取扱いなど発電炉に必要な統合技術の実証。
- JET(欧州トーラス共同研究施設)(JET (Joint European Torus))
世界最大級のトカマクとして、実際のDT燃料を用いた核融合プラズマの物理・運転技術を実証し、ITER・DEMOに知見を引き渡すこと。現在は廃止措置・リパーパス段階で、将来の核融合炉の解体・トリチウム除染の知見取得が目的。
- JT-60SA(JT-60SA)
現在運転中では世界最大の超伝導トカマクとして、ITERを支援し、DEMOに向けた高ベータ・長時間(定常)運転シナリオを開発すること。燃料は水素・重水素のみでトリチウムは使用しない。
- EAST(東方超環)(EAST (Experimental Advanced Superconducting Tokamak))
全超伝導トカマクによる長時間・定常運転技術の開発。高周波による非誘導電流駆動を用いて、将来の定常核融合炉に必要な長パルス高閉じ込めプラズマの物理・工学を実証する。
- KSTAR(KSTAR (Korea Superconducting Tokamak Advanced Research))
Nb3Sn全超伝導トカマクによる高温プラズマの長時間維持技術の開発。特にイオン温度1億℃級プラズマの長時間保持とELM制御でITER・DEMOに貢献する。
残っている技術課題(57件のうち5件)
- プラズマ立ち上げ・電流立ち上げ(Plasma Start-up and Ramp-up)
毎回の運転サイクルの入口であり、立ち上げの成功率・所要時間・消費する磁束や電力が、その後の運転シナリオ全体を規定する。球状トカマクや一部のコンパクト設計では中心ソレノイドを小型化・省略する必要があり、代替立ち上げ手法の確…
- 磁気閉じ込め性能(Magnetic Confinement Performance)
閉じ込めが悪ければ同じ出力を得るために装置を大型化するか磁場を強めるしかなく、建設コストが跳ね上がる。エネルギー増倍率Q(出力/入力)を発電に必要な水準(Q>10〜30程度)へ引き上げる土台となる。
- 慣性閉じ込め・点火物理(Inertial Confinement and Ignition Physics)
慣性核融合(IFE)発電の成立には、ターゲット利得(核融合出力/レーザー投入)を30〜100程度まで高めることが前提となる。点火物理の理解と制御は、レーザー・ターゲット・繰り返し運転というIFEの全技術チェーンの起点であ…
- MHD安定性制御(MHD Stability Control)
発電炉は高い圧力(高ベータ)で運転するほど経済性が上がるが、圧力を上げるほどMHD不安定性の限界に近づく。安定限界の予測と制御ができなければ、性能を安全マージンの内側に大きく制限せざるを得ない。
- ディスラプション対策(Disruption Mitigation)
ITER級以上の装置では、無対策のディスラプションが第一壁・ダイバータの溶融や真空容器への過大な電磁力、逃走電子ビームによる貫通損傷を引き起こしうる。発電炉では事実上「ディスラプションをほぼゼロにする」運転が必要とされる…
何がどこまで進んでいるか
このデータベースは、核融合を推すためのものでも、けなすためのものでもありません。「実証済み」「第三者が確認した」「会社が言っているだけ」「まだ計画」を分けて書きます。確度も高・中・低・未検証で示します。
エネルギー同士の比較は、8種類の電源を17の観点で並べています。根拠が足りない概念は「未検証」として 4 件を別枠にまとめました。
出典・情報源(234件)
書いてあることには全部、出どころを付けています。査読論文・国際機関の資料・研究機関の発表・企業の技術資料・報道を区別し、書誌を確認できたかどうかも印で示します。
確認の内訳は 定番文献 154件・Web確認済 79件・書誌未確認 1件 です。
- Cryogenics (ITER Machine - Supporting Systems)
- STEP - Spherical Tokamak for Energy Production (official programme website)
- WEST sets a new plasma duration record (1337 s)
- 発電コスト検証に関するとりまとめ(令和7年2月)
- Electric Power Monthly(電源別設備利用率統計)
残りの情報源は 情報源の一覧 で全件見られます。
このデータベースの歩き方
データ基準日 2026年7月11日 — 次世代エネルギー実現性データベース(J-Catalyst)。※ 推進でも批判でもなく、事実の記録として。内容が古いと感じたら こちらから読み込み直せます。