内堀に映る本丸の石垣(2008年11月撮影)。石垣の上の木々の奥に県庁などの建物が見える。
663highlandCC BY 2.5Wikimedia Commons

福井県 · 福井市

福井城

ふくいじょう

Fukui Castle

福井県福井市

城平城続日本100名城 134番

この城らしさ

江戸時代の石垣と⁠堀に囲まれた本丸に、いまは福井県庁が建っている。

なぜ?

明治になって城の建物は取り壊され、外側の堀も少しずつ⁠埋められましたが、本丸の石垣と⁠内堀は残りました。その本丸の中に県庁が建ったため、県の役所に通う人が毎日、城の堀を渡っています。天守台や⁠井戸「福の井」は県庁のすぐ隣で自由に見られます。[3][8][14]

見逃したくない3つ

01
天守台のそばの井戸「福の井」(2020年10月撮影)。2017年に石積みと井戸枠を福井地震の前の大きさに戻し、上屋と釣瓶を新しく付けた。藤谷良秀(Fujitani Yoshihide)CC BY-SA 4.0Wikimedia Commons

天守台と⁠「福の井」

見る場所
本丸の北西。県庁舎の西側にある天守台の上と、そのそば
注目する部分
天守台の石垣と、そのそばにある屋根付きの井戸「福の井」
ここが面白い
ここには4層5階の大きな天守が⁠建っていましたが、1669年の大火で焼け、その後は建て⁠直されませんでした。そばの「福の井」は築城のころからあったと⁠考えられる井戸で、「福井」と⁠いう名前の由来になったと⁠いう説があります。2017年に井戸の石積みと⁠枠を福井地震の前の大きさに戻しました。[2][3][4][8]
見られるか
外から見られる見学自由・無料。天守台へは東側に緩やかな階段が付けられている。
02
2018年に復元された山里口御門(2021年5月撮影)。石垣の間に櫓門が建ち、屋根は福井の笏谷石の瓦。先従隗始CC0Wikimedia Commons

2018年に復元された山里口御門

見る場所
本丸の西側。御廊下橋を渡った⁠先
注目する部分
2階建ての櫓門、小さな棟門、そのあいだを囲む土塀がつくる四角い空間(枡形)と、石の瓦の屋根
ここが面白い
本丸の西を守った門で、福井県が2018年に復元しました。古写真や⁠絵図、石垣に残る跡、発掘調査をもとに形を決めています。屋根は福井の足羽山でとれる笏谷石(しゃくだにいし)⁠の瓦です。櫓門の2階は無料で中に入れます(2018年の完成式典では、御門の歴史や⁠復元の過程を紹介するパネルが展示されました)⁠。[1][6][9]
見られるか
外から見られる門は終日通れる。櫓の中は7:00〜18:00・無料(荒天時は臨時休館あり)⁠。
03
2008年に復元された屋根と壁のある木造の橋、御廊下橋(2010年5月撮影)。baku13CC BY-SA 2.1 jpWikimedia Commons

屋根と⁠壁のある御廊下橋

見る場所
本丸の西側の内堀。福井市中央公園側から山里口御門へ渡る⁠橋
注目する部分
壁と⁠屋根で囲まれた木の橋と、堀の水面に映る⁠姿
ここが面白い
藩主が住まいのある西三の丸から本丸へ通うときに渡ったと⁠考えられている橋です。明治初めの古写真をもとに2008年に復元されました。毎日、日没から22時まで明かりがともります。[1][4][5]
見られるか
外から見られる渡ることができる。見学自由。

訪問の目安

最寄り駅
JR福井駅から徒歩約5分
登り
登りなし
所要時間の目安編集部の目安
城址だけなら約40分、柴田神社や⁠郷土歴史博物館⁠も回るなら2時間半ほどが目安
料金
無料
時間
7:00〜18:00(門の通行は終日可。積雪・凍結などで通行を制限すること⁠あり)
立入り
自由に見学できる

城址(本丸の石垣・内堀・天守台・福の井・御廊下橋・山里口御門)⁠は見学自由・無料。本丸の中の建物は県庁や⁠県警本部などの役所で、城の展示施設ではない。山里口御門の櫓の中は7:00〜18:00。続日本100名城スタンプ⁠は福井県庁舎1階受付(平日8:30〜17:15)⁠。閉庁時は県庁舎南西の時間外出入口のインターホンで伝えると⁠守衛室前で押せる(県の回答による。最新の状況は県に確認を⁠)⁠。

確認日:

この城の物語

01
史実

柴田勝家の北庄城の跡に

この場所には、織田信長の重臣・柴田勝家が築いた北庄城(きたのしょうじょう⁠)⁠がありました。1583年、勝家は豊臣秀吉に敗れ、妻のお市とともに城で最期を迎えます。のちに結城秀康がこの遺構を大きく作り変えて福井城を造りました。北庄城の一部は、福井駅近くの北の庄城址・柴田公園で発掘された遺構と⁠して見られます。[10][11]

02
史実

家康の次男、結城秀康が築いた

福井城を築いたのは、徳川家康の次男で福井藩の初代藩主と⁠なった結城秀康です。1601年に工事を始め、1606年ごろに完成しました。城の設計は家康自身がしたとも伝わります。何重もの水堀に囲まれた平城(平地の城)で、本丸には4層5階の天守がそびえていました。[3][8][13]

03
伝承

「北庄」から「福居」、そして「福井」へ

城と⁠町は、はじめ「北庄」と⁠呼ばれていました。3代藩主の松平忠昌が「北」は「敗北」に通じて縁起が悪いと⁠して、1624年に「福居」と⁠改めたといわれます。のちに字が「福井」に変わり、いまの県名・市名につながりました。天守台そばの井戸「福の井」が名前の由来と⁠いう説もあります。[8][2]

04
史実

天守は焼け、本丸の石垣と⁠内堀が残った

天守は1669年の大火で多くの櫓や⁠門とともに焼け、二度と⁠建てられませんでした。そのあとは本丸の南西の坤櫓⁠(ひつじさるやぐら)⁠と⁠南東の巽櫓(たつみやぐら)⁠が天守の代わりの役目をしたと⁠考えられています。明治になると⁠櫓や⁠門は取り壊され、何重もあった堀も少しずつ⁠埋められましたが、本丸の石垣と⁠内堀はいまも残ります。1948年の福井地震では本丸の石垣があちこちで崩れました。[2][3]

05
史実

県庁のまわりで進む復元

いま本丸の中には福井県庁や⁠県議会、県警察本部が建っています。そのまわりで県は少しずつ城の姿を⁠取⁠り⁠戻してきました。2008年に御廊下橋、2017年に福の井、2018年に山里口御門を復元整備。さらに、明治初めまであった坤櫓と⁠本丸西側の土塀を木造で復元する計画を進めていて、2025年度には石垣の補強工事や⁠発掘調査を行っています。[3][1][5][2][14]

この城の人びと

年表

  1. 柴田勝家が北庄城で最期を迎える[10]

  2. 結城秀康が築城を始める[13][14]

  3. ごろ

    福井城が完成[3][8]

  4. 「北庄」を「福居」に⁠改めたといわれる[8]

  5. 大火で天守が焼け、以後は建てられず[3]

  6. 御廊下橋を復元[5]

  7. 山里口御門を復元(3月24日に完成式典)[1]

建物と⁠遺構

天守の状態

天守は失われた

4層5階の天守が1669年の大火で焼け、再建されなかった。いまは天守台の石垣だけが残る。

城全体のいま

本丸の石垣と⁠内堀が残り、本丸の中には福井県庁・県議会・県警察本部が建つ。二の丸・三の丸は市街地になった。城址は見学自由で、西側の福井市中央公園⁠と御廊下橋でつながる。

主な建物

現存しない

天守

1669年に焼失。天守台が残る。[3]

木造で復元

山里口御門(櫓門・棟門・土塀)

2018年に木造で復元。屋根は笏谷石の瓦。櫓の2階は無料で入れる。[1]

木造で復元

御廊下橋

明治初めの古写真をもとに2008年に復元。橋脚はクリ、上屋はヒノキ。[5]

現存

福の⁠井

築城当時からあったと⁠考えられる井戸。2017年に石積みと⁠井戸枠を福井地震前の大きさに戻し、上屋と⁠釣瓶は新たに設置。[2]

現存しない

坤櫓・巽櫓

1669年の大火のあと⁠3重で再建され、天守の代わりの役目をしたと⁠考えられる。明治初めに取り壊し。坤櫓は木造での復元工事が進行中。[3]

基本データ

種類
城
地形による分類
平城平地に堀をめぐらせて築いた⁠城編集部記事
時代
近世編集部記事
天守の状態
天守は失われた天守はあったが、今は残っていない(天守台などが残る場合がある⁠)編集部記事
築城者
結城秀康日本城郭協会
築城
慶長6年(1601)日本城郭協会
主な城主
結城氏、松平氏日本城郭協会
廃城
1871年(明治4年)Wikipedia
見られる遺構
石垣・土塁・堀・天守台・曲輪・⁠門編集部記事
名城選定
続日本100名城 134番日本城郭協会

旅の情報

立入り

自由に見学できる

城址(本丸の石垣・内堀・天守台・福の井・御廊下橋・山里口御門)⁠は見学自由・無料。本丸の中の建物は県庁や⁠県警本部などの役所で、城の展示施設ではない。山里口御門の櫓の中は7:00〜18:00。続日本100名城スタンプ⁠は福井県庁舎1階受付(平日8:30〜17:15)⁠。閉庁時は県庁舎南西の時間外出入口のインターホンで伝えると⁠守衛室前で押せる(県の回答による。最新の状況は県に確認を⁠)⁠。

住所

福井県福井市大手3丁目[8]

確認日: 2026-10-03

最寄り駅と⁠行き方

JR福井駅北陸新幹線・ハピラインふくい線ほか(えちぜん鉄道・福井鉄道の福井駅も近い⁠)

徒歩約5分 · 登りなし

駅の西側から北西へ歩くと⁠城址。山里口御門までは徒歩約7分。福井鉄道の福井城址大名町停留所からも徒歩約5分。[8][9]

確認日: 2026-10-03

開館時間・料金

福井城山里口御門(櫓の内部)
時間
7:00〜18:00(門の通行は終日可。積雪・凍結などで通行を制限すること⁠あり)
休館・休み
荒天時は臨時に休館することがある
料金
無料[1][6]
確認日: 2026-10-03

車・駐車場

北陸自動車道福井ICから約15分。山里口御門には専用駐車場がないため、県は公共交通機関の利用をすすめている。[1][9]

確認日: 2026-10-03
公園・城域の開放時間
城址は見学自由(時間の定めなし)[8]確認日: 2026-10-03
所要時間の目安編集部の目安
城址だけなら約40分、柴田神社や⁠郷土歴史博物館⁠も回るなら2時間半ほどが目安
階段・坂・足もと
平地の城で坂はほとんどない。天守台に上がる石段は⁠急(約45度)だが、東側に緩やかな階段がある。[4]
車椅子・ベビーカー
未確認確認日: 2026-10-03
トイレ・休憩
未確認
英語案内・音声ガイド
英語の案内板・パンフレットは未確認。天守や⁠櫓をCGで見られる無料のスマホアプリ(ストリートミュージアム)⁠が案内されている。[6]
季節の楽しみ
春は城址の桜が見どころ。県庁正面から西側の石垣と⁠御廊下橋は毎日、日没から22時まで明かりがともる(桜の時期は桜を照らす)⁠。[4][5][10]
撮影のルール
未確認
工事・休館・立入制限
坤櫓と⁠本丸西側土塀の復元に向けた工事中。2025年度には仮設ヤードの整備、発掘調査、石垣の補強工事が行われた。工事の進み具合は県の「工事状況のお知らせ」で確認を(第3号は2026年6月発行)⁠。[3][15]確認日: 2026-10-03

歩きかたの⁠例

福井市のモデルコース「福井城址周辺定番スポットめぐり」 155分

  1. 福井駅西口の恐竜広場を出発
  2. 柴田神社(北庄城址)⁠と北の庄城址資料館
  3. 明道館跡・佐佳枝廼社を経て福井市中央公園⁠へ
  4. 御廊下橋を渡り、山里口御門をくぐる
  5. 福井城址で天守台と⁠福の井を見る
  6. 福井市立郷土歴史博物館、名勝養浩館庭園
  7. 内堀公園を通って福井駅へ戻る

福井市公式観光サイト「福いろ」のモデルコース(10:00に駅を出て12:35に駅へ戻る時刻表)⁠。博物館や⁠庭園の見学時間を含む。

周辺の楽しみ

博物館

北の庄城址・柴田公園(柴田神社)

柴田勝家の北庄城の遺構が発掘された場所。柴田神社には勝家と⁠お市がまつられ、北の庄城址資料館(9:00〜17:00)⁠がある。福井駅から徒歩数分。[11][10]

確認日: 2026-10-03

博物館

福井市立郷土歴史博物館

福井藩主松平家⁠の資料を持つ市の博物館。養浩館庭園の西隣で、福井駅から徒歩約15分。9:00〜19:00(11月6日〜2月末⁠は17:00まで⁠)⁠、平常展示220円。[12]

確認日: 2026-10-03

編集部ガイド(見どころレビュー)

資料と⁠確認した情報をもとにした編集部の解説です。現地訪問の体験談ではありません。

こんな人におすすめ

駅から歩いてすぐの城を短い時間で見たい人、石垣と⁠堀が好きな人、城が現代の町の中でどう⁠使われているかに興味がある人に向く。北陸新幹線で福井に来たついでにも寄りやすい。

ここを見ると⁠面白い

天守台と⁠福の井、そして西側の御廊下橋から山里口御門へ続く一角が見どころ。古写真をもとに復元された木造の橋と⁠門を通ると、藩主が本丸へ向かった道筋をたどれる。内堀ごしに見る本丸の石垣と⁠県庁の組み合わせも、この城ならでは。

訪ねる前に

天守は1669年に焼けて以来なく、建物の多くは明治に取り壊された。本丸の中の建物は県庁などの役所なので、平日は職員や⁠来庁者の出入りがある。坤櫓の復元工事が進んでいるため、場所によっては工事の囲いがある。

楽しみかた

山里口御門の櫓の2階に上がると、枡形と⁠御廊下橋を上から見下ろせる。そのあとで御廊下橋を渡り直すと、門の守りの形がよく分かる。夜は石垣と⁠御廊下橋が照らされるので、夕方に訪ねるのもよい。時間があれば、柴田勝家の北庄城跡(柴田神社)⁠とあわせて、二つの時代の城を見比べたい。

訪問者レビュー

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異説・未確認の⁠点

出典

  1. 1
    福井城山里口御門復元整備事業福井県municipal確認日:
  2. 2
    「福の井」を整備しました福井県municipal確認日:
  3. 3
    福井城坤櫓⁠(ひつじさるやぐら)復元プロジェクト福井県municipal確認日:
  4. 4
    福井城址の整備について福井県municipal確認日:
  5. 5
    御廊下橋の復元整備について福井県municipal確認日:
  6. 6
    福井城山里口御門・福の井利活用事業(開館状況)福井県municipal確認日:
  7. 7
    県民の声よくあるご意見(続日本100名城スタンプ⁠の設置場所等について⁠)福井県municipal確認日:
  8. 8
    福井城址福いろ(福井市公式観光サイト)tourism確認日:
  9. 9
    福井城山里口御門ふくいドットコム(福井県観光連盟)tourism確認日:
  10. 10
    福井駅半日散策コース「福井城址周辺定番スポットめぐり」福いろ(福井市公式観光サイト)tourism確認日:
  11. 11
    北の庄城址・柴田公園のご案内福井市municipal確認日:
  12. 12
    福井市立郷土歴史博物館利用案内福井市municipal確認日:
  13. 13
    続日本100名城一覧公益財団法⁠人日本城郭協会jokaku確認日:
  14. 14
    福井城(補助資料)Wikipedia日本語版other確認日:
  15. 15
    福井城坤櫓復元プロジェクト工事状況福井県municipal確認日:
  16. 16
    日本100名城・続日本100名城一覧公益財団法⁠人日本城郭協会jokaku確認日:
  17. 17
    Wikipedia「福井城」Wikipedia日本語版wikipedia確認日:
  18. 18
    Wikidata Q1073692Wikidatawikidata確認日:
  19. 19
    OpenStreetMap node/3513912530© OpenStreetMap contributors (ODbL)osm確認日:

掲載の状況

  1. 候補を発見確認済み
  2. 城郭・城跡と⁠して確認確認済み
  3. 基本情報を掲載確認済み
  4. 詳細記事を掲載確認済み
  5. 写真の利用条件を確認確認済み
  6. 訪問情報を確認確認済み

近くの⁠城

現地の変化や⁠誤り、使ってよい写真をご存じでしたらお知らせください。

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