平戸港の向こうの丘に立つ平戸城(2012年9月撮影)。平戸瀬戸に突き出た丘に築かれた城で、天守は1962年の復元。
shikabane taroCC BY 3.0Wikimedia Commons

長崎県 · 平戸市

平戸城

ひらどじょう

Hirado Castle

長崎県平戸市

城平山城日本100名城 90番

この城らしさ

完成目前の城を城主が自ら焼き、100年後に建て直した。

なぜ?

1613年、松浦鎮信(法印)⁠は完成したばかりの日の岳城に自ら火を放ちました。豊臣家と⁠縁が深かったため幕府に疑われたからと⁠する説があります。その後約100年、松浦家は城を持たずに館で政治を行い、1704年から同じ場所に城を建て直しました。[4]

見逃したくない3つ

01
高い所から見下ろした見奏櫓と平戸の海(2017年8月撮影)。見奏櫓は二の丸の北を守った櫓で、いまは休憩所になっている。さかおりCC BY-SA 4.0Wikimedia Commons

天守最上階から見る平戸瀬戸

見る場所
天守の5階(展望所)
注目する部分
城を囲む平戸瀬戸の海、港、城内の⁠櫓
ここが面白い
平戸城は平戸瀬戸に突き出た丘に建つ平山城で、海に囲まれた立地がよく分かります。平戸は16世紀からポルトガル船、のちにオランダや⁠イギリスの船が来た国際貿易の港でした。公式サイトは「海に浮かぶ城」と⁠して360度の眺めを案内しています。[1][4][6]
見られるか
外から見られる天守の入場料が必要。
02
北虎口門(2008年8月撮影)。石垣と石垣の間に櫓をのせた門で、江戸時代から残る唯一の木造の門。小池隆CC BY 4.0Wikimedia Commons

江戸時代から残る狸櫓と⁠北虎口門

見る場所
二の丸の北側。北虎口門は藩主の庭園に近い北の⁠門
注目する部分
石垣と⁠石垣の間に櫓をのせた北虎口門と、そばの狸櫓
ここが面白い
城内の建物の多くは昭和の再建ですが、狸櫓は藩政時代から残る唯一の櫓、北虎口門は唯一残る木造の門です。狸櫓の正式名は多聞櫓で、修理のときに狸が小姓に化けて藩主のもとに現れ、ここに⁠住まわせてほしいと頼んだと⁠いう話から、この名で⁠呼ばれるようになったと伝わります。[3]
見られるか
一部見られる外観は見られる。内部の公開は未確認。
03

石垣に作られた狭間

見る場所
狸櫓の近くの石垣
注目する部分
石垣の石の間に開けられた、鉄砲などを撃つための⁠穴(狭間)
ここが面白い
ふつう狭間は漆喰塗りの塀に開けますが、平戸城では石垣そのものに狭間を作っています。公式サイトは珍しい狭間と⁠して紹介しています。天守3階では、この狭間をのぞく体験もできます。[3][6]
見られるか
外から見られる城内を歩いて見られる。

訪問の目安

最寄り駅
西肥バス「平戸市役所前」バス停から徒歩約10分
登り
少し登る
所要時間の目安編集部の目安
天守と⁠城内の櫓・石垣をひと回りして1時間〜1時間半⁠が目安
料金
大人520円、高校生310円、小・中学生200円。30名以上の団体は大人410円、高校生250円、小・中学生160円
時間
8:30〜18:00(4月1日〜9月30日)⁠、8:30〜17:00(10月1日〜3月31日)
立入り
自由に見学できる

城跡(亀岡公園)⁠は歩いて見学できる。天守と⁠見奏櫓の展示施設は有料。懐柔櫓は宿泊施設(有料・予約制)⁠。学校や⁠ツアーなどの団体は事前予約が必要。

確認日:

この城の物語

01
史実

海の向こうの世界と⁠つながった⁠港

平戸城は、平戸瀬戸に突き出た⁠丘(亀岡)⁠に建つ平山城です。平戸には1550年にポルトガル船が初めて入り、1609年にオランダ商館、1613年にイギリス商館が置かれました。城の下の港は、江戸時代の初めまで日本の海外貿易の大切な窓口でした。[1][4]

02
史実

最初の城と、自らの放火

1599年、松浦鎮信(法印)⁠が亀岡の⁠地(日の岳)⁠に新しい城を築き始めました。ところが1613年、完成したばかりのこの城を鎮信は自ら焼き払います。豊臣家との関係が深く、幕府に疑われたためと⁠する説があります。その後約100年、松浦家は御館(いまの松浦史料博物館⁠の場所)⁠を本拠にしました。[4]

03
史実

100年ぶりの再築

5代藩主の松浦棟が幕府の寺社奉行になったことを機に、城の再築が進められました。1704年に工事が始まり、1718年に完成しました。城は山鹿流と⁠いう軍学にもと⁠づいて設計されたとされます。[1][4]

04
史実

廃城で残った、櫓一つと⁠門一つ

明治になると⁠廃城令で城は役目を終え、建物の多くが失われました。藩政時代から残るのは狸櫓と⁠北虎口門だけです。石垣はいまも城のあちこちに残り、大手御門の石垣や、石垣に作られた狭間も見られます。[1][3]

05
史実

1962年の天守と、泊まれる⁠櫓

1962年に天守(三重五階)⁠が鉄筋コンクリート⁠で建てられ、日本100名城にも選ばれました。平成の大規模改修で天守の中は映像や⁠体験を取り入れた展示施設に変わりました。二の丸の懐柔櫓は、日本100名城⁠で初めての常設の宿泊施設「城泊」になっています。[1][3][6][9]

この城の人びと

年表

  1. ポルトガル船がはじめて平戸に入港[4]

  2. 松浦鎮信(法印)⁠が日の岳城の築城を始める[4]

  3. 完成したばかりの城を鎮信が自ら焼く[4]

  4. 松浦棟のもとで城の再築が始まる[1][4]

  5. 平戸城が完成[1][4]

  6. 天守(三重五階)⁠が建てられる[1]

建物と⁠遺構

天守の状態

模擬天守

1962年に鉄筋コンクリート⁠で建てた三重五階の天守。公式は「復元」と⁠表現しているが、1704〜1718年⁠の再築時には天守は建てられず、二の丸の乾櫓が⁠代わりだったとされる(Wikipedia)⁠。

城全体のいま

城跡は亀岡公園や⁠亀岡神社の境内と⁠して整備され、1962年の天守と⁠再建の櫓、江戸時代から残る狸櫓・北虎口門、石垣が見られる。

主な建物

現存

狸櫓(多聞櫓)

藩政時代から残る唯一の櫓。[3]

現存

北虎口門

現存する唯一の木造遺構。石垣の間に櫓をのせた渡櫓形式の門。[3]

再建(復興)

天守

1962年築の鉄筋コンクリート造。模擬天守と⁠される(本文参照)⁠。中は歴史体験の展示施設。[1][6][10]

再建(復興)

見奏櫓・懐柔櫓・地蔵坂櫓・乾櫓

昭和に再建された櫓。見奏櫓は休憩所、懐柔櫓は宿泊施設。[3][10]

再建(復興)

幸橋御門

1984年の幸橋の修復にあわせて復元。[3]

基本データ

種類
城
地形による分類
平山城平地の中の丘に築いた⁠城編集部記事
時代
近世編集部記事
天守の状態
模擬天守天守がなかった城や、姿の分からない城に建てた観光用の天守編集部記事
築城者
松浦党日本城郭協会
築城
宝永元年(1704)日本城郭協会
主な城主
松浦氏日本城郭協会
廃城
1871年Wikipedia
見られる遺構
櫓・櫓台・門・石垣・虎口編集部記事
文化財指定
国指定文化財1件編集部記事
名城選定
日本100名城 90番日本城郭協会

旅の情報

立入り

自由に見学できる

城跡(亀岡公園)⁠は歩いて見学できる。天守と⁠見奏櫓の展示施設は有料。懐柔櫓は宿泊施設(有料・予約制)⁠。学校や⁠ツアーなどの団体は事前予約が必要。

住所

〒859-5121 長崎県平戸市岩⁠の上町1458番地1[2][5]

確認日: 2026-10-03

最寄り駅と⁠行き方

西肥バス「平戸市役所前」バス停西肥バス(佐世保から約1時間30分)

徒歩約10分 · 少⁠し登る

バス停から徒歩約10分。天守までは階段や⁠石垣の段差がある。博多からはさつき観光バス⁠の直通便(約2時間30分)⁠もある。[5][2]

確認日: 2026-10-03
松浦鉄道たびら平戸口駅松浦鉄道西九州線(佐世保から約1時間20分)

未確認

駅からタクシーで約10分(平戸大橋を渡る)⁠。[5]

確認日: 2026-10-03

開館時間・料金

平戸城天守
時間
8:30〜18:00(4月1日〜9月30日)⁠、8:30〜17:00(10月1日〜3月31日)
休館・休み
12月30日・31日
料金
大人520円、高校生310円、小・中学生200円。30名以上の団体は大人410円、高校生250円、小・中学生160円[2][7]
確認日: 2026-10-03

車・駐車場

駐車場はP1(普通車100台・バス2台)⁠、P2(20台)⁠、P3(7台)⁠。料金は未確認。博多方面からは西九州自動車道・松浦IC経由、長崎・佐賀方面からは佐々IC経由。[5]

確認日: 2026-10-03
公園・城域の開放時間
未確認確認日: 2026-10-03
所要時間の目安編集部の目安
天守と⁠城内の櫓・石垣をひと回りして1時間〜1時間半⁠が目安
階段・坂・足もと
天守までは階段や⁠石垣の段差がある。雨の日は滑りやすい。[2]
車椅子・ベビーカー
足の不自由な人や⁠階段が難しい人は、天守裏の懐柔櫓側から緊急管理用道路(スロープ)⁠を使える。入口付近に専用駐車場はないため、車から降りたあと、未来創造館・平戸市立平戸図書館⁠の共有駐車場に停める。[2]確認日: 2026-10-03
トイレ・休憩
未確認
英語案内・音声ガイド
公式サイトに英語・中国語・韓国語のページがある。館内の英語表示は未確認。無料Wi-Fiあり。[11][2]
季節の楽しみ
城内には二段に咲く「平戸のニドザキサクラ」がある。[3]
撮影のルール
展示施設内ではフラッシュ撮影⁠は控える。1か所での長時間の撮影にも注意。[2]
工事・休館・立入制限
2026年10月1日から冬季時間(8:30〜17:00)⁠。[7]確認日: 2026-10-03

周辺の楽しみ

博物館

松浦史料博物館

平戸藩主松浦家⁠に伝わる資料を公開する博物館。1893年に建てられた松浦家の私邸を使い、城が再築されるまで松浦家の本拠だった御館の場所にある。平戸城から車で約5分。[8][4]

確認日: 2026-10-03

博物館

平戸オランダ商館

1639年に建てられた石造の倉庫を復元し、2011年に開館した施設。貿易の資料を展示している。平戸城から車で約5分。[8]

確認日: 2026-10-03

編集部ガイド(見どころレビュー)

資料と⁠確認した情報をもとにした編集部の解説です。現地訪問の体験談ではありません。

こんな人におすすめ

海と⁠城の景色が好きな人、南蛮貿易や⁠オランダ商館など平戸の国際交流の歴史に興味がある人に向く。天守の中は体験型の展示が多く、子ども連れでも楽しみやすい。

ここを見ると⁠面白い

天守の最上階で平戸瀬戸を見渡したあと、江戸時代から残る狸櫓と⁠北虎口門、石垣に作られた狭間を探したい。新しい建物と⁠古い建物を見比べると、この城が歩んだ曲がりくねった歴史が見えてくる。

訪ねる前に

天守は1962年の建物で、江戸時代の平戸城には天守がなかったとする説明もある。公共交通では佐世保などからバスで時間がかかるので、帰りの便を確かめてから行くと⁠安心。

楽しみかた

天守3階の石垣パズルや⁠狭間体験、4階の刀を使った歴史クイズなど、体を動かす展示が多い。城と⁠一緒に、松浦史料博物館⁠や平戸オランダ商館⁠もまわると、平戸の歴史がつながって見える。

訪問者レビュー

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異説・未確認の⁠点

出典

  1. 1
    平戸城公式ウェブサイトトップページ平戸城(指定管理者平戸城JV)official確認日:
  2. 2
    観覧案内平戸城official確認日:
  3. 3
    平戸城内史跡平戸城official確認日:
  4. 4
    平戸の歴史平戸城official確認日:
  5. 5
    交通アクセス・駐車場平戸城official確認日:
  6. 6
    展示紹介平戸城official確認日:
  7. 7
    営業時間変更のお知らせ(冬季時間)(2026年9月30日)平戸城official確認日:
  8. 8
    平戸観光案内平戸城official確認日:
  9. 9
    日本100名城一覧公益財団法⁠人日本城郭協会jokaku確認日:
  10. 10
    平戸城(補助資料)Wikipedia日本語版other確認日:
  11. 11
    Hirado Castle (English)平戸城official確認日:
  12. 12
    日本100名城・続日本100名城一覧公益財団法⁠人日本城郭協会jokaku確認日:
  13. 13
    Wikipedia「平戸城」Wikipedia日本語版wikipedia確認日:
  14. 14
    Wikidata Q1191029Wikidatawikidata確認日:
  15. 15
    OpenStreetMap way/586353581© OpenStreetMap contributors (ODbL)osm確認日:

掲載の状況

  1. 候補を発見確認済み
  2. 城郭・城跡と⁠して確認確認済み
  3. 基本情報を掲載確認済み
  4. 詳細記事を掲載確認済み
  5. 写真の利用条件を確認確認済み
  6. 訪問情報を確認確認済み

近くの⁠城

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