雪の田んぼ越しに見た向羽黒山城跡の山なみ(2008年2月撮影)。いくつもの峰からなる山全体に、城の曲輪が広がっていた。
Qwert1234 at Japanese WikipediaCC BY-SA 4.0Wikimedia Commons

福島県 · 会津美里町

向羽黒山城

むかいはぐろやまじょう

Mukaihaguroyama Castle

福島県会津美里町

城山城続日本100名城 111番

この城らしさ

三つの山がまるごと⁠一つの城。蘆名盛氏が8年かけて築いた会津の巨大な山城。

なぜ?

城跡はいま白鳳山公園⁠になっていて、観音山・羽黒山・岩崎山の三つの山からできています。いちばん高い岩崎山の一曲⁠輪(いちのくるわ)⁠を中心に、山じゅうに平らな曲輪や⁠道、出入口の跡が残ります。町は遺構の大きさを「東北随一」と⁠紹介しています。[1][2]

見逃したくない3つ

01
雪の田んぼ越しに見た向羽黒山城跡の山なみ(2008年2月撮影)。いくつもの峰からなる山全体に、城の曲輪が広がっていた。Qwert1234 at Japanese WikipediaCC BY-SA 4.0Wikimedia Commons

山全体に広がる曲輪と⁠九十九折の⁠道

見る場所
国史跡の中心の岩崎山(408m)⁠。一曲輪・二曲輪へ「古城の道」を登る
注目する部分
山を削って平らにした曲輪(くるわ)⁠、ジグザグに登る九十九折(つづらおり)⁠の道、城の出入口だった虎口(こぐち)⁠の⁠跡
ここが面白い
建物はなくても、土を削って造った城の形がよく残っています。盛氏のあとも、伊達・蒲生・上杉と⁠会津の領主が代わるたびに手が加えられ、盛氏の時代にはない形の遺構も⁠見つかっています。歩いて登ると、山そのものが城だったことが体で分かります。[1][2][3]
見られるか
外から見られる公園の開園期間(4月1日〜積雪まで⁠)⁠は自由に歩ける。古城の道は険しいので歩きやすい靴で。
02

盛氏が茶会を開いた御茶屋場曲輪

見る場所
御茶屋場曲輪(通称・お茶屋場)
注目する部分
曲輪から見える磐梯山や⁠会津若松の町並み
ここが面白い
蘆名盛氏が茶会を開き、茶道に親しんだ場所と⁠され、町は「会津茶道発祥の地」と⁠紹介しています。戦国大名が城の中で景色を⁠楽しみながら⁠茶⁠を点てた場所で、毎年5月の最終日曜日には盛氏をしの⁠ぶ「向羽黒山城まつり」が開かれます。[2]
見られるか
外から見られる公園の開園期間に自由に見られる。
03

向羽黒ギャラリー⁠の立体模型

見る場所
向羽黒山城跡整備資料室(通称・向羽黒ギャラリー)
注目する部分
城跡のジオラマ模型と、発掘調査の写真パネル
ここが面白い
山の中を歩いていると⁠城の全体の形はつかみにくいもの。模型で三つの山にまたがる城の大きさを見てから歩くと、いまどの曲輪にいるのかが⁠分かりやすくなります。入口の外には続日本100名城⁠のスタンプ台があります。[1][4]
見られるか
一部見られる開館は4月〜12月上旬⁠の土・日・祝日の10:00〜14:00(無料)⁠。開館日は町のカレンダーで確認を。スタンプは開館日に関係なく押せる。

訪問の目安

最寄り駅
JR会津本郷駅から徒歩約20分
登り
急な登り
所要時間の目安編集部の目安
駐車場から一曲輪まで登り、御茶屋場曲輪をまわって1時間半〜2時間⁠が目安
料金
無料
時間
4月〜12月上旬⁠の土・日・祝日 10:00〜14:00(変更あり。開館日は町の開館日カレンダー⁠で確認)
立入り
一部のみ見学できる

白鳳山公園の開園期間は毎年4月1日から積雪まで。冬の閉園中は除雪をしておらず、入山を断っている。開園中は24時間入れるが外灯はないので夜は避ける。クマ・イノシシが出るため、音の出るものを身につけるよう町が呼びかけている。クマが出たときは臨時閉園することがある。

確認日:

この城の物語

01
史実

会津盆地を見下ろす天然の要害

向羽黒山城は、会津盆地を見渡す山の上にあります。山頂近くの曲輪からは磐梯山や⁠飯豊山、会津若松の町まで見渡せ、会津をひと目で見張れる場所でした。町はこの城を「天然の要害」と⁠説明しています。[1][2]

02
史実

蘆名家の全盛期を築いた盛氏

城を築いたのは、会津を治めた蘆名家16代の蘆名盛氏です。盛氏は領内の豪族をまとめ、会津から周りの地方まで勢力を広げて、蘆名家の全盛期をつくりました。1561年に工事を始め、8年かけて完成させたとされます。[3][1][5]

03
史実

蘆名家の滅亡と、領主たちの改修

盛氏が1580年に亡くなると⁠蘆名家は跡継ぎ問題で乱れ、1589年に摺上原の戦いで伊達政宗に大敗して、400年続いた会津支配が終わりました。その後も城は残り、伊達・蒲生・上杉と⁠会津の領主が代わるたびに手が加えられたことが、遺構から分かっています。[3]

04
研究上の解釈

家康との戦いにそなえた「最後の砦」?

上杉景勝は会津に入ると⁠すぐ、2年かけて向羽黒山城を大きく改修したといわれます。景勝と⁠直江兼続は、徳川家康と⁠戦うときの最後の砦と⁠考えていたと⁠いう説もあります。しかし関ヶ原の戦いのあと⁠上杉家は米沢へ移され、城は⁠使われなくなりました。[3][5]

05
史実

公園から国の史跡へ

城跡は白鳳山公園と⁠して親しまれ、2001年8月7日⁠に岩崎山を中心とした範囲が国の史跡になりました。町は発掘調査と⁠整備を進めており、2017年には続日本100名城⁠に選ばれました。[1][6][7]

この城の人びと

年表

  1. 蘆名盛氏が築城を始める[7][5]

  2. 8年がかりで完成したとされる[1][5]

  3. 摺上原の戦いで蘆名家が伊達政宗に敗れる[3]

  4. 上杉家が米沢へ移り、城は使われなくなる[5]

  5. 国の史跡に指定される[1][6]

  6. 続日本100名城(111番)⁠に選ばれる[1][7]

建物と⁠遺構

天守の状態

もともと⁠天守なし

戦国時代の山城で、天守はない(城郭協会の一覧でも「−」)⁠。

城全体のいま

白鳳山公園(観音山・羽黒山・岩崎山の白鳳三山)⁠と⁠して整備され、遊歩道や⁠アスレチックがある。岩崎山を中心に曲輪・道・虎口などの遺構が残る。建物は残っていない。

主な建物

基本データ

種類
城
地形による分類
山城山の上に築いた城。登りがある編集部記事
時代
中世編集部記事
天守の状態
もともと⁠天守なし天守は⁠建てられなかった編集部記事
築城者
蘆名盛氏日本城郭協会
築城
永禄4年(1561)日本城郭協会
主な城主
蘆名氏、伊達氏、蒲生氏、上杉氏日本城郭協会
廃城
慶長6年(1601年)Wikipedia
見られる遺構
曲輪・土塁・堀・石垣・虎口編集部記事
文化財指定
国史跡(向羽黒山城跡)(2001年)編集部記事
名城選定
続日本100名城 111番日本城郭協会

旅の情報

立入り

一部のみ見学できる

白鳳山公園の開園期間は毎年4月1日から積雪まで。冬の閉園中は除雪をしておらず、入山を断っている。開園中は24時間入れるが外灯はないので夜は避ける。クマ・イノシシが出るため、音の出るものを身につけるよう町が呼びかけている。クマが出たときは臨時閉園することがある。

住所

福島県大沼郡会津美里町(白鳳山公園)[2]

確認日: 2026-10-03

最寄り駅と⁠行き方

JR会津本郷駅JR只見線(会津若松駅から3駅目)

徒歩約20分 · 急⁠な登り

町の案内では駅から公園まで徒歩約20分(新潟方面から来る場合の案内では約30分)⁠。公園に入ってから本丸跡までは険しい山道を登る。[2]

確認日: 2026-10-03

開館時間・料金

向羽黒山城跡整備資料室(向羽黒ギャラリー)
時間
4月〜12月上旬⁠の土・日・祝日 10:00〜14:00(変更あり。開館日は町の開館日カレンダー⁠で確認)
休館・休み
平日、12月上旬〜3月
料金
無料[3][1]
確認日: 2026-10-03

車・駐車場

磐越道の会津若松ICから約35分、新鶴スマートIC(ETC車のみ⁠)から約20分。園内のアスレチック場前、羽黒山神社の登り口、三の丸広場などに駐車場がある。園内の道は林道なので運転に注意。バスで入る場合は本郷インフォメーションセンター⁠へ事前連絡が必要。[2]

確認日: 2026-10-03
公園・城域の開放時間
4月1日〜積雪まで開園。開園中は24時間入れる(外灯なし)⁠。積雪から3月31日までは閉園[2]確認日: 2026-10-03
所要時間の目安編集部の目安
駐車場から一曲輪まで登り、御茶屋場曲輪をまわって1時間半〜2時間⁠が目安
階段・坂・足もと
本丸跡へ続く「古城の道」は3本あり、どれも険しい。羽黒山神社へは約180段の石段がある。園内には12コースの遊歩道がある。[2]
車椅子・ベビーカー
未確認確認日: 2026-10-03
トイレ・休憩
園内に「二の丸トイレ」がある(2026年7月14日〜12月18日⁠は改修工事中)⁠。[2]
英語案内・音声ガイド
未確認
季節の楽しみ
冬は積雪で閉園。開園は4月から。毎年5月の最終日曜日に「向羽黒山城まつり」がある。源平沼には6月中旬ごろ県の天然記念物モリアオガエル⁠の卵塊が見られる。[2]
撮影のルール
未確認
工事・休館・立入制限
二の丸トイレの改修工事(2026年7月14日〜12月18日予定)⁠で工事車両が園内を通る。一般車両の通行が制限される場合がある。クマ出没時は臨時閉園。[2]確認日: 2026-10-03

編集部ガイド(見どころレビュー)

資料と⁠確認した情報をもとにした編集部の解説です。現地訪問の体験談ではありません。

こんな人におすすめ

建物のない戦国の山城を自分の足で歩きたい人、伊達・蒲生・上杉の会津をめぐる歴史が好きな人、景色のよい山歩きを楽しみたい人に向く。

ここを見ると⁠面白い

山を削った曲輪の平らな面と、その間をつなぐ九十九折の道や⁠虎口を見比べながら登ると、攻める側がどう歩かされたかが分かる。御茶屋場曲輪からの磐梯山の眺めも見どころ。

訪ねる前に

公園は⁠冬(積雪〜3月)⁠は閉園。開園中もクマや⁠イノシシが出るので、鈴など音の出るものを持ち、夕方以降は避ける。道は険しいので登山向きの靴で。ギャラリーは土日祝だけの開館。

楽しみかた

週末なら先に向羽黒ギャラリー⁠で模型を見てから登るのがおすすめ。土日祝は本郷インフォメーションセンター⁠で観光ガイドに案内を⁠頼むこともできる。

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異説・未確認の⁠点

出典

  1. 1
    向羽黒山城跡会津美里町教育委員会生涯学習課municipal確認日:
  2. 2
    白鳳山公園会津美里町産業振興課municipal確認日:
  3. 3
    向羽黒山城跡ミサトノ.jp(一般社団法人会津美里町観光協会)tourism確認日:
  4. 4
    2026年向羽黒ギャラリー開館日カレンダー(PDF)会津美里町municipal確認日:
  5. 5
    向羽黒山城(補助資料)Wikipedia日本語版other確認日:
  6. 6
    向羽黒山城跡(国指定文化財等データベース)文化庁heritage確認日:
  7. 7
    続日本100名城一覧公益財団法⁠人日本城郭協会jokaku確認日:
  8. 8
    日本100名城・続日本100名城一覧公益財団法⁠人日本城郭協会jokaku確認日:
  9. 9
    Wikipedia「向羽黒山城」Wikipedia日本語版wikipedia確認日:
  10. 10
    Wikidata Q11416034Wikidatawikidata確認日:
  11. 11
    OpenStreetMap node/6094726882© OpenStreetMap contributors (ODbL)osm確認日:

掲載の状況

  1. 候補を発見確認済み
  2. 城郭・城跡と⁠して確認確認済み
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  6. 訪問情報を確認確認済み

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