レインボーブリッジの遊歩道から見た第三台場(台場公園)。緑の島のまわりを石垣が囲み、奥にお台場のビル街が広がる(2022年6月撮影)。
くろふねCC BY 4.0Wikimedia Commons

東京都

品川台場

しながわだいば

Shinagawa Daiba (coastal batteries)

東京都

台場続日本100名城 113番

この城らしさ

「お台場」の名前のもとは、黒船に備えて幕府が海の上に築いた大砲の台。いまも二つの島が東京湾に残る。

なぜ?

「台場」は大砲を置く台の場所、つまり砲台のことです。1853年のペリー来航に危機を感じた江戸幕府が、江戸を海から守るために品川沖に築きました。幕府の台場なので「御台場」と⁠呼ばれ、それが「お台場」と⁠いう地名になったと⁠東京都港湾局は説明しています。[2][1]

見逃したくない3つ

01
第三台場の海岸沿いの高台に残る砲台跡。大砲を据えた台座が並ぶ(2013年7月撮影)。Guilhem Vellut from Annecy, FranceCC BY 2.0Wikimedia Commons

第三台場(台場公園)⁠の砲台跡

見る場所
台場公園(第三台場)⁠の海岸沿いの高台
注目する部分
海に向かって並ぶ、大砲を据えた台座の⁠跡
ここが面白い
台場は殿様が住む城ではなく、海から来る船を大砲で迎え撃つための軍事施設です。海を見張る高台に大砲を並べたつくりを、いちばんよく感じられる場所です。[3][4][5]
見られるか
外から見られる台場公園に入れば見られる。ただし2026年9月24日〜10月9日⁠は終日、10月10日〜12月20日⁠は美術展の開催時間(10:00〜17:00)だけ入れる(月曜などは閉園)⁠。
02
園内中央の陣屋跡。警備の武士が詰めた建物の礎石が残る(2013年7月撮影)。Guilhem Vellut from Annecy, FranceCC BY 2.0Wikimedia Commons

陣屋跡・火薬庫跡・かまど⁠跡

見る場所
台場公園(第三台場)⁠の中央
注目する部分
警備の拠点だった陣屋の礎石、土手に埋め込まれた石造りの火薬庫、炊事に使ったかまどの⁠跡
ここが面白い
台場は、将軍家に近い大名たちが交代で守りました。島の真ん中に、詰所や⁠火薬の倉庫、食事をつくる場所がまとまっていて、海の上で何人もの侍が暮らしながら見張っていた様子が分かります。[3][1][5]
見られるか
外から見られる台場公園の開いている時間に見られる(上の期間の制限に注意)⁠。
03
海の上に残る第六台場。木々におおわれ、保全のため立入禁止になっている(2025年1月、レインボーブリッジから撮影)。NesnadCC BY 4.0Wikimedia Commons

海に浮かぶ第六台場

見る場所
第三台場の西の海上。台場公園や⁠レインボーブリッジ⁠の遊歩道から見える
注目する部分
木々におおわれた四角い島と、そのまわりの石垣
ここが面白い
第三台場が陸続きになったいまも、第六台場は海の上に島のまま残っています。植物や⁠野鳥の宝庫になっていて、学術的にも貴重な場所と⁠して、保全のため立入禁止になっています。[3][2][1]
見られるか
一部見られる上陸はできない。外から眺めるだけ。

訪問の目安

最寄り駅
ゆりかもめお台場海浜公園駅から徒歩約15分
登り
未確認
所要時間の目安編集部の目安
駅から台場公園をひと回りして戻るまで1時間ほどが目安
立入り
一部のみ見学できる

上陸して歩けるのは第三台場(台場公園)だけ。第六台場は保全のため立入禁止で、外から眺めるだけ。台場公園は美術展「TOKYO ATLAS」のため、2026年9月24日〜10月9日⁠は終日入れない。10月10日〜12月20日⁠は美術展の開催時間(10:00〜17:00)だけ入れ、毎週月曜(祝日なら翌火曜)⁠は終日入れない。12月21日〜27日⁠は撤去作業のため終日入れない。続日本100名城スタンプは、となりの⁠お台場海浜公園⁠のマリンハウス1階(公園インフォメーションセンター)⁠にある。

確認日:

この城の物語

01
史実

城ではなく、海を守る砲台

品川台場は、殿様が住んで領地を治める城とは成り立ちがまったく違います。外国の船が江戸の町に近づくのを防ぐため、品川の沖の浅い海に土を盛って島をつくり、大砲を並べた砲台です。天守や⁠御殿はなく、続日本100名城にも「台場」と⁠して選ばれています。[1][2][6]

02
史実

江川英龍の指揮で急いで築く

1853年6月⁠にペリーが浦賀に来ると、幕府はすぐに江戸湾の守りを見直しました。西洋の砲術にくわしい伊豆韮山の代官・江川英龍(坦庵)らが湾を調べ、西洋の築城書などを参考に、品川から深川の沖に11基の台場をつくる計画が立てられました。工事は同じ年の8月末に始まり、昼も夜も続けられました。[1]

03
史実

完成したのは6基

1854年7月⁠に第一・第二・第三台場、12月に第五・第六台場と、陸続きの御殿山下台場が完成しました。第四・第七台場は工事の途中でやめ、第八台場からあとは手をつけずに終わりました。工事には5,000人もの人が働き、費用は75万両に⁠のぼったとされます。完成した台場は、幕府が⁠たおれる直前まで、将軍家に近い大名たちが守りました。[1]

04
史実

埋め立てられ、二つが残った

明治になると⁠台場は海軍、のちに陸軍の管理になりました。東京港を広げる工事で、第一・第五台場は品川ふ頭の下にうまり、第二台場は航路のじゃまになるため⁠取⁠り⁠除かれました。未完成の第四台場は、いまの天王洲アイルのあたりに地形や⁠石垣のわずかな名残があるだけです。残った第三台場と⁠第六台場が、1926年に国の史跡になりました。[1][2]

05
史実

第三台場は公園、第六台場は自然の⁠島

第三台場は1928年に都市公園「台場公園」と⁠して開かれ、いまはお台場の陸地と⁠地続きで歩いて入れます。第六台場は海の上に残され、植物や⁠野鳥が多い自然の島と⁠して保全されていて、人は上陸できません。2017年、二つあわせて「品川台場」と⁠して続日本100名城⁠に選ばれました。[1][3][2]

この城の人びと

年表

  1. 6月にペリーが浦賀に来航。8月に台場の工事が始まる[1]

  2. 7月に第一〜第三台場、12月に第五・第六台場と⁠御殿山下台場が完成[1]

  3. 台場が海軍省の管理になる(1875年に陸軍省へ⁠)[1]

  4. 第三・第六台場が国の史跡に指定される[1]

  5. 第三台場が都市公園「台場公園」と⁠して開園[1]

  6. 続日本100名城(124番)⁠に選ばれる[4][6]

建物と⁠遺構

天守の状態

もともと⁠天守なし

海の砲台で、天守はもともとない(城郭協会の一覧でも「−」)⁠。

城全体のいま

第三台場は台場公園と⁠して陸続きで公開され、砲台跡・陣屋跡・火薬庫跡・かまど跡が残る。第六台場は海上の島のまま保全され、立入禁止。ほかの台場は埋め立てや⁠撤去で失われた。

主な建物

跡地のみ国史跡

第三台場(台場公園)

石垣と⁠土手に囲まれた島。砲台跡・陣屋跡・火薬庫跡・かまど跡が残る。いまは陸続き。[1][3][5]

跡地のみ国史跡

第六台場

海上に残る島。保全のため立入禁止。[1][3]

現存しない

第一・第二・第五台場、御殿山下台場

第一・第五は品川ふ頭に埋没、第二は航路のため撤去。[2]

基本データ

種類
台場幕末に海岸を守るために築いた砲台
時代
近世編集部記事
天守の状態
もともと⁠天守なし天守は⁠建てられなかった編集部記事
築城者
徳川家慶・家定日本城郭協会
築城
嘉永7年(1854)日本城郭協会
見られる遺構
石垣・土塁編集部記事
文化財指定
国史跡(品川台場第三台場・第六台場)(1926年)編集部記事
名城選定
続日本100名城 113番日本城郭協会

旅の情報

立入り

一部のみ見学できる

上陸して歩けるのは第三台場(台場公園)だけ。第六台場は保全のため立入禁止で、外から眺めるだけ。台場公園は美術展「TOKYO ATLAS」のため、2026年9月24日〜10月9日⁠は終日入れない。10月10日〜12月20日⁠は美術展の開催時間(10:00〜17:00)だけ入れ、毎週月曜(祝日なら翌火曜)⁠は終日入れない。12月21日〜27日⁠は撤去作業のため終日入れない。続日本100名城スタンプは、となりの⁠お台場海浜公園⁠のマリンハウス1階(公園インフォメーションセンター)⁠にある。

住所

東京都港区台場一丁目10番1号(台場公園)[3]

確認日: 2026-10-03

最寄り駅と⁠行き方

ゆりかもめお台場海浜公園駅新交通ゆりかもめ

徒歩約15分 · 未確認

公園の管理者の案内では、台場公園へは駅から徒歩約15分。⁠お台場海浜公園⁠の海沿いを東へ進む。[7]

確認日: 2026-10-03

車・駐車場

未確認(お台場海浜公園⁠の駐車場情報は公園のアクセスページ⁠を確認)[7]

確認日: 2026-10-03
公園・城域の開放時間
ふだんの開園時間は未確認。2026年9月24日〜12月27日⁠は上の利用制限がある[5]確認日: 2026-10-03
所要時間の目安編集部の目安
駅から台場公園をひと回りして戻るまで1時間ほどが目安
階段・坂・足もと
第三台場は海岸沿いが高台になっていて、そこに砲台跡がある。陣屋跡・火薬庫跡・かまど跡は園内の中央にある。[3]
車椅子・ベビーカー
公園の管理者が台場公園のバリアフリーマップ(PDF)⁠を出している。内容は未確認。[3]確認日: 2026-10-03
トイレ・休憩
未確認
英語案内・音声ガイド
公園の公式サイトに英語版がある。台場公園では、QRコードを読みとって歴史紹介を多言語で読める「QRトランスレーター」を始めている。[3]
季節の楽しみ
未確認
撮影のルール
撮影については公園管理事務所⁠が受け付けている(9:00〜15:00)⁠。個人の記念撮影のルールは未確認。[3]
工事・休館・立入制限
美術展「TOKYO ATLAS」のため、台場公園は2026年9月24日〜10月9日⁠と12月21日〜27日⁠は終日閉園。10月10日〜12月20日⁠は10:00〜17:00のみ入園でき、閉園日は10月13日・19日・26日、11月2日・9日・16日・24日・30日、12月7日・14日。公園内の調査で一部立入規制もある。[5][3]確認日: 2026-10-03

周辺の楽しみ

庭園

お台場海浜公園

台場公園(第三台場)⁠と一体になって入り江を囲む海辺の公園。マリンハウス1階⁠に続日本100名城⁠の品川台場スタンプ⁠がある(4〜9月9:00〜19:00、10〜3月9:00〜18:00、12月29日〜1月3日9:00〜16:00)⁠。[4][3]

確認日: 2026-10-03

編集部ガイド(見どころレビュー)

資料と⁠確認した情報をもとにした編集部の解説です。現地訪問の体験談ではありません。

こんな人におすすめ

幕末や⁠黒船の時代に興味がある人、「お台場」の名前の由来を知りたい人、東京観光のついでに歴史の跡を見たい人に向く。天守や⁠石垣の城を期待すると⁠違うので、海の砲台と⁠して見るのが楽しむこつ。

ここを見ると⁠面白い

第三台場では、海岸沿いの高台の砲台跡と、中央の陣屋跡・火薬庫跡を見比べたい。そこから海の上の第六台場を眺めると、かつて同じような島がいくつも海に並んでいた様子を想像しやすい。

訪ねる前に

2026年秋は美術展のため台場公園に入れない日が多い(9月24日〜10月9日⁠は終日閉園)⁠。行く前に公園の公式サイトのお知らせを確かめたい。第六台場には上陸できない。

楽しみかた

レインボーブリッジ⁠の遊歩道から見下ろすと、第三台場と⁠第六台場の形がよく分かる。台場公園の中ではQRトランスレーター⁠で歴史の説明を読みながら歩ける。

訪問者レビュー

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異説・未確認の⁠点

出典

  1. 1
    台場の歴史(公園と⁠して残る国指定の史跡)海上公園なび(東京港埠頭株式会社)official確認日:
  2. 2
    「お台場」のルーツは敵の侵入を防ぐ大砲台(なるほど⁠!りんかいBOX)東京都港湾局municipal確認日:
  3. 3
    お台場海浜公園&台場公園海上公園なび(東京港埠頭株式会社)official確認日:
  4. 4
    お台場海浜公園みどころ(台場公園・スタンプ情報)海上公園なび(東京港埠頭株式会社)official確認日:
  5. 5
    国際美術展「TOKYO ATLAS」開催に伴う台場公園一時閉園⁠のお知らせ海上公園なび(東京港埠頭株式会社)official確認日:
  6. 6
    続日本100名城一覧公益財団法⁠人日本城郭協会jokaku確認日:
  7. 7
    アクセス・駐車場(お台場海浜公園&台場公園)海上公園なび(東京港埠頭株式会社)official確認日:
  8. 8
    日本100名城・続日本100名城一覧公益財団法⁠人日本城郭協会jokaku確認日:
  9. 9
    Wikipedia「お台場」Wikipedia日本語版wikipedia確認日:
  10. 10
    Wikidata Q211861Wikidatawikidata確認日:

掲載の状況

  1. 候補を発見確認済み
  2. 城郭・城跡と⁠して確認確認済み
  3. 基本情報を掲載確認済み
  4. 詳細記事を掲載確認済み
  5. 写真の利用条件を確認確認済み
  6. 訪問情報を確認確認済み

近くの⁠城

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