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FAMILY HISTORY
台所の記憶
母に聞いた七十年
BOOK://
聞けるうちに、聞いておく。
表紙(制作例)

SAMPLE — 家族史

台所の記憶

母に聞いた七十年

帯 — 聞けるうちに、聞いておく。

七十を過ぎた母の話を、娘が一年かけて聞いた記録です。質問役はAI、聞き手は娘。録音の場所は、いつも台所でした。語りの言い回しをできるだけ残したまま、一冊の本に整えています。このページでは、目次と本文のほかに、語りが本文になるまでの過程も見られます。

判型
A5判(148×210mm)
推定ページ数
約96ページ(母のレシピ十二品を含む)
完成形式
印刷(家族用の少部数)/PDF
制作期間の目安
約1年(月二回の録音を続けた期間。編集は約1か月)

CONTENTS

この本の目次

第一章から第七章までが母の語り。前後の短い文章が娘、巻末のレシピは親子の共同作業です。

SAMPLE PAGES

本文サンプル

「はじめに」の全文と、第一章の冒頭です。完成した本と同じ、明朝体・広めの行間の組版で載せています。

はじめに(全文・娘)

窓辺の木の食卓に、緑や飴色の古い器が並んだ、午後の光の台所
同じ食卓に、三代が座ってきた。

はじめに

母の台所から

母の話を、聞けるうちに聞いておこうと思いました。この本は、その一年の記録です。

きっかけは、去年の正月です。台所で煮しめを作る母の手つきを見ていて、ふと、この手順を私は説明できないと気づきました。味も、順番も、なぜ里芋を先に炊くのかも。母に聞けば済む話です。でも、聞ける時間が当たり前に続くわけではないことも、この歳になると分かります。

とはいえ、あらたまって「昔の話を聞かせて」と言うのは、親子だと案外難しいものです。母も「話すことなんてない」と笑うだけでした。そこで、AIのインタビューに質問役をお願いしました。画面が「子どものころ、家の水はどこから来ていましたか」と聞く。母が私に向かって答える。私は横で相づちを打ちながら、録音するだけです。質問が少し他人行儀なおかげで、かえって母は話しやすかったようです。

録音は月に二度、いつも台所でした。一回二十分のつもりが、四十分になり、一時間になり。井戸の水汲みの話が、いつのまにか嫁入りの日の話になり、父の話になりました。一年で十四回。気がつけば、私の知らない母が、録音の中に七十年分たまっていました。

この本は、その語りを時代の順に整えたものです。母の言い回しは、できるだけそのまま残しました。第一章から第七章までが母の語り、章の合間の短い文章とこのまえがき、あとがきが私、巻末のレシピは母と私の共同作業です。

一冊にして分かったのは、母の七十年が、そのまま台所の七十年だったということです。井戸からかまど、ガス、いまのIHまで。母の話は、母だけの話ではありませんでした。

3台所の記憶

第一章(冒頭・母の語り)

第一章

井戸水とかまどの家

生まれたのは昭和二十三年、山あいの村の農家です。八人きょうだいの五番目、上から数えても下から数えても真ん中へんの、いちばん目立たない子どもでした。

家の水は、井戸から来ていました。台所の土間の外に井戸があって、朝いちばんの仕事は水汲みです。天秤棒の両側にバケツを提げて、台所の甕がいっぱいになるまで、何往復もする。冬は井戸の縄が凍って、手のひらに縄の跡が赤く残りました。水道が村に来たのは、私が中学に上がった年です。蛇口をひねって水が出たとき、母がまず「もったいない」と言ったのを覚えています。

ご飯は、かまどで炊いていました。土間に、大きな羽釜がふたつ。朝は薄暗いうちから祖母が火を起こして、私ら子どもは順番に火の番をさせられました。火の番というのは、ただ見ているだけではありません。薪のくべ加減で、火の強さを作るんです。「はじめちょろちょろ、なかぱっぱ」と言うでしょう。あれは唄のようだけれど、あのとおりにやらないと、ほんとうに焦げるんですよ。炊きあがりの合図は、匂いです。湯気の匂いがふっと甘くなって、パチパチという音が静かになったら、火を引く。時計なんて、誰も見ていませんでした。

おかずは、畑のものと、漬物と、川のもの。肉はめったにありませんでした。卵は貴重品で、鶏が産んだ卵は売りに出す分が先、家で食べるのは病気のときくらい。学校の弁当は、麦の混じったご飯に梅干しと漬物。それが当たり前で、恥ずかしいとも思いませんでした。それでもひもじかった覚えがあまりないのは、祖母と母が、あるものでなんとかする人たちだったからだと思います。大根一本が、葉は菜飯、皮はきんぴら、真ん中は煮物になる。捨てるところは、ほんとうになかった。

打ち粉をした木の台の上で生地をこねる、年配の女性の手。奥は台所の窓
祖母の手は、分量をはからない。

いま思えば、私の料理の癖は、ぜんぶあの土間で身についたものです。鍋の湯気の匂いで火加減を測るのも、野菜の皮を厚く剥かないのも。習ったというより、毎日見ていたから、そうなった。台所というのは、そういう場所なんだと思います。

— 第一章の冒頭はここまで。この続きは、完成した本の形でお読みいただけます —

台所の記憶11

FROM VOICE TO TEXT

語りが、本文になるまで。

AIインタビューの録音が、どうやって本文になるのか。第一章の一節で見てください。整えるのは順番と重複だけ。言い回しは、できるだけそのまま残します。

錆びた古い缶と、麻ひもで束ねられた手書きの古い手紙の束
本文に添えた写真から缶の底から出てきた、二十通の手紙。

1 — 台所での録音(文字起こしの抜粋)

AIの質問子どものころ、家の水はどこから来ていましたか。

水道はまだ来てなかったの。井戸。台所の外にね、井戸があって。朝はまず水汲み。天秤棒っていうの、分かる? 棒の両っかわにバケツ提げて。それで甕がいっぱいになるまで、何べんも何べんも。

AIの質問水汲みは、どの季節がいちばん大変でしたか。

そりゃ冬。縄がね、井戸の縄が凍るのよ。手に跡がつくの、赤く。……水道が来たのは、中学に上がった年かねえ。おばあちゃん、じゃない、私の母がね、蛇口ひねって、最初に言ったのが「もったいない」(笑)。

2 — 本になった文章(第一章より)

家の水は、井戸から来ていました。台所の土間の外に井戸があって、朝いちばんの仕事は水汲みです。天秤棒の両側にバケツを提げて、台所の甕がいっぱいになるまで、何往復もする。冬は井戸の縄が凍って、手のひらに縄の跡が赤く残りました。水道が村に来たのは、私が中学に上がった年です。蛇口をひねって水が出たとき、母がまず「もったいない」と言ったのを覚えています。

台所の記憶11

HOW IT WAS MADE

どんな材料から作られたか

この作例で想定した材料と、AIと親子の分担です。特別な資料は使っていません。録音と、家にあるものだけです。

01

用意した材料

  • 台所での録音14回分(1回20分〜1時間)
  • アルバムの写真と、母の手書きレシピのメモ
  • 生家の間取りを母に描いてもらった一枚の図

02

AIがしたこと

  • 録音を文字にし、話題を時代の順に整理
  • 次に聞くとよい質問の候補を毎回提案
  • 言い回しを残したまま、重複を整えた下書きを作成
  • 章立てと「レシピ十二品」の整理

03

親子で決めたこと

  • どの話を本に載せ、どの話を家族の記憶にとどめるか
  • 人名と地名の書きかた
  • 写真の選定と説明文
  • 母本人による、事実と年代の確認

AIは、材料にない事実を補わない設計です。本文の出来事は、すべて母が語った録音が元になっています。それでもAIの文章から誤りを完全になくすことはできないため、最終確認は著者が行っています。くわしくはAI利用に関する説明をご覧ください。

FORMATS

完成形式

この作例は、売る本ではなく、家族に配る本として書き出す想定です。

印刷(少部数)

A5判・並製本5冊を想定した入稿データ。家族で一冊ずつ分ける、少部数印刷向けの仕様です。

PDF

離れて住む家族にそのまま送れる閲覧用データ。スマホでも読める組みにしています。

増し刷り用データ一式

データは残るので、家族が増えたときや節目の集まりに合わせて、あとから刷り足せます。

この本のような一冊を、あなたの家族から。

あらたまって聞きにくいことは、AIの質問が代わりに聞きます。録音とアルバムがあれば、一冊になります。

このサンプルは制作例として作成した架空の内容です。実在の人物・店舗・団体とは関係ありません。
サンプルに使用している写真は、制作例として生成した画像です。

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