築地の路地を思わせる生成画像。特定の店を写したものではありません

TSUKIJI FOOD ATLAS

築地ATLAS昼で終わる街の地図

TSUKIJI OUTER MARKET / 325 SHOPS

築地は、昼で終わる街です。朝の4時に開いて14時に閉じる店の集まりを、観光の時間割で歩くと、閉まったシャッターだけを見て帰ることになります。

32596軒が飲食出典は公式の一次情報だけ確認 2026-08-13

きょうの築地

きょうが休市日かどうかは、右の「この先の休市日」とカレンダーで確かめられます。

場外市場の目安は、6:00–9:00が業務用の仕入れ優先、9:00–14:00が通常の販売時間、14:00以降は店ごとの自由営業です。

この先の休市日

2025年・2026年の休市日をすべて見る

築地市場は2018年に豊洲へ移りました。移ったのは卸売市場で、場外市場はそのまま残っています。残ったほうの築地は、いまも市場の時計で動いています。

このATLASは、築地場外市場商店街振興組合が公式サイトで公開している店舗情報と、東京都中央卸売市場が公開している休市日カレンダーだけを土台にしています。レビュー媒体の点数は使っていません。点数の高い順に並べれば、朝5時にしか開いていない乾物屋は永遠に画面の下にいるからです。

店の事実——住所・営業時間・休み・扱っているもの——は、すべて公式が公開している値です。「一軒だけ選ぶなら」の12軒と、その紹介文だけが編集の判断で、出典のある事実ではありません。その2つを混ぜないように書いています。

並び順ではなく、時刻と休みで引けるようにしました。「いま何時か」「その日が休市日か」で、行ける店は毎日入れ替わります。築地でいちばん多い失敗は、店を間違えることではなく、時間を間違えることです。

325掲載店
96飲食
57築地魚河岸
325座標つき
だしの材料を思わせる生成画像。特定の店の商品ではありません

THE TWELVE

一軒だけ選ぶなら

点数順ではありません。築地という街が何でできているかが分かる順に12軒を選びました。
選定と以下の紹介文は編集によるものです(出典のある事実ではありません)。住所・営業時間・休みは公式の一次情報から来ています。

01 つきぢ松露 しょうろ 玉子焼 築地4丁目 築地の玉子焼は、寿司屋に納める仕事から生まれた。だし巻きではなく、だしを含ませて厚く焼き固める江戸前の厚焼で、冷めてから甘みが立つように作られている。松露はその厚焼を専門にしている店で、切り分けたものを1本から買える。買ってすぐ食べるより、持ち帰って冷ましたほうが本来の味に近い。 02 伏高 ふしたか 鰹節・だし 築地6丁目 築地でいちばん持ち帰る価値があるのは、魚ではなくだしかもしれない。生ものと違って壊れず、家の味が変わる。伏高は鰹節・昆布・煮干・干し椎茸を、料理人が毎日使う品質のまま小分けで売っている。何を買えばいいか分からないと言えば、家の献立を聞いたうえで選んでくれる。 03 丸山海苔店築地場外店 まるやまのりてん 海苔・茶 築地4丁目 海苔は等級で値段がずいぶん変わるのに、袋の外からは違いが見えない。ここは場外市場の公式サイトの紹介文で安政元年創業・150年と説明される老舗で、寿司屋に卸す等級から家庭用まで並べて比べられる。同じ会社が日本茶喫茶「寿月堂」も築地で開いていて、買う前に味の系統を確かめられるのが他店と違う。 04 東源正久 ひがしみなもとまさひさ 包丁 築地4丁目 築地に包丁屋が集まっているのは、ここが魚を切る街だったから。東源正久は、場外市場の公式サイトの紹介文で「マグロ包丁発祥の店」とされている。1メートルを超える刃物が、飾りではなく商品として置かれている。買わなくても、街の成り立ちがいちばんよく分かる場所。 05 吉岡屋総本店 よしおかや 漬物 築地4丁目 漬物は常温で持ち帰れて、店先で味を確かめてから選びやすい。吉岡屋は、自家製の奈良漬で農林大臣賞を受けたと場外市場の公式サイトの紹介文にある店で、系列の本店とあわせて場外に3か所ある。塩気と甘みの幅が広いので、少しずつ買って家で並べると、同じ「漬物」の言葉の中身が変わる。 06 きつねや きつねや 食事どころ 築地4丁目 海鮮を食べに来た人が、思いがけず長く覚えて帰るのがここのホルモン煮。公式サイトは無い。場外市場の公式サイトに載る店の説明によれば、下駄職人だった先代の祖父が酒の肴に煮込んだのが始まりで、路上に置いた縁台で立ったまま食べる形が今も残っている。築地が観光地になる前の場外の空気が、この一軒だけ濃く残っている。 07 築地若葉 つきじわかば 食事どころ 築地4丁目 築地の食事は寿司と丼だけではない。市場で働く人が毎朝食べていたのは、こういう中華そばだった。店の説明では、直木賞を受けた小説『魚河岸ものがたり』に出てくるラーメン屋のモデルがこの店。5時に開いて13時に閉まるという時間そのものが、市場の一日の形をしている。 08 米本珈琲本店 よねもとこーひー 喫茶・軽食 築地4丁目 場外には座れる場所が少ない。米本珈琲は、系列店の紹介文に1960年創業とある喫茶で、4時半から開き、仕入れの合間の休憩所として使われてきた。4時半に開ける喫茶はほかに無く、朝いちばんに来た人が最初に座れる場所になる。 09 鳥藤分店 とりとう 食事どころ 築地4丁目 魚河岸だから魚、とは限らない。鳥藤は、場外市場の公式サイトの紹介文で創業1906年の鶏肉専門店と説明されていて、その卸が直営で出している食堂がこの分店。親子丼や鳥重を、卸の目で選んだ鶏で出す。魚を食べ続けて舌が疲れた2日目に効く一軒。 10 まぐろや黒銀築地本店 くろぎん 海鮮丼 築地周辺 場外にまぐろ丼の店は多いが、切る前のかたまりを見せて、部位を選んでから切ってもらえる店は限られる。黒銀は本鮪だけを使うと店の説明に明記していて、赤身・中トロ・大トロ・カマトロを、寿司でも刺身でも丼でも同じ場所で出す。「どの部位が高いか」ではなく「何が違うか」を口の中で比べられる。 11 うに虎 うにとら 海鮮丼 築地4丁目 うにを産地違いで並べて食べさせるには、産地が日々動く商品を毎日仕入れられる場所である必要がある。場外市場の公式サイトの紹介文では「築地場外市場唯一のうに料理専門店」とされていて、7時から20時まで通しで開いているので、他の店が閉まったあとの時間に行ける数少ない一軒でもある。 12 築地さのきや さのきや 菓子・甘味 築地4丁目 まぐろの形をした「まぐろやき」を焼いている店。土産物としての思いつきに見えて、本マグロは小倉あん、キハダマグロはカスタードと中身を変えていて、十勝産小豆の餡は無添加だと明記している。小さくて安く、説明の要らない土産になる。

325店すべてを見る

MAP

場外市場は歩いて15分の広さ

325店すべてに座標が付いています。点を押すと店名が出ます。

地図はJavaScriptで描いています。動かないときは Googleマップの築地場外市場か、 全325店の一覧をお使いください。各店のページにも地図リンクがあります。

地図: OpenStreetMap contributors / 座標は国土地理院の住所検索から

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玉子焼を思わせる生成画像。特定の店の商品ではありません

HALF A DAY

半日の歩き方

場外は昼で終わる。だから「朝から昼まで」の一本しか成立しない。時刻は各店の営業時間と休みから機械的に組んでいる。

  1. きつねやでホルモン煮まだ観光の時間ではない。縁台で立って食べる。ここが場外のいちばん古い顔
  2. 米本珈琲本店で座る場外は座れる場所が少ない。仕入れの人と同じ時間に座って、街の速度を見る
  3. 波除神社まで歩く萬治2年(1659)創建。埋め立てのときに海から拾い上げた神を祀ったのが始まりと社が説明している。市場がここにある理由の側
  4. つきぢ松露で玉子焼冷めてからのほうがうまいので、この時間に買って持ち歩く
  5. まぐろや黒銀で部位を選ぶ売り切れ次第で終わる。9時前後がいちばん選べる
  6. 伏高でだし、丸山海苔店で海苔9時からは一般客の時間。持ち帰るものはここでまとめる
  7. 東源正久で包丁を見る買わなくてもいい。1メートルの刃物が商品として置かれている理由を見る
  8. 築地魚河岸の屋上広場へ食べ歩いたものを座って食べられる数少ない場所。1階の売場では食べない
  9. 築地本願寺本堂は6:00〜16:00。寺の建物に見えない外観をしている。この街が何度も作り直されてきたことの側から見る

注意 日曜・祝日と市場休市日は、この道順の半分が休む。行く日の休市日をカレンダーで先に確かめる。

RULES

この街の決まりごと

場外市場は問屋街です。公式が出している8つの約束を、こちらの言葉でまとめました。

  • 9時までは仕入れの人が優先。買い付けている人を見かけたら道をあける
  • 食べ歩かない。飲食は店内か店先、または指定された場所で
  • キャリーバッグはコインロッカーへ。路地は狭い
  • 団体で固まって歩かない。子どもの手は離さない
  • 写真は店の人に声をかけてから。撮影禁止の掲示がある店もある
  • 商品に手を触れない。押すだけで売り物の価値が下がる
  • 値切らない。卸売価格で売っている街に、値引き交渉の習慣はない
  • 喫煙は所定の喫煙所で

出典: 築地のマナー8箇条(築地場外市場 公式ホームページ)

BACKGROUND

築地で起きたこと

何が豊洲へ行き、何が残ったのか

築地市場は1935年(昭和10年)に開場し、2018年10月6日で営業を終えました。10月11日に豊洲市場が開場し、卸売の機能はそちらへ移っています。東京都中央卸売市場の市場一覧では、築地は「旧築地市場」として扱われています。

移ったのは市場(場内)です。場外市場は民間の商店街なので、移転の対象ではありませんでした。いま「築地に行く」と言うとき、それは場外市場と築地魚河岸のことを指します。

出典: 東京都中央卸売市場 市場一覧

築地魚河岸という建物

場外市場の一角にある「築地魚河岸」は、中央区が建てた施設です。築地市場の移転後も築地の活気を継承するために設けられ、仲卸を経営母体とする小売店など約60軒が入っています。

小田原橋棟と海幸橋棟の2棟。開館は5時から15時で、7時から14時は全店が営業。5時から9時はプロの買出人の仕入れが優先されるため、区は一般客に9時以降を勧めています。休みは原則として中央卸売市場に準じます。

1階の売場では飲食できません。買ったものは屋上広場か、小田原橋棟3階の休憩スペースで食べます。雨の日に屋根の下で過ごせる数少ない場所です。

出典: 中央区 築地魚河岸にお越しください。築地場外市場 築地魚河岸

跡地はこれからどうなるのか

築地市場の跡地(築地五丁目・六丁目、約19万平方メートル)では、三井不動産を代表企業とする事業者が「築地地区まちづくり事業」を進めています。2025年8月に基本計画が公表され、マルチスタジアムを含む9棟を建てる計画で、開業予定は2030年代前半以降とされています。

つまり、いまの場外市場の風景は、隣が更地のまま残っている時期のものです。

出典: 三井不動産 「築地地区まちづくり事業 基本計画」を策定

休市日という言葉

休市日は、東京都中央卸売市場が休む日です。日曜と祝日に加えて、水曜日が月に2〜3回入ります。2026年は114日。

場外市場は民間の商店街なので、休市日に必ず休むわけではありません。ただし公式サイトが「休市日も休むお店が多い」と注意している通り、実際には325店のうち189店が、休みの理由に休市日を挙げています。水曜日に来ると、街の一部が閉まっていることがあります。

出典: 東京都中央卸売市場 休市日カレンダー築地場外市場 築地カレンダー

この地図が確かめられていないこと

店の事実は築地場外市場の公式サイトから取っています。ただし、その公式サイトは店舗一覧の最終更新日を公開していません。そのため「この一覧がいつ時点のものか」は、公式の情報だけでは分かりません。公式ガイドマップのPDFには版の日付として2025年8月31日と記されていますが、これはマップの版であって、Webの店舗一覧の更新日ではありません。

各店に付けた確認日は、当方がその公式ページを参照した日です。店が実際に営業しているかを現地で確かめた日ではありません。閉店や移転が公式に反映されていなければ、この地図にもそのまま残ります。

扱う範囲は、公式サイトが場外市場として掲載している店です。築地2丁目・3丁目など、住所が築地でも公式の掲載範囲外の店は入れていません。「築地の店が閉店した」という報せが、この地図の範囲の話とは限らないのはそのためです。

出典: 築地場外市場 お店を探す築地場外市場 公式ガイドマップ(版:2025年8月31日)

行き方

都営大江戸線 築地市場駅
A1出口から徒歩1分
東京メトロ日比谷線 築地駅
1番・2番出口から徒歩1分
東京メトロ日比谷線/都営浅草線 東銀座駅
5番・6番出口から徒歩5分

場外市場の路地は狭く、キャリーバッグは通行の妨げになります。コインロッカーか、案内所「ぷらっと築地」に預けてから歩きます。

出典: 築地場外市場 マップ・アクセス

1日の時間割

6:00–9:00
業務用の仕入れが優先される時間。買い付けの人の邪魔にならないように歩く
9:00–14:00
通常の販売時間。公式が観光客に勧めているのはここ
14:00–
自由営業時間。開けている店と閉める店に分かれる

場外市場の公式サイトが示している目安です。各店の実際の時間はこのATLASの一覧に入っています。

出典: 築地場外市場 築地カレンダー(営業時間)

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