なぜ一人泊が難しかったのか

日本の旅館は「1室2名以上⁠・1泊2食」を標準に料金を作ってきました。部屋と⁠食事の準備が1人でも2人でもほぼ同じ手間だからです。土曜や⁠連休は2人以上の客で満室にできるため、一人客を断る宿が多かった。

変わってきた理由は3つ。平日の空室を埋めたいこと、一人旅の需要が増えたこと、素泊まりや⁠夕食なしのプランが一般化したこと。いまは一人泊を「平日のみ」「追加料金あり」などの条件で受ける宿がかなりあります。

確かめる7つのこと

このアトラスの「一人で行く」は、次の項目で「一人で行きやすい」を具体的に示します。確認できないものは「未確認」のままです。

1. **一人泊⁠の条件**: 可/不可/未確認。平日のみ、追加料金、部屋の種類

2. **週末・繁忙期の制限**: 土曜⁠や年末年始は不可、など

3. **素泊まり・食事つき**: 素泊まりできれば夕食の自由度が上がる

4. **日帰⁠り利用**: 泊まらなくても湯に入れるか、時間と⁠料金

5. **駅からの移動**: 徒歩分数、バスの本数、坂の有無

6. **夕食⁠を取れる場所**: 温泉街⁠に食堂があるか、宿以外の選択肢

7. **貸切風呂**: 一人でも気兼ねなく入れる

湯治宿・共同浴場のある温泉地・駅前の温泉地は、一人旅に向いていることが多い。

一人旅向きの温泉の⁠型

  • **湯治場**: 俵山、肘折、大沢、鉄輪の貸間。一人用の料金体系があり、長く泊まるほど安い。自炊か食堂。
  • **外湯の町**: 城崎、野沢、渋、別府。宿は素泊まりにして、外湯と⁠町の食堂で過ごせる。
  • **駅前の温泉地**: 浅虫、越後湯沢、湯河原、飯坂、道後、武雄。移動が楽で、日帰りでも成り立つ。
  • **都市の温泉**: 東京⁠の黒湯、函館の湯の川、神戸の有馬、大分の別府。宿の選択肢が多く、一人用の部屋がある。
  • **山の一軒宿**: 蔦、法師、二岐。一人泊は平日限定が多いので確認が必要。
狭い通りに並ぶ旅館 Bsx · Public domain

俵山温泉

Tawarayama Onsen

山口県 · 日本⁠を知る100温泉 No.80

単純

宿に風呂がない。客は浴衣で通りに出て、町の湯か白猿の湯へ歩く。西日本で最も大きな湯治場の原型が、山口の山あいにそのまま残っている。

雪景色の川と柳 Asturio Cantabrio · CC BY-SA 4.0

城崎温泉

Kinosaki Onsen

兵庫県 · 日本⁠を知る100温泉 No.63

塩化物

浴衣に下駄、柳の川沿いを歩いて七つの外湯をはしごする。宿の風呂より町の風呂が主役の温泉地。

海沿いに並ぶ温泉街の建物と、沖に浮かぶ小さな島の空撮写真 ブルーノ・プラス · CC BY 4.0

浅虫温泉

Asamushi Onsen

青森県 · 日本⁠を知る100温泉 No.11

硫酸塩塩化物

青森駅から青い森鉄道で約25分。駅を出れば温泉街で、目の前に陸奥湾が広がる。

茶色く濁った露天風呂 663highland · CC BY-SA 4.0

有馬温泉

Arima Onsen

兵庫県 · 日本⁠を知る100温泉 No.62

含鉄塩化物二酸化炭素放射能(ラドン)

海水より濃い塩と⁠鉄の『金泉』と、炭酸と⁠ラドンの『銀泉』。まったく違う2つの湯が、徒歩5分の距離で湧く。

木造の高い天井の浴場 張振 · CC BY-SA 3.0

蔦温泉

Tsuta Onsen

青森県 · 日本⁠を知る100温泉 No.10

硫酸塩炭酸水素塩塩化物

浴槽の底板のすき間から、源泉がぽこりと⁠湧く。ブナの森の一軒宿、千年の湯。

公共交通で行く

鉄道と⁠バスで行ける温泉は多いですが、バスの本数は1日数本と⁠いう所もあります。帰りの最終バスの時刻、冬季の運休、予約制のバスを事前に⁠確かめてください。このアトラスの「公共交通で行ける」は、駅またはバス停から徒歩か路線バスで到達できると⁠確認できたものだけに付けています。

「近い順」と⁠「現在地」の検索は、位置情報をどこにも送らずに端末の中だけで計算します。

用語

素泊まり
食事なしの宿泊。一人泊を受けやすい。
一人泊
1室を1人で使う宿泊。条件や⁠追加料金があることが多い。

関連する温泉

狭い通りに並ぶ旅館 Bsx · Public domain

俵山温泉

Tawarayama Onsen

山口県 · 日本⁠を知る100温泉 No.80

単純

宿に風呂がない。客は浴衣で通りに出て、町の湯か白猿の湯へ歩く。西日本で最も大きな湯治場の原型が、山口の山あいにそのまま残っている。

雪の中の肘折温泉の旅館街 Totti · CC BY-SA 4.0

肘折温泉

Hijiori Onsen

山形県 · 日本⁠を知る100温泉 No.21

塩化物炭酸水素塩

朝5時、雪国の湯治場の軒先に市が立つ。807年から続く「暮らしの温泉」。

雪景色の川と柳 Asturio Cantabrio · CC BY-SA 4.0

城崎温泉

Kinosaki Onsen

兵庫県 · 日本⁠を知る100温泉 No.63

塩化物

浴衣に下駄、柳の川沿いを歩いて七つの外湯をはしごする。宿の風呂より町の風呂が主役の温泉地。

海沿いに並ぶ温泉街の建物と、沖に浮かぶ小さな島の空撮写真 ブルーノ・プラス · CC BY 4.0

浅虫温泉

Asamushi Onsen

青森県 · 日本⁠を知る100温泉 No.11

硫酸塩塩化物

青森駅から青い森鉄道で約25分。駅を出れば温泉街で、目の前に陸奥湾が広がる。