02 — 道のり

舞妓になるまで

海外から入学できる学校はなく、期間を一つの数字で言い切ることもできません。けれど順序はあり、花街はそれを公表しています。

朝の光に照らされた京町家の入口。短い暖簾、格子戸、文字のない小さな木札
AI生成イメージ置屋風の玄関。特定の家ではありません。
以下の期間は京都伝統伎芸振興財団(おおきに財団)と京都市が公表しているものです。目安であって決まりではなく、花街・置屋・本人によって違います。
01

仕込み · shikomi

仕込み — 住み込みの準備期間

置屋に住み込み、家事や姉さんたちの世話をしながら、舞(公式サイトは「舞妓の命」と表現)・京言葉・花街の行儀作法を学ぶ準備期間。姉さんより早く起き、夜遅くまで働く。10か月目ごろ、舞のお師匠さんと置屋のお母さんが認めれば次の段階へ進む。

期間の目安: 約1年(公式:おおきに財団・京都市とも「おおむね1年」)。人によって半年〜2年とする二次資料もある。入門は中学校卒業後、15歳前後。上七軒の公式募集は「15歳から18歳くらい」。年齢・期間は花街と本人によって異なる。

02

見習い · minarai

見習い — 見て覚える

姉妹盃を交わして姉さんと結ばれ、割れしのぶを結い、半だらりの帯を締めて、姉さんについてお座敷に出て仕事を見て覚える期間。

期間の目安: 約1か月(公式:おおきに財団)。半だらりの帯はおおきに財団と二次資料が記す。

04

舞妓 · maiko

舞妓としての修業

置屋に住み込み、昼は女紅場・歌舞練場での稽古、夜はお座敷という生活。年数に応じて髪型(割れしのぶ→おふく)、紅(下唇だけ→両唇)、かんざし(小花・ぶら付き→大ぶり・落ち着いた色)が変わる。

期間の目安: 5〜6年前後、20歳ごろまで(公式:おおきに財団「衿替」)。衿替え前に花街を離れる人もいる。人数は財団発表として芸妓155人・舞妓56人(2024年4月、二次資料の引用)。

05

先笄・衿替え · sakko / erikae

先笄と衿替え

芸妓になる前の約2週間、既婚女性の髪型である先笄を結い、お歯黒をつける。衿替えで赤い衿を白い衿に替え、真新しい鬘をつけ黒紋付で挨拶回りをして芸妓となる。

期間の目安: 先笄は約2週間。衿替えは舞妓5〜6年ののち20歳前後(公式:おおきに財団)。この時点で芸妓になるか花街を離れるかを決める。

06

芸妓 · geiko

芸妓 — 一人前の芸人

自分の芸で身を立てる一人前の芸人。立方(舞)と地方(唄・三味線・鳴物)に分かれる。定年はない。落ち着いた着物、普通の長さの帯、草履、鬘。置屋から独立して「自前」になる芸妓も多いが、資金面の不安からやめてしまう例もあると京都市は記す。

期間の目安: 期限なし。定年はない(京都市観光サイト)。

畳に置かれた三味線と撥。障子越しの午後の光
AI生成イメージ稽古は初めてのお座敷よりずっと前に始まる。

膝の上で閉じた扇を持つ、着物姿の手元
AI生成イメージ舞が始まる前の、閉じた扇。

舞妓の後ろで長い錦の帯を締める着付け師の手元
AI生成イメージ支度には熟練の手が要る。