日本との関わり
日本は、カンボジアの地雷対策を長年支援してきた国のひとつです。 政府の資金協力、JICAの技術協力、NGOの活動、日本企業の技術など、さまざまな形の支援が続いています。
JICA(独立行政法人国際協力機構)
日本のODAを実施する機関です。1998年からカンボジア地雷対策センター(CMAC)に対して、機材の供与や組織づくりの協力を続けています。
機材の導入などの協力により、カンボジアで1年間に地雷汚染地から解放される面積は、1995〜1999年の約10平方キロメートルから2023年には約282平方キロメートルへと大きく増えました。 (対象年: 2023年) [出典0059]
2023年7月から8月には、ウクライナ非常事態庁の職員に対して、カンボジアで日本製の地雷除去機の研修を行いました。 (対象年: 2023年) [出典0059]
日本地雷処理を支援する会(JMAS)
地雷や不発弾の処理を支援する日本の認定NPO法人です。2002年にカンボジアでの不発弾処理から活動を始めました。
2002年7月、カンボジアのプレイベーン州での不発弾処理から活動を開始しました。 (対象年: 2002年) [出典0061]
2006年に地雷除去活動を始め、2008年には対人地雷除去機を導入し、道路・ため池・学校の建設も始めました。 (対象年: 2008年) [出典0061]
2019年からは、地雷除去後の土地で水田・畑作地帯の整備を始めました。 (対象年: 2019年) [出典0061]
AAR Japan(難民を助ける会)
日本生まれの国際NGOです。1993年からカンボジアで活動し、地雷除去への協力や障がい者の支援を行ってきました。
1993年にカンボジアでの活動を始め、1994年には車いす工房を設立して、地元の材料で作った車いすや歩行補助具を無料で届けてきました。 (対象年: 1994年) [出典0063]
1996年から1999年まで、英国の地雷除去専門団体ヘイロー・トラスト(HALO Trust)と協力して地雷除去を行いました。 (対象年: 1999年) [出典0063]
日本が関わるプロジェクト
- 地雷・不発弾除去活動機材整備計画(第1次〜第7次ほか) — 日本の無償資金協力で、CMACに灌木除去機・車両・地雷探知機などの機材を届けてきた一連の計画です。1998年から続いています。
- 地雷除去活動強化計画(第1次〜第3次) — 地雷除去の機材供与に加えて、除去した土地での農地整備や農業訓練など、住民の暮らしを支える支援を組み合わせた無償資金協力です。
- 統合的地雷除去及び地雷被害者支援(第1次〜第3次) — 地雷の汚染が特に深刻な地域での除去と、被害を受けた人たちへの支援をあわせて行う無償資金協力です。2019年から続いています。
- 地雷除去活動支援機材開発研究計画(第1次・第2次) — 地雷除去機や地雷探知機の開発を支援した、研究開発のための無償資金協力です。
- カンボジア地雷対策センター研修複合施設及び広報施設建設計画 — CMACが世界に地雷対策の経験を伝えるための研修施設と広報施設を建設する無償資金協力です。
- 人間の安全保障実現化のためのCMAC機能強化プロジェクト — CMACの情報管理や機材の維持管理、研修の運営能力を高めた、JICAの技術協力プロジェクトです。
- カンボジア地雷対策センター組織強化プロジェクト — 2026年以降のCMACのあり方を考え、職員の人材育成を進めたJICAの技術協力プロジェクトです。
- カンボジア地雷対策センター組織強化プロジェクト フェーズ2 — CMACの組織運営の力を高め、ほかの国へ研修を行う体制づくりを支援している、実施中のJICA技術協力プロジェクトです。
- 地雷対策を通した平和と人間の安全保障の啓発・普及のための博物館づくり(草の根技術協力) — 日本の無償資金協力で建てられる広報施設を活かす人材を、沖縄県と協力して育てるJICAの草の根技術協力プロジェクトです。
- JMASによるカンボジア地雷・不発弾処理事業 — 日本のNPO・JMASが2002年から続けている、カンボジアでの地雷・不発弾の処理と復興支援の活動です。
- コマツの対人地雷処理とコミュニティ開発支援 — コマツが自社開発の対人地雷除去機を提供し、JMASと協力して地雷処理と道路・学校づくりを進めている活動です。
- AAR Japanのカンボジア支援(地雷除去協力と障がい者支援) — AAR Japanが1993年から続けている、地雷除去への協力や車いす工房、障がいのある子どもの教育支援などの活動です。
- 日本・カンボジア連携による第三国への地雷対策研修 — 日本の支援で力をつけたCMACが、日本と協力して世界の地雷に苦しむ国々の人たちに研修を行う取り組みです。
日本の技術
- ALIS(地中レーダー併用型地雷探知機) — 東北大学の佐藤源之教授が開発した日本製の地雷探知機です。金属探知機と地中レーダー(GPR)を組み合わせたデュアルセンサーで、金属探知機が捉えた地中の物体をレーダーで画像化し、画面で確認できます。JICAの協力によりCMACで長年活用されています。
- ブラッシュカッター(灌木除去機) — 地雷原の探査に先立って草木や灌木を刈り払う機械です。かつてカンボジアでは樹木の伐採が除去作業全体の時間の約7割を占めていましたが、日本の無償資金協力で供与された灌木除去機によって機械化され、除去のスピードと安全性が大きく向上しました。
- 地雷除去ロボット「DMR」 — 日本の株式会社IOSがカンボジアでの活用を想定して開発した遠隔操作式の掘削ロボットです。除去員が15m以上離れた安全な場所から操作し、空気圧を使って地面を掘り起こします。JICAの中小企業支援事業を通じてCMACとの実証が行われました。
- AI・衛星画像解析 — 人工知能と衛星画像を使って、地雷汚染の疑いがある地域をより正確に絞り込む新しい技術です。GICHDのイノベーション会議2025では、CMAC・JICA・NEC Laboratories Europeによるカンボジアでのパイロット研究が受賞し、注目を集めました。
出典・参考資料
- 出典0061
- 出典0062
- 出典0063
- 出典0064